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船橋市の土地は町によって4.8倍ちがいます

船橋市で土地を買うとき、市全体の相場である1坪52.9万円で予算を組むと、本町では坪145.5万円なので届かず、金杉では坪30.6万円なので余ります。同じ市内、同じ1坪で4.8倍の開きです。

船橋市には2024年10-12月から2025年10-12月までに325件の土地取引があり、成約3件以上の町だけで44町ぶん並びます。ここまで町が並ぶと、「船橋市の相場はいくら」という1つの数字は、どの町の予算づくりにも使えません。

国土交通省が公表している実際の成約価格を、町ごとに並べ直しました。候補地がどのあたりに立っているかを先に見てください。

先に結論

  • 船橋市の土地は1坪52.9万円(中央値・325件)。1区画は165㎡=49.9坪が中央値です
  • 成約5件以上の町どうしで比べると、本町145.5万円と金杉30.6万円で4.8倍。市の1つの数字はどの町にも当てはまりません
  • 坪単価が市の中央値の4分の1を下回る町が2つあります。市街化調整区域や農地・山林が混ざっている疑いがあり、住宅地の相場として読めません
  • 地価公示53.9万円と成約52.9万円は差が-1.8%と近いのですが、数えている対象が違うので値動きとしては読めません
  • 建物込みなら中古戸建て132.2万円/坪、新築戸建て142.1万円/坪(どちらも延床面積あたり)。2つの価格帯は重なっています
目次

町別に並べると本町145.5万円と金杉30.6万円で4.8倍

成約3件以上の町は44あります。全部を1本ずつ並べると読めなくなるので、成約5件以上の町から高いほう6町と安いほう6町を抜き出し、市の中央値とちょうど同じ値になった薬円台を加えた13町にしました。

本町145.5万
前原西115.7万
東船橋112.4万
西船109.1万
山手105.8万
前原東100.8万
薬円台52.9万
三山39.7万
飯山満町34.7万
三咲34.0万
丸山33.1万
松が丘32.4万
金杉30.6万

船橋市の宅地成約価格(坪単価の中央値・2024年4Q〜2025年4Q)。成約3件以上の44町のうち、成約5件以上の町から高いほう6町と安いほう6町を抜き出しました。色の薄い1本の薬円台は、市の中央値と同じ値になった参考の町です

自分の町の相場を調べる

この記事の数字は市全体の中央値です。町ごとの相場は住所を入れるとその場で出ます。グラフに載せたのは44町のうち13町だけなので、候補地の住所で確かめてください。

このツールは農地や山林が混ざった極端な取引も除かずに集計します。そのため市全体の数字はこの記事より低く出ます。町ごとの傾向を見るのに使ってください。

船橋市の土地相場を住所から調べる(無料)

最も高いのは本町の145.5万円(9件)、成約5件以上の町でいちばん安いのは金杉の30.6万円(13件)で、4.8倍の差です。

44町の端どうしを比べれば差はもっと開きます。住宅地とみられる町だけで見ても、本町とみやぎ台(4件・20.5万円)なら7.1倍です。ただし端に来る町は成約が3件や4件しかなく、1件の外れ値で中央値が動きます。だからこの記事が見出しに使う倍率は、件数のある町どうしで取った4.8倍にしています。

市全体の52.9万円は、44町のどこかを代表している数字ではありません。薬円台(7件)と馬込西(3件)がちょうど52.9万円で並びましたが、これは市の中央値と同じ値になった町がたまたま2つあった、というだけです。

船橋市の土地は1坪52.9万円。1区画49.9坪で概算2,640万円

2024年10-12月から2025年10-12月までに船橋市で成約した宅地の坪単価は、中央値で52.9万円でした。坪単価が極端に外れた13件を除いたうえでの325件です。残った325件の幅は、1坪6.0万円から224.8万円まであります。

1区画の面積の中央値は165㎡、坪にすると49.9坪です。坪単価の中央値をこの広さに当てると、土地代は概算で2,640万円になります。ただし坪単価と面積は別々に取った中央値なので、この金額で売れた1件が実在するわけではありません。予算の当たりをつけるための概算として使ってください。

