美座1丁目にある宝塚中学校と、美座2丁目の美座小学校は、浸水のときは避難所を開きません。小浜1〜3丁目・美座1・2丁目を含む武庫川沿いの31町丁目は、市が洪水の避難対象にしている区域です。近所の学校へ逃げればいい、とは限らない町です。
まず、下の一覧の2か所から確認してください。地図画像と公式マップで、自宅と通る道を照合します。
この記事の結論
- ✓ 武庫川沿いの南部は、小浜・美座・栄町など31町丁目が洪水の避難対象
- ✓ 第4地区の指定避難所7施設のうち、浸水時に開くのは小浜小・安倉小・安倉北小の3つだけ
- ✓ 洪水の地図は川の氾濫だけ。道路の冠水(内水)は別の図で、色のない場所にも浸水はある
先に確認したい具体的な場所
町名・施設名は位置を探す手掛かりです。地区全体が同じ危険度という意味ではありません。掲載地図は想定区域で、現在の冠水・崩落・通行止めの発生一覧ではありません。
地図の色(想定される浸水の深さ)
青い丸は位置の目印です。危険な地点を示す印ではありません。
1. 小浜・美座の武庫川沿い

2. 栄町・武庫川町(宝塚駅の南東)

川沿いの低地・くぼんだ道路が危ない理由

上段は川から水が広がる低地、下段は雨水が集まるくぼんだ道と地下入口です。水をかぶった道では深さや側溝を見分けにくくなるため、車でも徒歩でも入らないでください。
読者
地図で白い道なら、通れますか?
「地図で白い道なら安全」とは限りません。河川の洪水図には道路の排水を含まない場合があります。実際の通行規制と気象情報を確認してください。
武庫川沿いの31町丁目
市の「避難情報の判断・伝達マニュアル」(2026年5月版)は、武庫川の洪水で避難情報を出す区域を「市南部地域の、浸水深50cm以上の区域を含む浸水想定区域(計画規模降雨)」と定めています。対象は次の31町丁目です。
- 小浜1〜3丁目、美座1・2丁目
- 武庫川町、宮の町、旭町1〜3丁目、鶴の荘、向月町、弥生町
- 安倉西2丁目、亀井町、末成町、高松町、御所の前町
- 高司2〜5丁目、新明和町、大吹町、湯本町
- 長寿ガ丘(リバーサイド宝塚周辺)、南口2丁目、中州2丁目
- 栄町1〜3丁目
「計画規模降雨」は、武庫川でおおむね100年に1度の大雨で、24時間に247mmです。想定最大規模は1000年を超えて1度の大雨で、24時間に511mm。最大規模は計画規模の約2.1倍の雨を前提にしています。
小浜でも、4丁目だけは別の枠です。大堀川上流域として、米谷1丁目、星の荘、泉町、寿町、安倉北1・3丁目、売布1・2丁目などと同じ区域にまとめられています。同じ「小浜」の住所でも、1〜3丁目は武庫川、4丁目は大堀川と、目安になる川が違います。
市は、この区域について「過去の被害の実績や被害想定などを踏まえて特定したもの」とし、自然現象は不測の事態もあるので、状況に応じて発令する区域を判断すると書いています。表にない町丁目に避難情報が出ることもあります。
読者
避難所は、近くの学校に行けばいいですよね?
浸水のときは、美座小学校と宝塚中学校は開きません。第4地区の指定避難所7施設のうち、浸水時に開くのは3つです。
小浜と美座で開かない避難所
「避難所は近くの学校」。そう考えている人ほど、市の「避難所・避難地等一覧」(2026年9月18日更新)を一度見てください。浸水時の開設の欄は、施設ごとに「○」か「×」です。
| 施設 | 所在地 | 浸水時の開設 |
|---|---|---|
| 小浜小学校 | 小浜4丁目 | ○ |
| 安倉小学校 | 安倉中6丁目 | ○ |
| 安倉北小学校 | 安倉北5丁目 | ○ |
| 美座小学校 | 美座2丁目 | × |
| 宝塚中学校 | 美座1丁目 | × |
| 安倉中学校 | 安倉中6丁目 | × |
| スポーツセンター(武道館) | 小浜1丁目 | × |
第4地区の指定避難所7施設のうち、浸水時に開くのは3つ。4つは開きません。予備避難所のほうも、泉町会館と美座会館が「×」で、小浜会館・安倉会館・旭町会館などは「○」です。
栄町の近くでは、第3地区の花のみち1番館・2番館の3階(栄町1丁目)が、浸水時も土砂災害時も「○」です。
一覧は、開設しない理由を書いていません。避難先は「近いから」ではなく、この列で決める必要があります。市は避難所を開設するとき、ホームページや安心メールで知らせるとしています。
川の洪水と道路の冠水は別
市のページには、洪水浸水想定区域について、次の趣旨が書かれています。溝や水路からあふれた内水による浸水は示していないので、色が付いていない区域でも浸水は起こりうる、という内容です。
