東京都が石神井川・白子川の流域で計算した想定では、板橋区の大谷口北町や桜川一丁目などは、町・字の中心が0.5〜3m(1階が浸水)の区域に入ります。
ただし1958年の狩野川台風では、板橋区の約6分の1が浸水しました。
先に結論
- ✓ 東京都の流域の想定(1時間最大153mmの雨)で、町・字の中心が3m以上(2階まで浸水)の区域に入る所は無い
- ✓ 最大の水害は1958年9月の狩野川台風。板橋区内で浸水家屋12,800戸、流された橋は11(板橋区の資料)
- ✓ 都の目標は1時間75mmの雨で、2024年度末の河川の安全度達成率は70%。環状七号線地下広域調節池(石神井川区間)を整備中で、完成すると合計約143万m³(2024年5月時点)
石神井川の流域で浸水が想定される町

この地図は東京都が石神井川と白子川の流域で計算した想定です。色は川から離れた低い所にも付いていて、川があふれた分だけでなく、下水があふれる浸水(内水)も含んでいる可能性があります。色が付いていない場所でも、浸水しないとは限りません。
色が付いた区域は合わせて約25平方キロメートルで、そのうち0.5m以上は約9.5平方キロメートル、3m以上は約0.1平方キロメートルです。

町・字の数は、町・字の中心1点が区域に入るかで数えています。中心が区域の外にある町・字でも端は浸かることがあり、同じ丁目の中でも深さは場所で違います。面積や世帯数ではありません。
石神井川・白子川の流域の想定では、区域に入る町・字の中心は8市区の101か所です。多いのは練馬区34か所、西東京市29か所、北区11か所、板橋区10か所です。
0.5〜3mに入るのは31か所で、西東京市14か所、練馬区8か所、板橋区4か所、豊島区3か所、北区2か所です。
板橋区は大谷口北町、桜川一丁目、加賀二丁目、仲町、西東京市は東伏見二丁目・三丁目、新町一丁目〜三丁目などです。
台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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石神井川の過去の水害と最近の大雨

1958年の狩野川台風では、板橋区内で流された11の橋のほかに、6つの橋が壊れました。
南常盤台・弥生町の下頭橋では、上流から流れてきた木造橋が道路に打ち上げられています(板橋区の資料)。
板橋区の区間では、1983年に1時間50mmの雨に対応する改修が終わりました。
年表の棟数は都の河川整備計画の「石神井川の主な水害」の表の値で、川からあふれた分と内水の分の内訳は書かれていません。
2021年3月の練馬区総合治水計画は、川からあふれる被害は減ったと書いています。
その一方で、短時間の集中豪雨による内水で、道路の冠水や半地下への浸水が「毎年のように」起きているとしています。
2026年9月の台風第25号では、川の防災情報の10分ごとの記録(速報値)で、稲荷橋・加賀橋・向台の3か所とも氾濫危険水位に届きませんでした。

今の水位を見る場所

石神井川は、東京都と気象庁が共同で洪水予報を出す川です。東京都の観測所の線は「氾濫危険水位」と「氾濫発生水位」の2本だけです。
練馬区は稲荷橋、板橋区は加賀橋、西東京市は向台の氾濫危険水位を見ます。
都と気象庁は、この先1時間以内に氾濫するおそれがあると判断した時点で氾濫危険情報を出します。
観測所ごとの水位は国土交通省の川の防災情報、雨による川の危険度は気象庁の洪水キキクルで見られます。
石神井川の氾濫対策はどこまで進んだか
「護岸ができたから石神井川はもうあふれない」とは言い切れません。都の目標は1時間75mmの雨で、2024年度末の「河川の安全度達成率」は70%です。
護岸は1時間50mm規模の雨の水を流すためのもので、2024年度末で整備が必要な長さのうち76%ができています。
2021年3月の練馬区総合治水計画の時点で、練馬区内の1時間50mmに対応する護岸の改修は80%が終わっていました。
2016年3月の都の整備計画の時点で、上流の西東京市と練馬区には向台調節池(8.1万m³)など4か所の調節池がありました。
都の2024年5月の資料では、環七の地下の環状七号線地下広域調節池(石神井川区間、約68.1万m³)が「整備中」です。
完成すると、神田川・環状七号線地下調節池と白子川地下調節池がつながり、総延長13.1km、合計約143万m³の調節池になります。
同じ資料では、練馬区と板橋区にまたがる城北中央公園調節池が全体で約25万m³の計画、武蔵野市・西東京市の石神井川上流地下調節池(約29.3万m³)が工事中です。

流域の町のページ
この記事の地図には、下水があふれる浸水の想定も重なっている場合があります。流域の市区町村ごとの冠水・河川氾濫のページは次のとおりです。
あわせて読む練馬区 冠水 どこが危ないの? ›
あわせて読む板橋区 冠水 どこが危ないの? ›
ここで扱った浸水想定は、東京都が石神井川と白子川の流域で計算した想定最大規模の想定です。今の状況は、市区町村の避難情報と川の防災情報を優先してください。
出典
2026年9月23日に確認
- 板橋区「電子展示室81号「石神井川の水害と整備」」
- 東京都「荒川水系 石神井川河川整備計画」(平成28年3月)
- 練馬区「練馬区総合治水計画」(令和3年3月)
- 東京都建設局「石神井川|各河川の整備について」
- 東京都建設局「石神井川及び白子川洪水浸水想定区域図」(令和6年2月15日指定)・「石神井川及び白子川流域浸水予想区域図」(令和元年5月23日作成)
- 東京都建設局「洪水予報河川・水位周知河川」
- 東京都建設局河川部「東京都における地下空間を利用した治水施設」(令和6年5月28日)
- 国土交通省「川の防災情報」の10分ごとの記録(速報値)をart-piで集計
- 国土交通省「国土数値情報 洪水浸水想定区域データ(河川単位)」令和7年度
- 国土交通省「位置参照情報」(町・字の代表点)
- 国土地理院「地理院タイル」(淡色地図・全国最新写真)
- 国土交通省「川の防災情報」
- アイキャッチ:国土地理院「地理院タイル(全国最新写真)」を加工して作成
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