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東京の活断層マップ/線が引けるのは立川断層帯だけ

立川断層帯の近くで建売住宅を検討していた人が、Yahoo!不動産の相談欄にこう書いています。

立川断層の近くに家を買うのは無謀なことでしょうか。京王相模原線の堀之内辺りの分譲が売れていない気がするのですが。

Yahoo!不動産 教えて!住まいの先生 質問1387395658

東京都内で地表に線を引ける主要活断層帯は、この立川断層帯ただ1本です。ただしそれは「ほかに無い」という意味ではありません。

この記事でわかること

  •  関東の最高は三浦半島断層群の武山断層帯で6〜11%
  •  東京都内の主要活断層帯は立川断層帯だけ
  •  国府津-松田断層帯だけ単独の確率が出ていない
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数字は地震調査研究推進本部「今までに公表した活断層及び海溝型地震の長期評価結果一覧」(令和8年1月14日現在)によるものです。確率の算定基準日は2026年1月1日です。
目次

関東の活断層マップ

関東の主な活断層帯の位置図

赤い線が主要な活断層帯です。図の中の断層名か、その下のボタンを押すと、その断層の詳細図と評価の節に移動します。詳細図には市や町の名前が入れてあります。

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この図は位置関係をつかむための概略図です。実際の断層線は数十メートル単位で曲がっているので、自宅の真下を通るかどうかの判定には使えません。判定に使える地図は最後の節で案内します。

揺れた瞬間に、部屋の中で起きることを減らすもの

地震のけがの3〜5割は、屋内の家具類の転倒・落下・移動によるものです(東京消防庁)。壁にネジを打てない部屋でもできる手から並べます。

平安伸銅工業 家具転倒防止突っ張り棒 REQ-35(取付高さ35〜50cm)

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東京消防庁の実験では、L型金具で壁に直接ネジ止めするのが最も効果が高いとされています。賃貸で壁に穴を開けられない部屋での代わりがこれです。家具の両端の側板部を、できるだけ奥で突っ張ります。天井側にも強度が要ります。

平安伸銅工業 家具転倒防止マット UEQ-303(30cm×3枚・突っ張り棒との併用向け)

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突っ張り棒だけだと効きが落ちます。同じ資料が、ポール式にはストッパー式や粘着マット式の併用をすすめています。マット単独でも効果は小さいので、上の棒と2つで1組と考えてください。

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お湯でも水でも作れて、袋のままおにぎりの形になります。断水すると鍋も食器も洗えません。洗い物の出ない形を先に入れておくと、水の減り方が変わります。

白神山地の5年保存水 2L×6本

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飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。

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関東で確率がいちばん高いのは三浦半島

この5本を、今後30年以内に地震が起きる確率の高い順に並べるとこうなります。区間が分かれている断層帯は、区間ごとに載せています。

断層帯(区間) 30年以内の確率 ランク 想定される規模
①三浦半島断層群(主部・武山断層帯) 6%〜11% S* M6.6程度もしくはそれ以上
①三浦半島断層群(主部・衣笠、北武断層帯) ほぼ0〜3% S* M6.7程度もしくはそれ以上
③立川断層帯 0.5%〜2% A* M7.4程度
⑤深谷断層帯 ほぼ0〜0.1% A M7.9程度
④綾瀬川断層(鴻巣-伊奈区間) ほぼ0% Z M7.0程度
④綾瀬川断層(伊奈-川口区間) 不明 X M7.0程度
①三浦半島断層群(南部) 不明 X M6.1程度もしくはそれ以上
②国府津-松田断層帯 出ていない 相模トラフの地震と一緒に動くと評価

ランクの意味はこうです。30年以内の確率が3%以上ならSランク、0.1〜3%がAランク、0.1%未満がZランク、データ不足で確率を出せないものがXランク。ランクに付く「*」は、前回の地震からの経過時間を平均活動間隔で割った「地震後経過率」が0.7以上であることを示します。

武山断層帯の経過率は1.0〜1.4。平均活動間隔をすでに過ぎているという意味です。立川断層帯も0.9〜2.0で、同じ状態にあります。

なお「Zランクだから当分来ない」とは読めません。同じ資料に、1995年の兵庫県南部地震が起きる直前の確率は0.02〜8%、2016年の熊本地震はほぼ0〜0.9%だったと書かれています。