道路の冠水は、川が溢れなくても起きます。下水や水路が雨を流しきれない場合です。この内水を想定した図は、洪水の防災マップとは別に「雨水出水浸水想定区域図」として公表されています。
- 前提の雨は、想定最大規模の時間最大雨量147mm
- 洪水(24時間247〜511mm)とは、雨の降り方がまったく違う
- 落ち葉や土砂による排水施設の詰まりは、反映されていない
- 図は市域全図のPDFで、容量は30.8MB
市の「水害危険予想箇所」(令和8年度版・2026年6月2日更新)には、低地帯の区分もあります。床上浸水が予想されるものが特に危険、床下浸水が予想されるものが危険、路面の冠水などで宅地の浸水が予想されるものが注意を要する箇所です。道路の冠水が気になる人は、この区分も合わせて見てください。
私は、「ハザードマップに色がないから安全」という読み方は外れやすいと見ています。洪水の図は、川の氾濫だけを描いた図だからです。
\住所を入れるだけ・1分で確認できます/
武庫川沿いの人が見る情報
市は、武庫川の水位(武田尾と生瀬の観測所)を、避難情報を出すときの目安にしています。ただし、水位だけでなく、気象情報、気象庁の洪水警報の危険度分布、現場の確認、今後の見通しなどを合わせて判断するとしています。
2026年5月29日から、気象庁の情報の名前が変わりました。市の案内(2026年9月2日更新)には、次のことが書かれています。
- 旧「洪水警報」は廃止された
- 宝塚市内には、洪水予報河川の対象が現在のところない。このため、市域で「氾濫警報」が発表されることはない
- 武庫川をはじめ、河川の周辺に住む人は「大雨警報」(新しい名前は「レベル3大雨警報」)を避難行動の目安にする
「洪水警報が出ていないから、まだ川は大丈夫」という見方は、名前が変わった今、そもそも成り立ちません。
小さな川ほど、一見あふれそうになくても、瞬時に水位が上がることがあります。雨が降っていなくても、上流で降っていれば急に増えます。市は、大雨のときや降る予報が出ているときは、川に近寄らないようにと呼びかけています。
武庫川の生瀬・武田尾のほか、波豆川(大原野)、大堀川、仁川には、県の河川監視カメラがあります。5分ごとに更新される静止画で、水位や危険水位の基準も一緒に見られます。
自宅で確かめる3つの手順
- ウェブ版のたからづか防災マップで住所を検索し、水害を選ぶ。計画規模降雨、想定最大規模降雨、浸水継続時間の3種類が見られる(公式ページを開く)
- 市の避難所一覧で、自宅に近い施設の「浸水時の開設」の欄を見る(公式ページを開く)
- 雨水出水浸水想定区域図で、道路や宅地の冠水を見る(公式ページを開く)
浸水の水深について詳しく知りたいときの問い合わせ先は、阪神北県民局宝塚土木事務所の河川砂防課(0797-83-3180)です。
雨が強まる前に確認すること
- 住所の着色・指定線と、危険箇所を通らない避難経路を確認。
- 避難先が洪水・土砂災害に対応しているか、当日開設されているかを確認。
- 自治体の避難情報、気象庁の危険度、道路管理者の通行規制を確認。
現在の危険度は気象庁キキクルで確認できます。市の避難情報が出ている場合はその内容に従い、川・沢・斜面を見に近づかないでください。
\避難先を決める前に、自宅の想定を/
自宅の住所で、公的データを確認
洪水・土砂災害などのリスクを確認できます。指定範囲は県の公式マップと照合してください。
同じ地域の冠水・土砂災害
出典・資料の時点
- 場所の根拠・宝塚市の公式地図
- 宝塚市公式ハザードマップ
- ハザードマップポータルサイト(国土交通省・国土地理院)
- 気象庁 浸水キキクルの解説
- 宝塚市「避難情報の判断・伝達マニュアル(令和8年(2026年)5月版)」
- 宝塚市「宝塚市避難所・避難地等一覧」(2026年9月18日更新)
- 宝塚市「雨水出水浸水想定区域について」(2025年10月1日更新)
- 宝塚市「避難行動のめやすとなる河川水位」(2025年11月21日更新)
- 宝塚市「新たな防災気象情報について」(2026年9月2日更新)
- 宝塚市「水害危険予想箇所」(2026年6月2日更新)
資料確認:地図と場所の一覧は2026年9月28日、本文の追加部分は2026年10月11日(公開日時は各市・府・気象庁のページの更新日による)。地図画像は国の公開データを重ねたもので、危険区域の線を描き足していません。市・府の資料の図は転載していません。区域の線は、必ず市のウェブ版か県・府の地図で見てください。町丁目全体が危険という意味ではありません。アイキャッチは雨の日の街並みのイメージ(Unsplash)で、当地の被害写真ではありません。
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