燕市が公開している大雨の被害の記録で、冠水した道の町名まで書かれているのは2013年・2014年・2019年の3回です。3回とも名前が出てくるのが、燕三条駅の北側の井土巻(いどまき)でした。
井土巻には、国が大雨で冠水を想定する道の一覧に入るJR弥彦線のアンダー(線路の下をくぐる道)があります。燕三条駅から北西へ約1キロで、説明表では水が1メートル以上たまるおそれが「有」。2014年7月9日、台風8号が近づいた日の市の記録には「井土巻アンダー」の通行止めが書かれています。
この記事でわかること
- ✓ 国の一覧に燕市は5か所。1m以上のおそれ「有」の3か所は、どれもJR弥彦線か越後線の下をくぐる道です
- ✓ 市の記録で箇所数が分かる4回の大雨では、延べ38か所の道が冠水しました。2017年7月は3週間あまりで3回です
- ✓ 内水の浸水想定区域は2026年3月31日に指定。1時間130ミリの雨が前提で、対象は燕処理区の区域だけです
雨の日に「今どこが通れないか」を見るページ
この記事の地図は水がたまるおそれがある場所の一覧で、いま通れない道ではありません。「燕市 冠水情報」を探している人は、まず次の公式ページを開いてください。
- 新潟県通行規制情報:県が管理する国道・県道の通行止め
- にいがたLIVE(ライブ)カメラ:燕市内は国道116号の粟生津、中ノ口川の道金、万盛橋・横田・大河津分水路などの画像
- 川の防災情報:中ノ口川・信濃川・大河津分水路の水位
- 燕市「緊急情報ページ」
- 燕市「情報発信手段一覧」:災害時の緊急情報を出す公式LINE(@koho-tsubame)・公式X(@koho_tsubame)、防災つばめ~ル、燕三条FM「ラヂオは~と」
冠水を見つけたときの連絡先は道の管理者ごとに違い、市道(この記事のA〜D)は燕市役所(代表 0256-92-1111)の都市整備部 土木課、県道のEは県の三条地域整備部(平日昼 0256-36-2309、休日・夜間 0256-36-2330)です。
冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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国の一覧に燕市は5か所 どれも線路か道路の下
国土交通省の北陸地方整備局は、国・県・市町村の道路で冠水が想定される場所を「道路冠水想定箇所」として一覧にしています。新潟県の471か所のうち、燕市は5か所。県道が1か所、市道が4か所です。
1か所ごとの説明表で「冠水範囲」を読むと、5か所とも線路か道路の下をくぐる所でした。

地図の記号と同じ順です
A 井土巻 JR弥彦線アンダー
市道井土巻小高線/冠水範囲:JR弥彦線アンダー部/原因「周辺レベルより低く、溜まりやすい」
地先:燕市井土巻(燕三条駅から北西へ約1キロ、JR弥彦線の下)
管理: 燕市 都市整備部 土木課
※ 1m以上の冠水:有/排水ポンプ:有/情報板で知らせる
B 北陸自動車道 三条燕IC 高架下(須頃郷1号排水路管理通路)
市道/冠水範囲:北陸自動車道三条・燕IC高架下部/原因「周辺レベルより低く溜まりやすい」
地先:燕市小高6275-2地先(燕三条駅から北へ約400メートル。説明表では「三条・燕インター東高速バス停留所付近」)
管理: 燕市 都市整備部 土木課
※ 1m以上の冠水:無/排水ポンプ:無/注意看板
C 燕東小学校付近 JR弥彦線アンダー
市道中央通・佐渡線/冠水範囲:JR弥彦線アンダー部/原因「周辺レベルより低く溜まりやすい」
地先:燕市燕4211-4地先(燕駅から南東へ約500メートル、燕東小学校のすぐ東)
管理: 燕市 都市整備部 土木課
※ 1m以上の冠水:有/排水ポンプ:有/情報板で知らせる
D 国道116号 高架下ボックス(市道笹曲堤防線)
市道笹曲堤防線/冠水範囲:国道116号 高架下ボックス部/原因「周辺レベルより低く溜まりやすい」
地先:燕市笹曲4867-4地先(分水駅から南南東へ約1キロ、一級河川 西川の近く)
管理: 燕市 都市整備部 土木課
