法定刑は10年以下の拘禁刑
商標法の罰則は、知的財産の法律のなかでも重いほうに入ります。
| 条文 | 対象 | 法定刑 |
|---|---|---|
| 78条 | 商標権の侵害 | 10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(併科あり) |
| 78条の2 | 侵害とみなされる行為 | 5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金(併科あり) |
| 82条1項1号 | 法人(業として侵害した場合) | 3億円以下の罰金 |
「懲役」と書かれた解説を見た人もいると思います。懲役と禁錮は2025年6月1日に「拘禁刑」へ一本化されたので、いまの表記はこちらです。切り替わりの中身は拘禁刑の記事にまとめています。

買う側の話は、2022年10月に一度変わっている
売る側だけでなく、買う側の条件も変わっています。2022年(令和4年)10月1日に、個人で使う目的の輸入も規制の対象になりました。
もともとは「業として」輸入する行為が侵害とされていたため、海外の事業者が個人あてに小口で送る形は取り締まりにくい状態でした。そこで商標法2条7項が新設され、外国にいる者が外国から日本国内へ他人をして持ち込ませる行為も「輸入」に含まれると明確化されています。あわせて2022年3月に関税法が改正され、こうした模倣品が「輸入してはならない貨物」として税関の取り締まり対象になりました。
結果として、海外の通販サイトで買った品が模倣品だった場合、自分で使うつもりでも税関で止まり、没収されます。届かないうえに代金が戻るとも限りません。
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中古で買った品は、履歴を残しておく
今回のように、正規の工程で作られた品が正規のルートを通らずに中古市場へ出る形は、買った側からは見分けがつきません。パッケージもタグも本物だからです。
できるのは、買った店・日付・金額・出品者の情報を残しておくことくらいです。フリマアプリで自分が売る側になるときも、正規のルートで手に入れたものかどうかを確認してから出すほうが安全です。
生活・仕事にどう効くか
- 罰則:商標権を侵害した場合の法定刑は10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(商標法78条)。併科もできる。
- 法人への罰金:業として輸入・販売した場合、法人には3億円以下の罰金が科されうる(商標法82条1項1号)。
- 海外通販:2022年10月1日から、個人で使う目的の輸入でも模倣品は税関で止まり、没収の対象になる。
結局どうすればよいか
- 中古やフリマで買ったブランド品は、購入履歴と出品者情報を残しておく
- 海外の通販サイトで安すぎるブランド品を見つけたら、届く前に税関で止まる前提で考える
- 自分が出品する側になるときは、正規のルートで買ったものかを確認してから出す
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 日本経済新聞「製造委託の『ポーター』カバン売却、元役員を書類送検 商標侵害疑い」(2026年9月10日発表)
- 経済産業省 特許庁「海外からの模倣品流入への規制強化について」(2026年9月10日発表)
- 税関「模倣品の水際取締り強化!令和4年(2022年)10月1日施行」(2022年10月1日発表)
- 経済産業省 特許庁「商標権侵害への救済手続」(2026年9月10日発表)
更新履歴
- 2026年9月10日 初版を公開
※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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