不動産会社の窓口で「船橋市の土地は坪いくらですか」と聞くと、この52.9万円が返ってきます。その足で本町の売地を見に行くと、坪145.5万円の値札が付いています。数字が間違っているのではなく、聞いた質問のほうが答えの出ない形をしています。

坪6万円台の町を「安い船橋」と読まない

坪単価が市の中央値52.9万円の4分の1を下回る町が2つあります。高野台の12.9万円(3件)と豊富町の6.3万円(4件)です。

この2町の数字には、市街化調整区域や農地・山林の取引が混ざっている疑いがあります。市街化調整区域は市街化を抑えるための区域で、家を建てるには原則として自治体の許可が要ります。農地であれば転用の手続きが挟まります。

坪6.3万円は安い住宅地の値段ではなく、住宅地として使えない土地が混ざった数字です。

物件情報で坪6万円台の土地を見つけて「船橋市でこの値段なら」と問い合わせ、家を建てるには自治体の許可が要る土地だと分かる、という順番になります。値段の前に用途地域と地目を確認すれば、この往復は起きません。

この記事が「船橋市でいちばん安い町」を見出しに置いていないのは、そのためです。2町とも成約は3件と4件で、1件の内容が中央値を動かす規模でもあります。

公示の53.9万円と成約の52.9万円。この差は値動きではない

船橋市の地価公示は住宅地97地点で、坪単価の中央値は53.9万円です。実際に成約した土地の中央値52.9万円との差は-1.8%でした。

差が小さいので「公示どおりの値段で売れている」と読みたくなりますが、この2つは数えている対象が違います。公示は住宅地として選ばれた標準地の評価額、成約は実際に売れた土地の価格です。船橋市の325件には、先に見た調整区域が混ざる町の取引も入っています。母集団の違う2つを引き算しても、値上がりや値下がりは出てきません。

公示価格は、候補地の周辺に標準地があるときの目安として使う数字です。予算そのものは、候補の町の成約価格で組むことになります。

中古戸建て132.2万円と新築戸建て142.1万円。価格帯は重なっている

建物まで含めて買う場合の船橋市の数字です。

種別 成約価格(中央値) 件数
宅地(土地) 52.9万円/坪(土地面積あたり) 325件
中古戸建て 132.2万円/坪(延床面積あたり) 314件
新築戸建て 142.1万円/坪(延床面積あたり) 223件

土地の52.9万円と戸建ての132.2万円を引き算しないでください。土地は成約総額を土地の面積で割った値、戸建ては成約総額を建物の延床面積で割った値で、割っている相手が違います。差額が建物の値段になるわけではありません。並べて比べられるのは、中古戸建てと新築戸建ての間だけです。

中古戸建ては下位25%が104.5万円、上位25%が158.7万円。新築戸建ては下位25%が117.5万円、上位25%が163.5万円です。中古の上位25%は、新築の下位25%を上回っています。坪単価だけでは新旧が分かれません。

中古を買って直す道を選ぶと、坪単価の低いほうから入って、直す費用の側を自分で決められます。ただし工事費は物件ごとに変わるので、成約価格の表からは出てきません。1社の見積もりだけでは高いのか安いのかも判定できないので、総額で比べたい人は複数社に出してもらうところからになります。

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直す費用が出てはじめて、新築と総額で並べられます

マンションは築年と広さで数字が変わる

船橋市の中古マンションは291件で、中央値は1㎡あたり45.9万円でした。築年帯で分けると景色が変わります。

築年帯 件数 中央値
0-10年 37件 76.9万円/㎡
11-20年 57件 48.0万円/㎡
21-30年 90件 41.5万円/㎡
31-40年 90件 38.0万円/㎡
41年以上 17件 20.0万円/㎡