※ 1m以上の冠水:無/排水ポンプ:有/注意看板
E 野中才 JR越後線アンダー
一般県道 地蔵堂中島線/冠水範囲:アンダー部/原因「周辺レベルより低く溜まりやすい」
地先:燕市野中才(分水駅から南西へ約330メートル、JR越後線の下)
管理: 新潟県 三条地域振興局 地域整備部(平日昼 0256-36-2309/休日・夜間 0256-36-2330)
※ 1m以上の冠水:有/排水ポンプ:有/「冠水時通行止」の注意看板
Googleマップのリンクは、説明表の付近図を地図と道路データ(OpenStreetMap)に照らして合わせた位置で開きます。Bは高架の下の道のため、50メートルほどずれることがあります。
箇所の数と中身は、国の一覧と説明表、県の一覧表、燕市の災害の記録を自分で数えました(2026年9月23日取得)。
燕三条駅の北側 井土巻のアンダーと三条燕ICの下

町名まで書かれた3回の記録には、すべて井土巻の名前が出てきます。2013年は7月29日に道路冠水、8月1日に通行制限。2014年7月9日は「井土巻アンダー」が通行止め。2019年6月30日は、井土巻の家電量販店のまわりで警察が交通を誘導しました。国の一覧で、井土巻にあるアンダーはAの1か所です。
Bは燕三条駅の北約400メートル、三条燕ICの高架の下を排水路沿いに通る道で、5か所で1つだけ排水ポンプが「無」です。
2019年6月30日の市の記録には「三条・燕IC下排水路管理用道路(東町)」が冠水し、8時から18時まで10時間通行止めとあります。名前はBとよく似ていますが、記録の地名は「東町」、Bの説明表の地先は「小高」で、同じ道かどうかは資料からは確かめられません。
燕三条駅の東側、三条市の須頃の立体交差の下の道は、三条市の記事で扱っています。
\住所だけ・1分で公的データを確認できます/
土砂災害警戒区域・洪水の浸水想定・地盤の揺れやすさを公的データでまとめて出します
1メートル以上のおそれは3か所 どれもJRの線路の下
説明表の「1m以上の冠水の有無」が「有」なのは、A・C・Eの3か所です。3か所とも排水ポンプは「有」でした。

AとCはJR弥彦線の下で、どちらも情報板で知らせる道です。
Eは分水駅から南西へ約330メートル、県道地蔵堂中島線がJR越後線の下をくぐる「野中才 JR越後線アンダー」。5か所で1つだけ、県が管理する道です。県が管理する道路で冠水想定水位が1m以上になる可能性がある所は県全体で15か所あり、燕市ではEだけです。市の記録には、2013年7月29日に「野中才地内」の1か所が冠水で通行止めになったとあります(Eかどうかは書かれていません)。
読者
情報板があるAとCは、何を見ればいいんですか?
県は、情報板や赤色灯が作動していたら冠水した所に入らないよう呼びかけています。アンダーパスで車が動かなくなると水没するおそれがあり、最悪の場合ドアが開かなくなる、とも書いています。市は、JRのアンダーパスでは一番深い所の水位が上がると職員に自動で知らせる仕組みで通行止めにしていますが、短時間の豪雨では遅れることもあると議会で答えています。
市の記録では、4回の大雨で延べ38か所の道が冠水
燕市は「燕市における自然災害の情報」に、2013年からの災害14件を載せています。道路の冠水が書かれているのは、2013年・2014年・2017年の3回・2019年の大雨6件。箇所数まで書かれている4回を足すと、延べ38か所です。

いちばん多かったのは2014年7月9日の16か所で、うち7か所が通行止めでした。市の記録では、この日の1時間の最大雨量は燕地区55.0ミリ、吉田地区29.0ミリ、分水地区32.5ミリです。
2017年7月は、3日から25日までの3週間あまりで3回、延べ22か所が冠水しています。通行止めが8か所といちばん多い24日からの大雨は、1時間の最大が各地区30.0〜35.5ミリでした。燕地区で58.0ミリ、吉田地区で62.0ミリを記録した18日の通行止めは3か所です。
通行止めの数は、市の3地区で測った1時間の最大雨量の順には並んでいません。
読者
最近は、燕市で道が冠水していないんですか?
