🗨️「青森市の毒キノコ、何を食べたの?」
イボテングタケです。テングタケとは2002年に分けられた別種で、アカマツなど針葉樹の下に生える大型のキノコ。古い図鑑には「テングタケ」としか載っていないことがあります。
[事件・事故] この記事の要点
2026年9月19日 発表
- 秋に野生のキノコを採る習慣がある人
- 家族からもらったキノコを食べる人
- 古い図鑑や図解でキノコを見分けている人
採ったのは14日、食べたのは16日の朝
報じられている経過はこうです。女性は9月14日に自分で野生のキノコを採り、16日の朝に自宅で調理して食べました。症状が出たのはその約2時間後で、嘔吐やめまいを訴えて入院しています。青森市保健所は、原因をイボテングタケの誤食による食中毒と断定しました。
採ってから食べるまでに2日あいています。採った直後に食べたのではなく、いったん持ち帰って保管してから調理した形です。毒キノコの毒は、日を置いても加熱しても消えません。
クマの出る地域で用意しておくもの
出没地域に住む・通勤するなら、音で存在を知らせるのが基本です。遭遇を避けるための備えを挙げます。
出没地域では散歩やゴミ出しでも音を出すのが基本です。消音機能があると、街中では鳴らさずに持ち歩けます。
鈴で避けるのが前提で、これは遭遇したときの最後の手段です。屋外作業や通勤路が山際にある場合の備えとして。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
イボテングタケが別種になったのは2002年
厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル」では、イボテングタケについて次のように書かれています。
2002年にテングタケと区別された。古い図鑑ではテングタケとあってもイボテングタケであることがある。どちらも毒キノコである。
手元の図鑑が2002年より前のものなら、テングタケの写真がイボテングタケである可能性があります。キノコ採りの知識は親や祖父母から引き継がれることが多く、覚えたときの図鑑がそのまま使われ続けます。分類が変わったことを知らないまま、「これはテングタケだ」と見分けていることが起こります。
2つの違いは、生えている木と大きさ
厚生労働省の資料に書かれている特徴を並べます。
| 項目 | テングタケ | イボテングタケ |
|---|---|---|
| 生える場所 | 広葉樹林の地上 | アカマツなど針葉樹 |
| 傘の大きさ | 6〜15センチの中型 | 20センチ前後の大型 |
| 柄の根もと | つぼの名残がえり状に1つ | つぼの名残が何重にも環状 |
| つば | 柄の中央から上部に残る | 消失していないことも多い |
| 発生時期 | 初夏から秋 | 同じ資料に記載なし |
現地でいちばん速く見分けられるのは、生えている木です。松林で見つけた大きなテングタケ類は、テングタケではなくイボテングタケの側だということになります。
ただし、どちらも毒キノコです。見分けられたところで食べられるようにはなりません。厚生労働省の資料には、毒性についてテングタケの側に「イボテングタケよりも毒性は強い」と書かれています。
症状は胃腸だけでなく神経にも出る
同じ資料に書かれている症状です。
食後30分程で嘔吐,下痢,腹痛など胃腸消化器の中毒症状が現れる。そのほかに,神経系の中毒症状,縮瞳,発汗,めまい,痙攣などで,呼吸困難になる場合もあり,1日程度で回復するが,古くは死亡例もある。
今回の女性は食後約2時間で嘔吐とめまいが出ています。30分という数字は目安で、量や体質で幅が出ます。毒成分として挙げられているのはイボテン酸、ムシモール、スチゾロビン酸、ムスカリン類、アマトキシン類など。うまみ成分として知られるイボテン酸は、体内で変化すると中枢神経に作用します。
めまいや発汗を「食あたり」と思って寝てしまうと、痙攣や意識障害に進んだときに発見が遅れます。キノコを食べたあとに体調が変わったら、食べ残しを捨てずに持って受診するのが、原因を特定するいちばん速い方法です。
東北では「ハエトリ」と呼ばれてきた
厚生労働省の資料には、テングタケの地方名としてゴマナバ、ハエトリ(長野、東北)が載っています。ハエトリという名前は、このキノコを煮た汁でハエを殺していたことに由来します。つまり毒があることは昔から知られていて、名前そのものに残っています。
それでも誤食が起きるのは、食用のキノコと生える場所が重なるからです。青森県が出している注意は4行だけで、そこに見分け方は書かれていません。
食用と確実に判断できないキノコは、1.採らない 2.食べない 3.人にあげない 4.販売しない
「人にあげない」が入っているのは、採った本人ではない人が食べて中毒を起こす例があるからです。秋に近所や親戚からキノコをもらう機会があるなら、この4つ目が自分に関係する行になります。
もうひとつ、秋に山へ入るときに重なるのがクマの出没期です。青森市では、市街地への出没を想定した緊急銃猟の実地訓練が行われたと報じられています。キノコが出る斜面は、クマが実をつけた木を探して動く範囲と重なります。採りに入るなら、毒の見分けとは別に、音で存在を知らせる用意が要ります。
春の山菜でも同じ構図の誤食が続いていて、厚生労働省は10年間の死者17人のうち13人がイヌサフランの誤食だったと公表しています。
生活・仕事にどう効くか
- 見分け方:イボテングタケがテングタケと別種とされたのは2002年。それより前に出た図鑑では、イボテングタケが「テングタケ」として載っていることがある。
- 症状の出方:厚生労働省の資料では食後30分ほどで嘔吐・下痢・腹痛が出るとされる。今回は約2時間後だった。神経系の症状として縮瞳・発汗・めまい・痙攣も挙げられている。
- 生えている場所:テングタケは広葉樹林の地上、イボテングタケはアカマツなど針葉樹。松林で見つけた大型のテングタケ類は、イボテングタケの可能性が高い。
結局どうすればよいか
- 食用と確実に判断できないキノコは、採らない・食べない・人にあげない
- 手元の図鑑が2002年より前のものなら、テングタケの項目は現在の分類と一致しないものとして扱う
- 食べたあとに嘔吐やめまいが出たら、食べ残しを捨てずに持って受診する
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル:キノコ:テングタケ(2026年9月19日発表)
- 青森県「キノコの食中毒に気をつけましょう!!」(2026年9月19日発表)
- 青森市「本市における食中毒発生状況」(2026年9月19日発表)
更新履歴
- 2026年9月19日 初版を公開
※本記事は2026年9月19日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント