🗨️「喜茂別(きもべつ)にクマが出たって本当? 車の中にいれば大丈夫なの?」
20日午後1時半ごろ、北海道喜茂別町川上の国道230号脇の駐車場に、体長2メートルほどのクマ1頭が居座りました。当時1、2台の車がとまっていて、車内から写真を撮っている人がいたと警察が説明しています。人や車が襲われた被害はありませんでした。ただし、その場に人が残っていると、市街地で撃つための法律上の条件のうち1つが成立しなくなります。
[事件・事故] この記事の要点
2026年9月21日 発表
- 喜茂別町とその周辺に住んでいる人
- 国道230号でこの区間を通る人
- 道の駅や道路脇の駐車場で休憩する予定の人
20日の喜茂別町で起きたこと
警察の説明をそのまま時刻順に並べます。
| 時刻 | 場所 | 内容 |
|---|---|---|
| 20日 午前10時30分ごろ | 喜茂別町内(別の場所) | クマを目撃 |
| 20日 午後1時30分ごろ | 喜茂別町川上・国道230号脇の駐車場 | 体長2メートルほどのクマ1頭が駐車場の真ん中に居座る。通りかかった人が通報 |
大きさなどから、午前と午後は同じ1頭とみられています。当時、駐車場には車が1、2台とまっていて、そのうちの車内からクマの写真を撮っている人がいました。人や車が襲われる被害はありません。警察は付近で警戒活動をしています。
クマの出る地域で用意しておくもの
出没地域に住む・通勤するなら、音で存在を知らせるのが基本です。遭遇を避けるための備えを挙げます。
出没地域では散歩やゴミ出しでも音を出すのが基本です。消音機能があると、街中では鳴らさずに持ち歩けます。
鈴で避けるのが前提で、これは遭遇したときの最後の手段です。屋外作業や通勤路が山際にある場合の備えとして。
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「車の中なら安全」で終わらない理由
車内にいた人にけがはありませんでした。ただ、その場に人がとどまること自体が、対応する側の選択肢を減らします。
2026年から、市街地など人の日常生活圏にクマが出たときは、市町村長の判断で銃で捕獲できるようになりました。緊急銃猟といいます。環境省が出している法律の概要には、市町村長が判断する条件が4つ並んでいます。
| 番号 | 条件 |
|---|---|
| ① | 危険鳥獣(クマ等)が人の日常生活圏(住居、広場、乗物等)に侵入していること |
| ② | 人の生命・身体への危害を防止する措置が緊急に必要であること |
| ③ | 銃猟以外の方法では的確かつ迅速に捕獲等をすることが困難であること |
| ④ | 避難等によって地域住民等に弾丸が到達するおそれがないこと |
問題は④です。撮影のために車が残っていると、この条件が成立しません。撃つべき場面かどうか以前に、撃てない状態が続きます。結果として、クマがその場に居座る時間が延びます。
そもそも現行の法律は、乗物に向かってする銃猟も禁止しています(鳥獣保護管理法第38条)。駐車場に車が残っているというのは、そういう意味でもやりにくい状況です。
同じ日に2回出ている
午前10時半と午後1時半。3時間の間に、同じ町内で2回目撃されています。
出没の知らせを聞いて「もう通り過ぎただろう」と考えるのは自然ですが、実際にはこうして同じ日のうちに戻ってきます。その日は、朝夕の外出、子どもの通学路、ごみ出しの時間を一度見直したほうが確実です。
人身被害は令和5年度が過去最多だった
クマの出没が制度の話にまでなった背景を、環境省の資料から1行だけ引きます。
近年、クマ等(ヒグマ、ツキノワグマ、イノシシ)の人の日常生活圏への出没が増加。とりわけ令和5年度にはクマによる人身被害の人数が過去最多(198件 219人)
件数の把握がある平成18年度以降で最多、という注釈が付いています。市街地で撃てるようにする法改正は、この流れの中で行われました。撃てるようにしたぶん、現場で「人が残っているかどうか」が判断を左右するようになったということでもあります。
見かけたときにやること
順番は決まっています。
まず、止まらない・窓を開けない・撮らない。車で通りかかったなら、そのまま通過します。歩いていたら、走らずに後ずさりしながら距離をとります。
次に、離れてから通報する。110番と役場に、時刻と場所をできるだけ細かく伝えます。国道なら何号線のどのあたりか、目印になる建物があるかまで言えると、警戒に入る側が動きやすくなります。
最後に家のまわりです。生ごみ、収穫せずに残した果樹、屋外に置いたペットフード。これらが残っていると、クマにとって人の生活圏は「食べ物がある場所」になります。出没が続いている地域では、ここの片付けが一番効きます。
生活・仕事にどう効くか
- その場にいたら:車内からの撮影のために人がとどまると、緊急銃猟の4つ目の条件(弾丸が地域住民等に到達するおそれがないこと)が満たせなくなる。
- 同じ日のうち:午前10時半と午後1時半、3時間の間に町内で2回目撃されている。一度出た日は、その周辺でまた出ると考えて動くほうが安全。
- 家のまわり:生ごみ・収穫しない果樹・ペットフードは、クマが人の生活圏に居つく理由になる。出没が続く地域では片付けの優先度が上がる。
結局どうすればよいか
- クマを見かけたら車を止めず、窓を開けず、写真を撮らずにその場を離れる
- 離れた場所から110番と役場へ通報し、時刻と場所を伝える
- 同じ日の同じ地域はもう一度出ると考えて、朝夕の外出と子どもの通学路を確認する
公式出典
- 北海道警察発表(HBC 北海道放送 報道)「道路脇の駐車場に体長2メートルほどのクマが居座る 北海道喜茂別町」(2026年9月20日発表)
- 環境省「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律の概要」(2026-09-21確認発表)
- 環境省 緊急銃猟(2026-09-21確認発表)
- アイキャッチ写真 Pexels(2026-09-21取得発表)
更新履歴
- 2026年9月21日 初版を公開
※本記事は2026年9月21日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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