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松戸市の土地は町によって坪単価が3.5倍ちがいます

松戸市で土地を買うとき、新松戸なら1坪119.0万円、小金原なら33.9万円です。同じ広さの区画でも、町が変わるだけで土地代は3.5倍ちがいます。しかもどちらも成約が7件・10件あって、少ない件数の偶然では説明できない開きです。

国土交通省が公表している松戸市の土地成約211件を、町ごとに並べ直しました。市全体の坪単価の中央値は56.2万円。この1つの数字だけで予算を組むと、新松戸では届かず、小金原では余ります。

1区画の面積の中央値は165㎡(49.9坪)でした。坪単価の中央値と掛け合わせた概算は2,805万円です。これは実在する1件の値段ではなく、別々に取った2つの中央値をつないだ目安として読んでください。

先に結論

  • 松戸市の土地は1坪56.2万円(中央値・211件)。ただし市の中央値は町ごとの予算づくりには粗すぎます
  • 成約件数のある町どうしで比べると、新松戸(7件)119.0万円と小金原(10件)33.9万円で3.5倍
  • 1区画の面積の中央値は165㎡(49.9坪)。坪単価の中央値と掛けた概算は2,805万円
  • 地価公示(住宅地78地点)の中央値は48.3万円。成約の中央値はそれより16.4%高い数字ですが、母集団が違うので値上がりの話ではありません
  • 建物込みなら中古戸建て135.1万円/坪、新築戸建て146.9万円/坪。どちらも建物の延床坪あたりで、土地の坪単価とは分母が違います
目次

松戸市の土地は1坪56.2万円。1区画49.9坪で概算2,805万円

2024年第4四半期から2025年第4四半期までに松戸市で成約した土地211件の坪単価は、中央値で56.2万円でした。この211件からは、坪単価が極端に離れた8件をあらかじめ除いてあります。

除いたうえでも、坪単価は1坪6.6万円から396.7万円まで開いています。中央値の56.2万円は「松戸の土地はだいたいこのくらい」を示す真ん中の1点であって、この値段の土地が並んでいるという意味ではありません。

1区画の面積の中央値は165㎡、坪にすると49.9坪です。坪単価の中央値をこの広さに当てると、土地代は概算で2,805万円になります。坪単価と面積は別々に取った中央値なので、この金額で成約した1件が実在するわけではありません。予算の当たりをつけるための目安として使ってください。

不動産会社の窓口で「松戸ならだいたい坪56万円くらいですね」と言われたとします。市全体で見れば外れていない一言です。ただし候補の土地が新松戸にあるのか小金原にあるのかで、同じ広さでも土地代は3倍以上ちがいます。予算の話をするときは、市名ではなく町名まで下ろしてから金額を出してください。

町別に並べると新松戸119.0万円と小金原33.9万円で3.5倍

成約3件以上の町は31あります。全部を1本ずつ並べると読めなくなるので、成約が6件以上あった10町を抜き出しました。比較のために市全体の中央値も入れてあります。

新松戸119.0万
新松戸北89.3万
上本郷89.3万
松戸69.4万
常盤平66.1万
東平賀59.5万
松戸市全体56.2万
中和倉52.9万
栄町51.2万
八ケ崎49.6万
小金原33.9万

松戸市の土地の成約価格(坪単価の中央値・2024年4Q〜2025年4Q)。成約3件以上の31町から、成約6件以上の10町を抜き出しました。「松戸市全体」は市全体の中央値です

自分の町の相場を調べる

この記事の数字は市全体の中央値です。町ごとの相場は住所を入れるとその場で出ます。グラフに載せたのは31町のうち10町だけなので、候補地の住所で確かめてください。

このツールは農地や山林が混ざった極端な取引も除かずに集計します。そのため市全体の数字はこの記事より低く出ます。町ごとの傾向を見るのに使ってください。

松戸市の土地相場を住所から調べる(無料)

見出しに出した3.5倍は、成約件数のある町どうしの比較です。新松戸は7件、小金原は10件成約しています。町が変わるだけで、同じ広さの土地代は3倍以上ちがいます。

上から2番目と3番目に並んだ新松戸北(6件)と上本郷(8件)は、どちらも89.3万円で同じ値でした。市の中央値56.2万円よりはっきり上の帯です。抜き出した10町のうち、市の中央値より上に立つのは新松戸から東平賀までの6町になります。

成約がいちばん多かったのは八ケ崎の14件で、坪単価は49.6万円。市全体の中央値より下です。取引の数が多い町が相場の中心にいるとはかぎらない、ということがこの1本から読めます。