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①三浦半島断層群

三浦半島断層群の詳細図。神奈川県南東部の三浦半島を南北に通る位置を示す

項目 内容
通る主な市町 横須賀市・三浦市・逗子市・鎌倉市・葉山町
30年以内の確率 主部・武山断層帯 6%〜11%(S*)/主部・衣笠、北武断層帯 ほぼ0〜3%(S*)/南部 不明(X)
想定される規模 武山断層帯でM6.6程度もしくはそれ以上
最新活動時期 武山断層帯は約2,300年前以後、約1,900年前以前(平均活動間隔1,600〜1,900年程度)

武山断層帯の6〜11%は、全国の主要活断層帯のなかでも上位に入る数字です。平均活動間隔1,600〜1,900年に対して前回が約2,300〜1,900年前なので、地震後経過率が1.0〜1.4=すでに間隔を過ぎた計算になります。

同じ断層群でも衣笠、北武断層帯はほぼ0〜3%、南部はXランクで確率が出せません。横須賀市・三浦市のどのあたりかで意味が変わります。

▲ 関東の活断層マップに戻る

②国府津-松田断層帯

国府津-松田断層帯の詳細図。神奈川県西部の小田原から松田にかけての位置を示す

項目 内容
通る主な市町 小田原市・南足柄市・松田町・大井町・中井町・秦野市
30年以内の確率 出ていない(一覧では全項目が「-」)
理由 プレート境界からの分岐断層と判断され、相模トラフ沿いのM8クラスの地震の何回かに一回の割合で同時に動くと評価されている
同じくくりの断層 平山-松田北断層帯 M6.8程度・A*ランク 0.09〜0.6%/塩沢断層帯 M6.8程度以上・Sランク 4%以下

5本のなかでこの断層帯だけ、単独の30年確率が出ていません。相模トラフのM8クラスの地震と一緒に動くと考えられているためです。数字が無いのは評価されていないからではなく、数え方が違うからです。

2015年の改訂で、神縄(かんなわ)断層は活断層ではないと判断され、「神縄・国府津-松田断層帯」という呼び方も使われなくなりました。

▲ 関東の活断層マップに戻る

③立川断層帯

立川断層帯の詳細図。東京都西部の青梅から府中にかけての位置を示す

項目 内容
通る主な市 青梅市・武蔵村山市・立川市・国分寺市・府中市(北端は埼玉県飯能市側)
30年以内の確率 0.5%〜2%(A*ランク)
想定される規模 M7.4程度
最新活動時期 約20,000年前以後、13,000年前以前(平均活動間隔10,000〜15,000年程度)

東京都内で地表に線を引ける主要活断層帯は、これ1本だけです。地震後経過率は0.9〜2.0で、平均活動間隔をすでに過ぎている可能性があります。

2011年の東北地方太平洋沖地震のあと、地震発生確率が高くなっている可能性があるとされた断層のひとつでもあります(一覧PDF 注5)。

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④綾瀬川断層

綾瀬川断層の詳細図。埼玉県東部の鴻巣から川口にかけての位置を示す

項目 内容
通る主な市町 鴻巣市・伊奈町・上尾市・さいたま市・川口市・草加市・越谷市・春日部市
30年以内の確率 鴻巣-伊奈区間 ほぼ0%(Z)/伊奈-川口区間 不明(X)
想定される規模 M7.0程度(全体が同時に動く場合はM7.5程度)
最新活動時期 鴻巣-伊奈区間は約15,000年前以後、約9,000年前以前(平均活動間隔45,000〜71,000年程度)

2015年の改訂で、旧・元荒川断層帯の北部がこの断層の鴻巣-伊奈区間に、南部が伊奈-川口区間になりました。南側の伊奈-川口区間は、それまで活断層ではないとされていた区間です。

この断層は位置が分かりにくく、知恵袋には「おおまかな地図しか見つかりません」という質問が残っています(q1160324231)。番地の単位で見る方法は最後の節に書きました。

▲ 関東の活断層マップに戻る

⑤深谷断層帯

深谷断層帯の詳細図。埼玉県北部から群馬県にかけての位置を示す

項目 内容
通る主な市 藤岡市・高崎市(群馬県)/本庄市・深谷市・熊谷市(埼玉県)
30年以内の確率 ほぼ0〜0.1%(Aランク)
想定される規模 M7.9程度(綾瀬川断層と連動した場合はM8.0程度)
最新活動時期 約6,200年前以後、約5,800年前以前(平均活動間隔10,000〜25,000年程度)

