少数派なのは、イエローのほうです
「レッドゾーンはごく一部の特別に危ない場所」という感覚は、数字と合っていません。国土交通省が2026年6月30日時点でまとめた全国の指定状況はこうです。
| 区分 | 警戒区域(イエロー) | うち特別警戒区域(レッド) | 割合 |
|---|---|---|---|
| 土石流 | 222,068 | 162,085 | 73.0% |
| 急傾斜地の崩壊 | 482,534 | 459,201 | 95.2% |
| 地滑り | 16,412 | 1 | 0.006% |
| 合計 | 721,014 | 621,287 | 86.2% |
がけの崩壊で指定された区域にかぎれば、20か所のうち19か所がレッドです。一方で地滑りの特別警戒区域は、全国16,412か所のうちたった1か所しかありません。富山県の1件です。同じ「土砂災害の区域」でも、原因によって中身がまるで違います。
県ごとの差も大きく出ます。千葉県は警戒区域20,451のうち19,335がレッドで94.5%。兵庫県は21,547のうち12,810で59.5%です。指定の数はほぼ同じなのに、レッドである確率は35ポイント離れています。私は、この差があるかぎり「イエローなら安心」という言い方は成り立たないと考えています。自分の県がどちら寄りかを知らずに判断する材料にはできません。
このエリアの相場はいくらですか?
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2021年10月に消えたもの、2028年に消えるもの
お金の面では、期日の決まった変更が2つあります。1つは住宅金融支援機構の【フラット35】です。レッドゾーンに新築住宅を建設または購入する場合、金利を引き下げるメニュー(子育てプラス・S・維持保全型)が使えません。2021年10月以後の設計検査申請分からという区切りで、すでに動いています。
もう1つが住宅ローン減税です。国土交通省の案内には、入居日が令和10年以降の場合、災害レッドゾーンの新築住宅は適用対象外と書かれています。建替え・既存住宅・リフォームは対象に残ります。こちらの中身は別の記事に分けてあります。
生活・仕事にどう効くか
- 相続の申告:区域が敷地の4割以上10割未満なら0.80、7割以上なら0.70。がけ地補正と重なるときは掛け合わせて、いちばん下でも0.50までしか下がらない。
- 売るとき:禁止はされていないが、宅地建物取引業法35条の重要事項説明で買い主に伝える義務がある。伝えたうえで値段を決めることになる。
- 新築を建てるとき:住宅金融支援機構は2021年10月以後の設計検査申請分から、レッドゾーンでの新築建設・購入に金利引下げメニューを適用していない。
結局どうすればよいか
- 自分の土地のどこまでが区域にかかっているか、敷地全体に対する割合を確認する
- 相続の申告で補正率を使うなら、課税時期に指定されていたか(解除の公示が出ていないか)を確かめる
- 倍率方式の地域なら、この補正はかけない。固定資産税評価額の側で反映されている
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
ほかに使える無料ツール
公式出典
- 国税庁 財産評価基本通達20-6「土砂災害特別警戒区域内にある宅地の評価」通達制定の趣旨(2018年12月18日発表)
- 国土交通省「全国における土砂災害警戒区域等の指定状況」(2026年6月30日発表)
- 住宅金融支援機構【フラット35】立地要件(2026年9月8日発表)
- 国土交通省 住宅ローン減税(2026年9月8日発表)
更新履歴
- 2026年9月8日 初版を公開
※本記事は2026年9月8日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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