国の想定では、淀川が24時間360mmの雨であふれると、高槻市の柱本三丁目など41か所は、町・字の中心が2階も水没する5〜10mの区域に入ります。
ただし360mmは、国が毎年1,000分の1の確率で降るとした「想定最大規模」の雨です。
先に結論
- ✓ 町・字の中心で0.5m以上の浸水が1週間以上続くのは104か所。うち摂津市50か所、高槻市21か所など
- ✓ 国が淀川の大規模な氾濫に挙げるのは1885年・1917年・1953年。1885年は北河内から大阪市街まで約7万戸が浸水した(淀川河川事務所)
- ✓ 今の淀川本川は、毎年200分の1の確率の雨までなら「計画規模での浸水なし」と国は想定。それでも高槻市は、淀川は「氾濫する可能性があります」と書く
淀川が氾濫したら浸水する町

色が付いていない場所でも、浸水しないとは限りません。この地図は淀川があふれた場合だけの想定で、支川の決壊、高潮、下水があふれる内水、ほかの川の氾濫は入っていません。
地図の北東の京都市伏見区は、宇治川の区間です。河川法では瀬田川と宇治川も淀川で、宇治川の区間は宇治より上流に9時間356mmの雨が降る想定です。
町・字の中心が5〜10mの区域に入るのは86か所で、高槻市のほか、摂津市19か所、枚方市13か所、大阪市東淀川区5か所などです。

町・字の数は、町・字の中心1点が区域に入るかで数えています。中心が区域の外にある町・字でも端は浸かることがあり、同じ丁目の中でも深さは場所で違います。面積や世帯数ではありません。
町・字の中心が区域に入るのは、25市区町の1,500か所です。
多い順に京都市伏見区217か所、高槻市181か所、守口市163か所、大阪市北区88か所、枚方市85か所、門真市85か所などです。
高槻市は379か所のうち181か所が入り、うち144か所は中心が3m以上です。
枚方市は395か所のうち85か所で、5〜10mは13か所です。

国は、高槻市・茨木市・摂津市では「排水河川が少ないため」、最大で約15日間浸水が続くと想定しています。
町・字の中心が2〜4週間続く区域に入るのは、摂津市と茨木市の3か所です。大東市の氷野一丁目などは0.5〜3mでも1〜2週間続く想定です。
台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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淀川の過去の水害と最近の大雨

1917年の大塚切れの水は、淀川右岸の最下流の西成郡(今の大阪市西淀川区)まで届きました。
1953年に淀川本川の沿岸で決壊したのは、支川の芥川と檜尾川です。宇治川も、京都市伏見区の向島で決壊しました。
2013年の台風18号では、枚方地点の24時間雨量が269mmと、計画の261mmを上回りました(国の出水報告。数値は精査で変わることがあると注記)。
国は、7つのダムの洪水調節と、41年ぶりに全部閉めた瀬田川洗堰で、宇治川・木津川・桂川の水位を下げようとしたと書いています。
2026年9月の台風第25号では、川の防災情報の10分ごとの記録(速報値)で、枚方は水防団待機水位に届きませんでした。
今の水位を見る場所

高槻市・枚方市の淀川沿いは、洪水予報の基準観測所の1つ、枚方を見ます。川の防災情報では、高槻市の高浜観測所に避難判断水位と氾濫危険水位の登録がありません。
観測所ごとの水位は国土交通省の川の防災情報、雨による川の危険度は気象庁の洪水キキクルで見られます。
「淀川は氾濫しない」は本当か
「淀川は氾濫しない」とは言い切れません。国の多段階の浸水想定図で、今の淀川本川が「計画規模での浸水なし」とされるのは、毎年200分の1の確率の雨までです。
その先の想定最大規模の雨では、大阪府内の約144km²が浸水すると国は想定しています。
高槻市は「大正6年(1917年)の『大塚切れ』以降、淀川の氾濫は発生していませんが」としたうえで、「淀川のような大河川であっても氾濫する可能性があります」と書いています。
市のハザードマップは、枚方市が「令和8年度版 防災ガイド(ハザードマップ)」、高槻市が「高槻市外水はん濫ハザードマップ(淀川)」です。
高槻市の「淀川氾濫時の広域避難」のページは、特別警報級の台風が近畿地方に近づくおそれがある「5日前から3日前」から、避難の段階を示しています。

流域の町のページ
道路の冠水(下水があふれる内水)は、この記事の地図に入っていません。流域の市区町村ごとの冠水・河川氾濫のページは次のとおりです。
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- 京都市 冠水 どこが危ないの? 44か所のうち34か所は、線路の下をくぐる道です
- 淀川区 冠水 どこが危ないの?
- 西淀川区 冠水 どこが危ないの?
- 高槻市ってどんな町?
- 道路冠水マップ どこで見られるの?
ここで扱った浸水想定は、国が淀川について作った想定最大規模の想定です。今の状況は、市区町村の避難情報と川の防災情報を優先してください。
出典
2026年9月23日に確認
- 淀川河川事務所「淀川流域の概要と諸元」
- 国土交通省「日本の川 淀川 主な災害」
- 淀川河川事務所「洪水の記録」
- 淀川河川事務所「大正6年(1917年)大正大洪水 詳細解説」
- 淀川河川事務所「淀川大塚切れ」
- 淀川河川事務所「令和8年度 事業のあらまし」
- 近畿地方整備局「平成25年台風18号」出水報告
- 淀川河川事務所「淀川浸水想定区域図」
- 淀川河川事務所「淀川水系淀川・宇治川 洪水浸水想定区域図(想定最大規模)説明文」
- 淀川河川事務所「洪水浸水想定区域図 概要説明資料」(令和2年3月25日)
- 淀川河川事務所「多段階の浸水想定図・水害リスクマップ」
- 淀川河川事務所「水位情報」
- 高槻市「淀川氾濫時の広域避難」
- 高槻市「水害・土砂災害ハザードマップ(2026年改訂版)」
- 枚方市「令和8年度版 防災ガイド(ハザードマップ)について」
- 国土交通省「川の防災情報」の10分ごとの記録(速報値)をart-piで集計
- 国土交通省「国土数値情報 洪水浸水想定区域データ(河川単位)」令和7年度
- 国土交通省「位置参照情報」(町・字の代表点)
- 国土地理院「地理院タイル」(淡色地図・全国最新写真)
- 国土交通省「川の防災情報」
- アイキャッチ:国土地理院「地理院タイル(全国最新写真)」を加工して作成
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