関東で想定される規模がいちばん大きい断層帯です。確率は低いほうですが、M7.9程度、綾瀬川断層と連動すればM8.0程度と評価されています。

2015年の改訂で、旧・関東平野北西縁断層帯の平井-櫛挽(くしびき)断層帯から主部の一部までが、この深谷断層帯に再編されました。

▲ 関東の活断層マップに戻る

2015年に名前が変わった断層がある

関東の活断層を調べていると、いまの評価には無い名前に出くわします。次の3つです。

見かける名前 いまはどうなっているか
関東平野北西縁断層帯 2015年の改訂で深谷断層帯と綾瀬川断層に再編された。この名前の評価単位はもう無い
平井-櫛挽断層帯 同じ改訂で深谷断層帯の一部になった
元荒川断層帯 北部が綾瀬川断層の鴻巣-伊奈区間、南部が伊奈-川口区間になった

古い資料や自治体の旧ページには前の名前が残っています。同じ断層を別の名前で2回数えないように、上の対応表で読み替えてください。

首都直下地震と、この5本は別の話

関東で地震といえば首都直下地震ですが、この5本とは数えているものが違います。首都直下地震として想定されているのは、主にフィリピン海プレートと北米プレートの境目で起きる地震で、地表に線を引ける活断層の地震ではありません。

5本のうち相模トラフ側とつながるのは②国府津-松田断層帯だけで、そのために単独の確率が出ていません。残りの4本は、プレートの境目とは別に、内陸の浅いところで起きる地震として評価されています。

つまり首都直下地震の確率を見ても、自宅の下の活断層のことは分からないし、その逆も同じです。備える中身(建物の耐震性と室内の安全)は重なりますが、数字は別々に見る必要があります。

東京23区に線が引かれていない理由

知恵袋にはこんな質問があります。

東京都内(23区)には活断層が無いのではなく、活断層が有るか無いかの調査自体ができていないというのは本当ですか?

Yahoo!知恵袋 q1159098411

地図の上では、23区に主要活断層帯の線は引かれていません。ただしそれは「調べた結果、無かった」とは限りません。関東平野の地下は厚い堆積層に覆われていて、断層があっても地表に痕跡が出にくいからです。

活断層の評価は、地表に現れたずれの跡をたどって行うのが基本です。跡が地表に出ていなければ、位置も活動の間隔も決められません。線が無いことは、安全の証明ではありません。 ハザードマップの色が付いていない土地の読み方は ハザードマップ 色なし うちは安全ってこと? にまとめています。

自宅の下を通っているか調べる

上の図は概略図なので、自宅の判定には使えません。番地の単位で見るなら次の3つです。どれも無料で、登録もいりません。

  1. 産業技術総合研究所 活断層データベース … 断層の線を地図上で確認できる
  1. 国土地理院 都市圏活断層図 … 地理院地図に重ねられる。東京・横浜・熊谷は整備済み
  1. 自治体のハザードマップ … 断層が動いたときの想定震度が町丁目の単位で色分けされている

私はこの5本を、「避けて住む対象」ではなく「建物の年代を決める材料」だと見ています。関東で活断層から離れて家を探すのは、関西ほど難しくありません。ただし首都直下地震のほうは避けようがないので、結局は建物の耐震性に戻ってきます。1981年6月以降の新耐震基準か、2000年6月以降の現行基準か。そこを先に確認するほうが、断層線との距離を測るより効きます。

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関西の9本は 関西の活断層マップ/地震のリスクと備え、全国の視点は 日本で地震が少ない場所はどこ? にまとめています。

よくある質問

Q. 東京23区に活断層はないのですか

A. 主要活断層帯として線が引かれてはいません。ただし関東平野の地下は厚い堆積層に覆われていて、地表に痕跡が出にくいという事情があります。線が無いことと、断層が無いことは同じではありません。

Q. 立川断層帯は「無かった」と聞きました

A. 2013年に東京大学地震研究所の調査で、いったん活断層の跡とされたものが工事の痕跡だったと訂正された経緯があります。ただし断層帯そのものの評価は続いていて、2026年1月1日を基準日とする評価でもA*ランク(0.5〜2%)です。

Q. 国府津-松田断層帯の確率が空欄なのはなぜですか

A. プレート境界からの分岐断層と判断され、相模トラフ沿いのM8クラスの地震の何回かに一回の割合で同時に動くと評価されているためです。単独では数えていません。

出典

図は当サイトが作成した概略図で、実際の断層の位置・長さを厳密に表したものではありません。長期評価は将来の発生可能性を示すもので、特定の場所・日時・被害を予測するものではありません。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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