築0-10年の76.9万円と築41年以上の20.0万円が両端です。この築年は2026年を基準にした区切りで、築21〜30年は1996年から2005年に建った物件、築31〜40年は1986年から1995年に建った物件を指します。1982年より前に建った物件は元のデータから外してあるので、この表には入っていません。築41年以上の行は17件なので、傾向として見るだけにしてください。

件数がいちばん集まっているのは築21-30年と築31-40年で、どちらも90件です。2つとも市の中央値45.9万円/㎡より下の帯にあります。船橋市の中古マンション市場でよく出てくるのは、この価格帯だということになります。

広さで分けると、50〜70㎡が143件で50.8万円/㎡、70〜90㎡が123件で41.4万円/㎡、90㎡以上が10件で33.1万円/㎡でした。30〜50㎡は9件で28.9万円/㎡、30㎡未満は6件で37.0万円/㎡ですが、この2つの帯は件数が1桁なので相場としては読めません。新築マンションは5件で95.0万円/㎡。こちらも件数が少なく、船橋市の新築相場としては扱えない数字です。

借りる側の相場は、船橋市の103,530件から1㎡あたり2,406円でした。

私はこう見ています

「船橋市の相場は坪いくらですか」という質問は、答えを聞いても予算づくりには使えません。本町と金杉で4.8倍、端どうしなら7.1倍、そして44町のうち2町は住宅地の数字として読めない。325件を町別に割ると、そういう形が出てきます。

私は、市の中央値は「自分の候補地がその線の上か下か」を確かめるためだけの数字だと考えています。線そのものを予算にすると、本町では候補が出てこず、金杉では土地に払いすぎます。

もう1つ私が見ているのは、船橋市が公示と成約の差-1.8%という、数字のよく揃った市だという点です。差が小さいと「公示を見ておけば足りる」と考えたくなります。ただし公示は97地点、成約は325件で、拾っている町の数がそもそも違います。市全体の平均像がきれいに揃っている市ほど、町別に割ったときの落差が事前に見えにくいと考えます。

ここは私の読みなので、根拠にした数字のほうを持ち帰ってください。

予算を決める前にやる3つのこと

1. 町名まで決めてから坪単価を当てる。 市の52.9万円ではなく、候補の町の数字で計算します。グラフに出した13町以外でも、住所を入れれば周辺の実勢から出ます。

2. 候補の町が住宅地かどうかを先に確かめる。 坪が極端に安い町は、市街化調整区域や農地・山林が混ざっている疑いがあります。安さの理由が土地の使い道にあるなら、それは予算の話ではありません。

3. 土地を買って建てる案と、中古を買って直す案を総額で並べる。 土地は坪52.9万円、中古戸建ては延床坪132.2万円、新築戸建ては延床坪142.1万円。分母が違うので、坪単価どうしではなく総額で並べます。

船橋市の土地相場を住所から調べる(無料)
船橋市の学区一覧を町名から調べる

どちらもこのサイトのページです。登録も入力も要りません

市全体をならした数字は船橋市の不動産相場にまとめています。候補の町が決まったら、通う小学校は船橋市の学区一覧から町名で引けます。

この記事の数字の出どころ

  • 成約価格:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報。集計期間は2024年第4四半期から2025年第4四半期。宅地325件、中古戸建て314件、新築戸建て223件、中古マンション291件、新築マンション5件
  • 宅地の集計では、坪単価が極端に外れた13件を除いています。除いたあとの幅は1坪6.0万円から224.8万円です
  • 中古戸建て・新築戸建ては、取引総額を建物の延床坪数で割った値です。土地の坪単価(土地面積あたり)とは分母が違うので、引き算できません
  • マンションの単価は、取引総額を専有面積(㎡)で割った値です
  • 町別の集計は成約3件以上の町のみ。件数の少ない町の数字は1件の取引に動かされるので、傾向として読んでください
  • 見出しに使った4.8倍は、成約5件以上の町どうし(本町9件と金杉13件)で取った値です
  • 地価公示:国土交通省の地価公示。船橋市内の住宅地97地点の中央値
  • 賃貸:船橋市の103,530件から算出した1㎡あたりの中央値
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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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