🗨️「自転車を追い抜くとき1メートル空けろって言われても、道が狭かったら無理でしょ」
そのとおりで、警察庁の資料は「空けられない場合」まで書いています。空けられないなら速度を落とす、という組み立てです。そして空けようとしてセンターラインをはみ出すと、今度は別の違反になります。この矛盾に警視庁が動きました。
[交通] この記事の要点
2026年9月10日 発表
- 生活道路や片側1車線の道を毎日運転する人
- 通勤・通学で車道の左端を走っている自転車の人
- 教習所を出たばかりで、はみ出しの可否に自信がない人
報道が書かない後半部分
「自転車を追い抜くときは1メートル」という話は、この春からあちこちで見かけるようになりました。ところが、警察庁が出している1枚の概要資料を実際に開くと、目安は2つで1セットになっています。
| 状況 | 警察庁が示している目安 |
|---|---|
| 右側を通過するとき | できる限り間隔を空ける。少なくとも1メートル程度空けることが安全 |
| 1メートル程度が確保できないとき | 時速20キロメートルから30キロメートル程度で運転する |
つまり「1メートル空けなさい」だけの話ではありません。空けられない道なら、速度のほうを落とす。ここまで読むと、狭い生活道路で毎回途方に暮れる必要がないことが分かります。
根拠は道路交通法18条3項です。自動車等が自転車等の右側を通過する場合(追い越す場合を除く)に十分な間隔がないときは、間隔に応じた安全な速度で進行しなければならない。同じ資料には自転車側の義務も並べて書いてあって、こちらは18条4項、できる限り道路の左側端に寄って通行することとされています。
なお資料の末尾には、はっきりこう添えられています。上記はあくまで目安であり、「十分な間隔」や「間隔に応じた安全な速度」は走行状況・道路状況・交通状況によって異なる、と。1メートルという数字は法律に書かれた基準ではなく、広報上の目安です。
渋滞と通行止めで動けなくなったときに要るもの
迂回路を調べるにも、その場で待つにも、要るのはトイレと電源の2つです。車に積みっぱなしにできる小さいものだけ挙げます。
渋滞と通行止めで動けなくなったとき、いちばん先に困るのがトイレです。高速道路上ではパーキングまで降りられないので、車に積んでおくものの中では優先度が高い1つです。
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空けようとすると、今度は別の違反になる
問題はここからです。片側1車線で、センターラインが黄色の実線の道を思い浮かべてください。黄色の実線は「追越しのためのはみ出し通行禁止」です。自転車を追い越すためであっても、はみ出せば違反になります。
| センターライン | 追い越しのためのはみ出し |
|---|---|
| 黄色の実線 | 禁止(はみ出せば違反) |
| 白の実線・破線 | はみ出して追い越すことができる |
間隔を空けようとすればはみ出し違反、はみ出すまいとすれば自転車のすぐ横をすり抜ける。道の引き方そのものが、新しいルールと噛み合っていない場所があるということです。
警視庁が線を引き直す

2026年9月、その線のほうを直す動きが報じられました。警視庁は都内のおよそ1,700キロにわたる黄色センターライン区間について、実態に即した規制になっているかの確認を進めていて、交通規制課は「1,700キロ中の半数程度は見直す見込み」としています。中野区内については、区内すべての黄色センターラインを白線に塗り直す方針が示されました。管内で最も多く黄色センターラインを抱えているのは福生警察署で83か所です。
ただし、これは今日明日の話ではありません。警視庁は「複数年で対応していきたい」としています。目の前の道が黄色いあいだは、黄色のルールが生きています。
結局、狭い道でどうするか
整理すると、順番はこうなります。1メートル程度空けられるなら空けて通過する。空けられないなら時速20〜30キロ程度まで落とす。センターラインが黄色ならはみ出さない。そして、無理に横をすり抜けない。
「抜かない」という選択肢が、いちばん確実に全部を満たします。数十秒の話です。
生活・仕事にどう効くか
- 狭い道で自転車を抜くとき:1メートル程度が空けられないなら、警察庁の目安は「時速20〜30キロ程度で走る」。無理に抜かないという選択肢が最初から用意されている。
- 黄色いセンターラインの道:黄色の実線は追越しのためのはみ出し通行禁止。自転車を追い越すためであってもはみ出せば違反になる。
- これから数年:警視庁は都内約1,700キロの黄色センターライン区間のうち半数程度を見直す見込みで、複数年かけて対応するとしている。
結局どうすればよいか
- 1メートル空けられないときは、抜かずに時速20〜30キロ程度に落とす
- 黄色い実線をはみ出して追い越すのは、相手が自転車でも違反になる
- 自転車側は、できる限り道路の左側端に寄って通行する(18条4項)
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
ほかに使える無料ツール
公式出典
- 警察庁「自動車等が自転車等の右側を通過する場合の通行方法」(概要資料)(2026年9月10日発表)
- 警察庁 自転車の交通ルール(2026年9月10日発表)
更新履歴
- 2026年9月10日 初版を公開
※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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