市のページの大雨の記録は2019年6月30日が最後です。ただ、2024年9月の市議会で市長は、吉田日之出町と吉田東栄町の一部で局地的豪雨による道路冠水が発生していると答えています。どちらも2013年か2014年の市の記録に名前がある町です。
市は2025年3月の施政方針で、道路監視カメラの更新・追加と冠水センサーの導入を挙げました。県の大雨被害の報告(2024年7月〜2026年7月の12回、第1報から最新の報まで)に燕市の行はありませんが、市道の冠水は入らない報告です。
内水の浸水想定区域図 1時間130ミリ、燕処理区だけ
燕市は2026年3月31日、水防法にもとづく雨水出水浸水想定区域を指定しました。下水道などで雨水を流しきれなくなる内水氾濫の、範囲と深さを示す図です。前提の雨は1時間130ミリ、24時間205ミリ。市は1,000年に1回程度の雨と説明し、図には「平成17年8月10日降雨の約1.8倍」とあります。
対象は、燕市公共下水道の燕処理区の全体計画区域です。区域の外は計算していないので、市は区域外でも浸水する可能性があると書いています。図は、川の堤防が切れたり水があふれたりしたときの氾濫も考えていません。
市は、色が付いていない場所でも雨の降り方によっては浸水し、色の付いた場所より深くなることがあると断っています。川があふれたときの浸水は、別の「洪水・土砂災害ハザードマップ」(信濃川・大河津分水路・大通川。2026年6月1日更新)で見ます。
\借りる・買う前に、川の洪水の想定も住所で/
洪水の浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入るかを住所から確認します。道路の冠水と内水の想定は対象外です
よくある質問
燕市で過去に大きな水害はありましたか
市の地域防災計画は、明治29年(1896年)の堤防の決壊「横田切れ」を、数市町村に及んで死者43人、床下・床上浸水6万600戸を出した大水害として挙げています。道路の冠水とは別の水害です。
一覧に載っていない道は冠水しませんか
載っていないことは、冠水しないことの証明になりません。市の記録では、2014年7月9日の1日だけで16か所の道が冠水していて、国の一覧の5か所より多い数です。
新潟県のほかの市はどうなっているか
- 道路冠水マップ どこで見られるの?(全国の一覧と、市区ごとの記事のまとめ)
- 新潟市 冠水 どこが危ないの?
- 新潟市中央区 冠水 どこが危ないの?
- 新潟市東区 冠水 どこが危ないの?
- 三条市 冠水 どこが危ないの?
- 村上市 冠水 どこが危ないの?
- 長岡市 冠水 どこが危ないの?
- 上越市 冠水 どこが危ないの?
- 新発田市 冠水 どこが危ないの?
- 阿賀野 冠水 どこが危ないの?
公式出典
- 国土交通省 北陸地方整備局「道路冠水想定箇所」新潟県(一覧と1か所ごとの説明表 niigataken-02-085・122・123・124・255。2026年9月23日取得)
- 新潟県「道路冠水について」(道路冠水想定箇所一覧表〈県管理道路分〉・箇所台帳〈冠水想定水位1m以上〉。2026年9月18日更新・2026年9月23日取得)
- 燕市「燕市における自然災害の情報」(2013年7月29日〜2019年6月30日の大雨の各記録。2025年2月13日更新・2026年9月23日取得)
- 燕市議会 会議録検索(令和6年第3回定例会 9月11日 一般質問・令和7年第1回定例会 3月5日 施政方針。2026年9月23日取得)
- 新潟県 危機対策課「令和6年度」「令和7年度 大雨による被害状況」「令和8年度 大雨等による被害状況」(2026年9月23日取得)
- 燕市「雨水出水浸水想定区域図」(令和8年3月31日指定。2026年3月31日更新・2026年9月23日取得)
- 燕市「洪水・土砂災害ハザードマップ」(2026年6月1日更新・2026年9月23日取得)
- 燕市「燕市地域防災計画」(風水害等対策編 令和6年3月修正。2026年9月23日取得)
- 燕市「情報発信手段一覧」・「道路・河川」(2026年9月23日取得)
- 国土地理院「地理院タイル」(地図・位置の照合)
- 道路・鉄道の位置:OpenStreetMap(© OpenStreetMap contributors)
この記事の数値は公表資料を集計したものです。避難や通行の判断は、必ず燕市と新潟県の最新の発表を確認してください。
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