グラフに入れていない町では、秋山(5件)が56.2万円で市全体の中央値とぴったり同じ値になりました。松戸市の相場を1点で言うならこのあたり、という位置づけの町です。

岩瀬と紙敷なら9.3倍。この倍率を予算に使わない理由

31町の端どうしを取ると、いちばん高い岩瀬が147.1万円、いちばん安い紙敷が15.9万円で、差は9.3倍まで広がります。数字としては本当ですが、この倍率で予算の話をしないでください。

岩瀬の成約は4件、紙敷は3件です。3件や4件の中央値は、1件の取引が入れ替わるだけで動きます。だからこの記事は、見出しにも結論ボックスにも、件数のある新松戸と小金原の3.5倍のほうを置いています。

低い側に並ぶ町も同じ事情です。六実は3件で17.2万円、串崎新田は3件で16.5万円、古ケ崎は4件で22.5万円。いずれも成約が3件か4件しかなく、この水準が町の相場だと決めるにはデータが足りません。町別の集計そのものが成約3件以上の町に限った数字なので、下の帯ほど件数の壁に近いところにいます。

売り出し中の土地で、周辺よりはっきり安いものを見つけたときは、値段の理由を先に確かめる順番になります。地目、都市計画上の区分、間口や形。どれも市の窓口か仲介会社に聞けばその場で分かります。安い理由が土地の使い道にあるなら、それは相場の話ではありません。

地価公示48.3万円に対して成約は16.4%高い。値上がりの話ではありません

松戸市の地価公示(住宅地78地点)の坪単価の中央値は48.3万円です。実際に成約した土地211件の中央値は56.2万円で、公示より16.4%高い水準で売買が成立しています。

ここで「松戸の土地は上がっている」と読むのは、数字の使い方として間違いです。地価公示は住宅地の標準地を鑑定した価格、成約価格は実際に売れた土地の値段で、そもそも数えている対象が違います。成約211件のほうには、坪119.0万円の新松戸も坪33.9万円の小金原も同じ袋に入っています。母集団が違う2つの数字を引き算しても、値上がり・値下がりは出てきません。

私はこの16.4%を、松戸の土地が値上がりした証拠ではなく、公示の78地点が拾いきれていない土地が成約データに入っている結果だと見ています。根拠は、成約の坪単価が1坪6.6万円から396.7万円まで開いていることです。ここは私の読みなので、持ち帰ってほしいのは「公示価格をそのまま予算の基準に使わない」の一点だけにしてください。

中古戸建て135.1万円と新築戸建て146.9万円。買って直すという道

建物まで含めて買う場合の松戸市の数字を並べます。

種別 成約価格(中央値) 件数
土地 56.2万円/坪(土地面積あたり) 211件
中古戸建て 135.1万円/坪(延床あたり) 263件
新築戸建て 146.9万円/坪(延床あたり) 175件
賃貸 2,106円/㎡ 76,440件

中古戸建ては下位25%が107.5万円、上位25%が158.7万円。新築戸建ては下位25%が128.9万円、上位25%が167.7万円です。中古の上位25%158.7万円は、新築の下位25%128.9万円を上回っています。2つの価格帯は重なっていて、坪単価だけでは新旧が分かれません。

表の1行目と2行目を引き算しても、建物代は出てきません。戸建ての坪単価は成約総額を建物の延床坪数で割った値、土地の坪単価は成約総額を土地面積の坪数で割った値で、分母が別のものです。土地から買う案と中古を買う案を比べるときは、坪単価どうしではなく総額どうしで並べてください。

中古を買って直す道を選ぶと、坪単価の低いほうから入って、直す費用の側を自分で決められます。ただし工事費は物件ごとに変わるので、成約価格の表からは出てきません。とくに屋根と外壁は足場を組む工事なので、入居してから別々の時期にやると足場代を二度払うことになります。1社の見積もりだけでは高いか安いかも判定できないので、総額で比べたい人は複数社に出してもらうところからです。

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工事費が出てはじめて、中古を買って直す案と土地から建てる案を総額で並べられます

中古マンションは築年で1㎡あたりの値段が変わります

松戸市の中古マンションは186件で、中央値は1㎡あたり38.6万円でした。築年で分けると景色が変わります。

築年帯 件数 中央値
0-10年 15件 82.7万円/㎡
11-20年 31件 45.7万円/㎡
21-30年 68件 38.7万円/㎡
31-40年 59件 32.7万円/㎡
41年以上 13件 26.7万円/㎡

