🗨️「がれき220万トンって言われても、多いのか少ないのか分からない」
日本の災害と並べると分かります。熊本地震で最終的に処理した量が311万トン。220万トンはその7割です。そして、この「重さ」がそのまま復興にかかる年数になります。
[国際] この記事の要点
2026年9月10日 発表
- 海外の災害支援に関心がある人
- 自分の家が被災したとき、家財がどこへ行くのか考えたことがない人
- 災害廃棄物の仮置き場が近くにできる可能性のある地域の人
「220万トン」という言い方をする理由
国連開発計画(UNDP)が、ネパールのボテコシ川・トリシュリ川流域で起きた洪水と土石流について、暫定の試算を出しました。分析した地域に堆積したがれきは、少なくとも220万トン。土石流は住宅と農地、それに発電所を覆っています。
来日中のUNDP危機局長・野田章子氏が9月9日、東京都内での取材でこの数字を示し、早期復興に向けて日本にも協力を呼びかけました。
ここで気になるのは、なぜ「面積」でも「棟数」でもなく重さで語られるのか、です。理由は単純で、片付けにかかる時間と費用は、面積ではなく重さでほぼ決まるからです。運ぶトラックの台数も、分別の手間も、処分場の残り容量も、全部トンで効いてきます。
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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日本の数字と並べる
環境省が、過去の大規模災害でどれだけの災害廃棄物を処理したかを資料にまとめています。そこから代表的なものを並べます。
| 災害 | 災害廃棄物の量 | 処理にかかった期間 |
|---|---|---|
| 東日本大震災(全体) | 約2千万トン (津波堆積物 約1.1千万トンは別) | — |
| 同・宮城県 | 1,951万トン | 発災後3年 |
| 同・岩手県 | 584万トン | 発災後3年 |
| 熊本地震 | 311万トン | 発災後2年8か月 |
| 平成30年7月豪雨・広島県 | 約121万トン | 発災後約2年9か月 |
| 同・岡山県 | 44万トン | 発災後2年弱 |
220万トンは、熊本地震で最終的に処理した311万トンの約7割。広島県が平成30年7月豪雨で処理した約121万トンの1.8倍にあたります。
そして期間の欄を横に見てください。311万トンで2年8か月、121万トンで2年9か月。量が半分以下でも期間は縮んでいません。がれきの処理は、量だけでなく道路・置き場・人手の条件で決まるからです。ネパールの現場は山あいで、道路そのものが土石流に埋まっています。

自分の家の側に置き換えると
遠い国の話に見えますが、日本で被災したときにも同じことが起きます。家の中のものは、被災した瞬間から「災害廃棄物」という名前に変わります。冷蔵庫も畳も、壁材も。
そのとき困るのが置き場です。市区町村が仮置き場を指定し、そこへ分別して持ち込む形になりますが、勝手に道端へ出すと収集が回らなくなり、結果として全体の処理が遅れます。熊本地震の2年8か月という数字は、片付けが終わるまで元の暮らしに戻り切れない期間でもありました。
備える側にできること
がれきの量を減らす方法は、実はあまりありません。建物が壊れなければ出ない、というだけの話です。ただ、被災した直後に「何を捨てて何を残すか」で迷う時間は、事前に減らせます。
罹災証明の申請には被害状況の写真が要ります。片付ける前に、部屋ごとに撮る。それだけで後の手続きが変わります。220万トンという数字は、その1枚を撮るかどうかの話にまでつながっています。
生活・仕事にどう効くか
- 量の目安:220万トンは、熊本地震で最終的に処理した311万トンの約7割にあたる。
- 処理にかかる年数:熊本地震の災害廃棄物は発災後2年8か月で処理完了。東日本大震災の岩手・宮城は3年かかった。
- 日本の桁:東日本大震災の災害廃棄物は約2千万トン。これとは別に津波堆積物が約1.1千万トンあった。
結局どうすればよいか
- 災害廃棄物の量は「重さ」で示される。片付けの年数を測る目安になる
- 日本の過去の処理量は環境省の資料で確認できる
- 被災したら家財を勝手に捨てず、市区町村が指定する仮置き場のルールに従う
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くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- UNDP「ネパールの洪水が脆弱なコミュニティを直撃、UNDPはがれきの量を220万トンと推定」(2026年9月10日発表)
- 環境省「これまでの大規模災害における災害廃棄物対策」(令和7年2月27日)(2026年9月10日発表)
更新履歴
- 2026年9月10日 初版を公開
※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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