冬タイヤに替えて、ひと安心。でも、そのあとにもう一度ナットを締め直す「増し締め」までしている人は、多くないと思います。じつは、走っているうちにタイヤが外れる事故の半分以上は、タイヤを替えてから1か月のうちに起きています。外れたタイヤは、後ろの車や歩いている人にぶつかることもあります。自分で替えた人も、お店で替えてもらった人も知っておきたい話です。
先に結論
- ✓ 増し締めは、タイヤを替えてから50〜100km走ったころが目安(国土交通省)
- ✓ 締めた直後は、走るうちに部品どうしがなじんで、締め付ける力が少し下がるため
- ✓ 大型車のタイヤが外れた事故は、2025年度に全国128件。約54%が交換から1か月以内
- ✓ 決められた強さ(トルク)で締めるには、トルクレンチという工具を使う。強さは車ごとにちがう
増し締めはいつするの?
国土交通省は、タイヤを替えたあと50〜100km走ったころに増し締めをするよう呼びかけています。ふだん街乗りだけなら、1〜2週間ほどで届く人が多い距離です。
理由は「初期なじみ」です。ナットを締めた直後は、ホイールとナット、ボルトの当たる面がまだなじんでいません。走るうちに面がなじむと、そのぶん締め付ける力が下がります。そこで一度だけ締め直す、というのが増し締めです。
読者
お店で替えてもらったら、もう大丈夫じゃないの?
お店の作業がていねいでも、なじみで緩む仕組みは同じなの。だから増し締めまでしてくれるお店もあるのよ。替えてもらうときに「増し締めはいつ来ればいいですか」と聞いておくと安心ね。
渋滞と通行止めで動けなくなったときに要るもの
迂回路を調べるにも、その場で待つにも、要るのはトイレと電源の2つです。車に積みっぱなしにできる小さいものだけ挙げます。
渋滞と通行止めで動けなくなったとき、いちばん先に困るのがトイレです。高速道路上ではパーキングまで降りられないので、車に積んでおくものの中では優先度が高い1つです。
渋滞中はナビと地図と渋滞情報でスマホを使い続けるので、電池は思ったより早く減ります。迂回路を調べる段になって充電が無いと、動けるのに動けません。
災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。
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交換から1か月が危ない
国土交通省は毎年、大型トラックやバスのタイヤが外れた事故を数えています。2025年度は全国で128件でした。グラフを見ると、起きる時期がはっきり偏っています。

| タイヤを替えてから | 外れた件数(2025年度) |
|---|---|
| 1か月以内 | 69件(約54%) |
| 1〜2か月 | 21件 |
| 2〜3か月 | 12件 |
| 3〜4か月 | 16件 |
| それより後・不明 | 10件 |
出典:国土交通省(2026年9月)。月別では11月20件、12月23件、1月21件で、約半分が11月から1月に起きています。冬タイヤに替える時期と重なります。
2024年度の調べでは、外れたタイヤの約92%が左の後ろのタイヤでした。冬タイヤに替えてわずか2日、約700km走ったところで外れた例もあり、この車は増し締めをしていませんでした。
国が挙げる4つのポイント
国土交通省がタイヤを替えるときに気をつけてほしいと挙げているのは、次の4つです。もとは大型車向けの呼びかけですが、ふつうの車にも当てはまる中身です。
- さびと汚れを落とす:ボルトやナット、ホイールのさび・ごみを掃除する。さびがひどいもの、ナットがなめらかに回らないものは交換する
- 決められた強さで締める:締める強さ(トルク)は車ごとに決まっている。手の感覚ではなく、トルクレンチで締める
- 50〜100kmで増し締め:なじみで下がった締め付ける力をもどす
- ふだんから見る:乗る前にナットを目で見て、さわって確かめる。おかしいと思ったらすぐ整備工場へ
車に積んである工具(車載工具)で締めたときは、あとでトルクレンチで決められた強さに締め直すよう、国土交通省は書いています。
ふつうの車はどうすれば?
国が示している「50〜100km」は、大型車の事故防止のための目安です。ふつうの乗用車の締め付ける強さや増し締めの時期は、車の取扱説明書か、タイヤを替えたお店で確かめてください。自分で替えた人は、とくに次の3つを覚えておくと安心です。
- 締める強さは、車の取扱説明書に書いてある数字に合わせる
- 替えてから100kmくらい走るまでに、一度締め直す
- 走っていて「ゴトゴト」「カタカタ」と音がしたり、ハンドルがぶれたりしたら、すぐ安全な場所に止まって確かめる
北海道は全国でいちばん多い
雪の多い地域では、短い期間にタイヤの交換が集中します。北海道運輸局によると、2025年度に北海道で起きた大型車のタイヤが外れる事故は33件で、全国128件の約4分の1でした。くわしくは北海道のタイヤ脱落の記事にまとめています。
青森市では10月28日、平年より11日早く初雪を観測しました(青森の初雪の記事)。冬タイヤに替える時期の目安はスタッドレスタイヤの交換時期の記事で、雪がとけずに残る「根雪」については根雪の記事で読めます。
※この記事は2026年10月28日時点の国土交通省・北海道運輸局の資料にもとづきます。
アイキャッチ写真の出典
スタッドレスタイヤ。撮影 Lombroso(ロンブローゾ)/パブリックドメイン(ウィキメディア・コモンズ)。
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