成約が集まっているのは築21〜30年の68件で、1㎡あたり38.7万円。市全体の中央値38.6万円とほぼ同じ位置です。松戸市の中古マンション市場の中心はこの帯にある、と読めます。

この築年は2026年を基準にした区切りです。築21〜30年は1996年から2005年に建った物件、築31〜40年は1986年から1995年に建った物件を指します。1982年(新耐震)より前に建った物件は元のデータから外してあるので、この表には入っていません。築41年以上の行も13件しかないので、傾向として見るだけにしてください。

広さで分けると、50〜70㎡が100件で37.6万円/㎡、70〜90㎡が64件で38.6万円/㎡、90㎡以上が5件で40.0万円/㎡でした。成約は50〜70㎡の100件と70〜90㎡の64件に集まっていて、この2帯の1㎡単価は37.6万円と38.6万円でほとんど変わりません。一方で30㎡未満は10件で56.8万円/㎡、30〜50㎡は7件で65.7万円/㎡と、狭い帯のほうが1㎡あたりは高く出ます。ただしどちらも10件と7件なので、この2行を根拠に「松戸は狭い部屋が割高」とまでは言えません。

私はこう見ています

「松戸市の相場は坪いくらですか」という質問は、答えを聞いても予算づくりには使えません。新松戸と小金原で3.5倍、端まで取れば9.3倍、そして31町のうち下の帯は成約3〜4件しかない。211件を町別に割ると、そういう形が出てきます。

私は、市の中央値56.2万円は「自分の候補地がその線の上か下か」を確かめるためだけの数字だと考えています。線そのものを予算にすると、新松戸では候補が出てこず、小金原では土地に払いすぎます。31町ぶんのデータが並ぶ市では、平均像を1つ出すこと自体が判断を鈍らせる方向に働くと見ています。

ここは私の読みなので、根拠にした数字のほうを持ち帰ってください。

松戸市で予算を決める前にやる3つのこと

1. 町名まで決めてから坪単価を当てる。 市の56.2万円ではなく、候補の町の数字で計算します。グラフに出した10町以外でも、住所を入れれば周辺の実勢から出ます。

2. 件数の少ない町の数字を信用しすぎない。 成約3件や4件の町の中央値は、1件の取引で動きます。岩瀬と紙敷の9.3倍ではなく、新松戸と小金原の3.5倍のほうを資金計画の基準にしてください。

3. 土地を買って建てる案と、中古を買って直す案を総額で並べる。 土地は坪56.2万円(土地面積あたり)、中古戸建ては坪135.1万円、新築戸建ては坪146.9万円(どちらも延床あたり)。分母が違うので、比べるのは坪単価ではなく総額です。

松戸市の学区を町名から調べる
松戸市の土地相場を住所から調べる(無料)

どちらもこのサイトのページです。登録も入力も要りません

市全体をならした数字は松戸市の不動産相場にまとめています。町名ごとの一覧から入りたい人は松戸市の町別ページをどうぞ。同じやり方で町別に並べ直した記事は明石市の町別の坪単価にもあります。

この記事の数字の出どころ

  • 成約価格:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報。集計期間は2024年第4四半期から2025年第4四半期。土地211件、中古戸建て263件、新築戸建て175件、中古マンション186件
  • 土地211件は、坪単価が極端に離れた8件を除いた集計です。除いたあとの幅は1坪6.6万円から396.7万円
  • 町別の集計は成約3件以上の町のみで31町。3件や4件の町の中央値は1件の取引に動かされるため、見出しの3.5倍は成約7件の新松戸と10件の小金原で取っています
  • 1区画の面積の中央値165㎡(49.9坪)と坪単価の中央値56.2万円は別々に取った値です。掛け合わせた2,805万円は概算で、実在する1件の価格ではありません
  • 中古戸建て・新築戸建ての坪単価は、成約総額を建物の延床坪数で割った値です。成約総額を土地面積で割った土地の坪単価とは分母が違うため、そのまま引き算はできません
  • 中古マンションの築年帯はデータ作成時(2026年)が基準です。1982年より前に建った物件は元データから除外されています
  • 地価公示:国土交通省の地価公示。松戸市内の住宅地78地点の中央値。成約価格とは母集団が違うため、両者の差は値上がり・値下がりを示すものではありません
  • 賃貸:松戸市の76,440件から算出した1㎡あたりの中央値
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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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