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自由が丘 冠水 どこが危ないの?

自由が丘駅のまわりで浸水の記録がいちばん多い街区は、駅の西にある目黒区自由が丘三丁目9番です。区の浸水履歴に、3回の大雨で7件が載っています。

三丁目と、駅に近い二丁目は、九品仏川(くほんぶつがわ)緑道に面した町です。緑道は昭和49年に九品仏川にふたをしてできた道で、川はいま下水道の区間になっています。東京都の浸水の記録では、駅のまわりの町の34件のうち24件で、「河川流域」の欄が九品仏川でした。

東京都は2021年、自由が丘と奥沢を1時間75ミリの雨に備える地区に加え、「九品仏幹線流域の増強施設」に取り組むとしました。令和8年度からの5年計画の表では、「九品仏増強幹線」は「着手」です。

この記事でわかること

  •  九品仏川は目黒区と世田谷区の区境を流れていた川で、駅のまわりの記録も2つの区の資料に分かれます。目黒区が52件、世田谷区が13件です
  •  自由が丘一〜三丁目で記録がいちばん多い日は、平成30年8月27日の16件。令和7年9月11日は12件でした
  •  奥沢二〜八丁目の令和7年9月11日の記録7件のうち4件は、半地下・地下室・半地下車庫の被害です
目次

駅のまわりの浸水の記録は、2つの区に分かれています

この記事では、町丁目の代表点が駅から直線1キロ以内に入る町丁目を「駅のまわり」としました。目黒区の自由が丘一〜三丁目・緑が丘一〜二丁目と、世田谷区の奥沢二〜八丁目・玉川田園調布一〜二丁目です。

目黒区は「浸水履歴」で、平成16年度から令和7年度に区へ報告があった浸水被害を番まで公開しています。世田谷区は「浸水確認箇所一覧」で、平成元年から令和7年9月30日までの建物の浸水を、番と建物の造り・深さまで載せています。

2つを合わせると、駅のまわりには65件、37の街区に記録がありました。玉川田園調布一〜二丁目は、区の一覧にも都の記録にも1件もありません。

自由が丘駅のまわりで区の浸水記録がある街区の地図
番号は記録が2件以上の13街区、小さい点は1件の24街区。位置は住所の代表点で、浸水した建物の位置ではありません
No. 街区 件数 大雨の回数 平成30年8月27日 令和7年9月11日 代表点の標高 地図
1 目黒区自由が丘三丁目9番 7 3回 3 3 24.6m 地図で開く
2 目黒区自由が丘二丁目14番 5 2回 3 2 23.9m 地図で開く
3 目黒区緑が丘一丁目4番 4 3回 0 1 23.5m 地図で開く
4 目黒区自由が丘二丁目4番 4 3回 2 1 36.5m 地図で開く
5 目黒区緑が丘二丁目1番 3 2回 0 2 34.5m 地図で開く
6 目黒区自由が丘一丁目21番 3 2回 1 2 33.6m 地図で開く
7 目黒区自由が丘一丁目22番 3 2回 1 2 34.7m 地図で開く
8 目黒区緑が丘一丁目5番 2 1回 0 2 22.8m 地図で開く
9 目黒区緑が丘二丁目2番 2 1回 0 0 28.4m 地図で開く
10 目黒区緑が丘二丁目3番 2 1回 0 2 23.1m 地図で開く
11 目黒区自由が丘二丁目12番 2 1回 2 0 24.0m 地図で開く
12 目黒区自由が丘三丁目11番 2 1回 2 0 25.8m 地図で開く
13 世田谷区奥沢二丁目49番 2 1回 0 2 20.0m 地図で開く
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件数は両区の資料を街区(番)ごとに数えました。1件は区が把握した被害1つで、棟数や世帯数ではありません。両区とも、区内のすべての被害ではないと断っています。標高は国土地理院のAPIで引いた街区の代表点の値です。

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの

JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。

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水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。

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119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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浸水の記録が多い街区と、国の冠水注意箇所

三丁目9番の7件は、平成30年8月27日が3件、令和7年7月10日が1件、令和7年9月11日が3件です。目黒区は緑道の上の「三丁目8番先」と「二丁目12番先」に緊急用の土のうを置いていて、三丁目9番と三丁目8番の代表点は約90メートルしか離れていません。

次に多いのは、駅から約280メートルの二丁目14番の5件です。緑道に面した二丁目12番にも、平成30年8月27日の2件があります。代表点の標高は、三丁目9番が24.6メートル、二丁目14番が23.9メートルでした。

記録は緑道のそばに限りません。駅の北の自由が丘一丁目21番・22番に3件ずつ、二丁目4番に4件あり、この3街区の代表点の標高は33.6〜36.5メートルです。駅の東の緑が丘では一丁目4番に4件、二丁目1番に3件あり、緑が丘一〜二丁目の21件のうち13件が令和7年9月11日の分です。

国土交通省の「道路冠水注意箇所」は、駅のまわりに1か所もありません。いちばん近いのは、都道311号(環八通り)が目黒通りの下をくぐる世田谷区等々力2丁目の目黒通り下アンダーパスで、町丁目の代表点で駅から約1.8キロ離れています。

読者

国の一覧に無いなら、駅前の道は冠水しないんですか?

おかあさん

一覧に無いことは、冠水しない証明にはなりません。世田谷区の一覧は、道路の冠水をはじめから対象外にしています。

自由が丘が浸水するのはなぜ? 九品仏川と下水道の「50ミリ」

目黒区の豪雨対策計画によると、九品仏川は長さ約2.6キロの呑川の支川で、目黒区緑が丘で呑川に合流します。いまは「覆蓋化されており、下水道事業区間」です。

駅のまわりの浸水の記録で河川流域の欄に書かれた川
34件のうち24件が九品仏川。原因は32件が「内水」です

都の記録全体で、河川流域が九品仏川の行のうち、原因が川からあふれた「溢水」なのは、1974年7月7日と8月14日の2日だけです。次に記録がある1982年からあとは、どれも「内水」でした。内水は、都の計画の言葉で「大量の雨水が下水道に流入し下水道の能力を超えて発生する」浸水です。

東京都下水道局は、1時間50ミリの雨への対応を基本に下水道を整えてきました。自由が丘のまわりに降った雨は、それを大きく超えています。

下水道の基本の雨量と、自由が丘のまわりで降った1時間の雨量
平成30年8月27日は111ミリ、令和7年9月11日は90ミリと134ミリ

平成30年8月27日は、都の計画に「世田谷区付近で約110ミリ」(気象レーダーの解析)とあり、世田谷区の一覧の奥沢の行にも1時間111ミリと書かれています。令和7年9月11日は同じ一覧で90ミリ、気象庁の発表では隣の目黒区緑が丘で134ミリでした。

都は2021年の経営計画で「目黒区自由が丘、世田谷区奥沢」を、1時間75ミリの雨に対応する施設をつくる「対策強化地区」に加えました。取り組みは「九品仏幹線流域の増強施設」です。2026年の経営計画の表では、「九品仏増強幹線」の5年間の取り組みは「着手」となっています。

読者

緑道の下には、いまも川が流れているんですか?

おかあさん

区の計画では、九品仏川は「下水道事業区間」です。呑川流域の下水道は雨水と汚水を同じ管で流す合流式で、雨水は呑川などへ流し、汚水は森ヶ崎水再生センターで処理しています。

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土砂災害警戒区域・洪水の浸水想定・地盤の揺れやすさを公的データでまとめて出します

平成30年8月27日と令和7年9月11日に起きたこと

自由が丘一〜三丁目の浸水履歴の件数(大雨ごと)
平成30年8月27日が16件、令和7年9月11日が12件

目黒区の浸水履歴で自由が丘一〜三丁目を数えると31件です。いちばん多いのは平成30年8月27日の16件(うち床上13件)で、令和7年9月11日の12件を上回ります。都の記録でも、この日の自由が丘一〜三丁目は16棟が床上浸水でした。

令和7年9月11日は、緑が丘一〜二丁目で13件、奥沢二〜八丁目で7件です。駅のまわりの37街区のうち16街区は、記録がこの日の分だけでした。どちらの一覧でも、その日に初めて載った街区です。

報道では、自由が丘の学習塾で地下1階が約10分で水没し、生徒はいなかったとFNNプライムオンラインが伝えました(2025年9月11日。記事は配信終了)。東京新聞(2025年10月5日)は、駅から歩いて数分の商業ビルで地下の電気設備が浸水し、10月に入っても全館停電が続いていると報じています。区の浸水履歴は番までで、どの建物かは出していません。

さかのぼると、都の記録で駅のまわりの町丁目がいちばん多く並ぶのは、9町丁目の1985年7月14日です。気象庁のアメダス世田谷の1時間雨量は、この日の68.0ミリが、2025年9月11日の92.0ミリに抜かれるまで1位でした。

読者

半地下の部屋は、避けたほうがいいですか?

おかあさん

世田谷区の一覧は、地下や半地下の被害を「建物構造」の欄に書いています。借りる前に、入口が道より低くないかと、止水板を置ける造りかを内見で見てください。

大雨の日に、いまの様子を見るページ

九品仏川はふたの下にあるので、いま見られるのは雨の強さと、近くの川の様子です。

どれも雨と川の様子で、道の冠水そのものは映りません。強い雨が続くときは、地下の入口に近づかないでください。

借りる・買う前に確かめる3つ

  • 住所が目黒区か世田谷区かを確かめ、その区の資料で番を探す。目黒区は「浸水履歴」、世田谷区は「浸水確認箇所一覧」と地図の「浸水確認箇所図」です
  • 地下室・半地下・地下駐車場があるかを見る
  • 物件のある区の水害ハザードマップで、同じ番の色を見る。目黒区側は「雨水出水(内水)」の図も見る

\内見の前に、物件の住所を入れてみる/

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洪水の浸水想定区域・土砂災害警戒区域に色が付いているかと、地盤の揺れやすさを、住所ひとつでまとめて確かめられます

よくある質問

都の記録に、令和7年の浸水は入っていますか

いいえ。東京都の「浸水実績箇所の住所検索」の元データは、いちばん新しい日付が2024年8月29日でした。令和7年の被害は、目黒区の浸水履歴と世田谷区の浸水確認箇所一覧で見てください。

標高が高いところなら安全ですか

標高だけでは決まりません。駅のまわりで記録がある37街区の代表点の標高は、20.0〜40.7メートルと幅があります。代表点が36.5メートルの自由が丘二丁目4番にも、3回の大雨で4件の記録があります。

ほかの区はどうなっているか

公式出典

この記事の数値は公表資料を集計したものです。避難や通行の判断は、必ず区と東京都の最新の発表を確認してください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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