🗨️「2026年の年末調整は何が変わる?手取りはいくら増える?」
2026年分の年末調整では、所得税の基礎控除が給与だけで年収約665万円以下の人は104万円になり、2025年分より9万〜36万円増えます。給与所得控除の最低額は65万円から74万円に、扶養に入れる家族の年収の上限は123万円から136万円に上がります。11月までの天引きは変わらず12月の年末調整でまとめて精算され、年収600万円の単身の会社員なら所得税が約3.7万円減る計算です(当サイト試算)。
[税制・補助金] この記事の要点
2026年10月10日 発表
- 会社で年末調整を受ける会社員・パート・アルバイトの人
- 年収123万円超136万円以下の家族がいて、扶養に入れられるようになる人
- 配偶者や19〜22歳の子に給与収入がある人
年末調整 2026の変更点
2026年分の年末調整で変わるのは、基礎控除、給与所得控除の最低額、扶養に入れる家族の年収の線、23歳未満の子がいる人の生命保険料控除の4つです。
年末調整とは、会社が1年分の給与にかかる所得税を計算し直し、毎月の天引きとの差額を12月の給与などで精算する手続きのことです。基礎控除とは、所得から誰でも差し引ける控除のことで、2026年分は所得に応じて最大104万円になります。
| 項目 | 2025年分 | 2026年分 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 58万〜95万円 | 62万〜104万円 |
| 給与所得控除の最低額 | 65万円 | 74万円 |
| 扶養親族・同一生計配偶者の年収 | 123万円以下 | 136万円以下 |
| 特定親族(19〜22歳)の年収 | 123万円超188万円以下 | 136万円超197万円以下 |
| 配偶者特別控除の対象になる配偶者の年収 | 123万円超201万5,999円以下 | 136万円超207万円以下 |
| 勤労学生の年収 | 150万円以下 | 163万円以下 |
| 一般生命保険料控除の上限(23歳未満の扶養親族がいる人) | 4万円 | 6万円 |
出典:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」(2026年10月10日時点)。年収は給与だけの場合、基礎控除は合計所得2,350万円以下の範囲です。
改正の施行日は2026年12月1日です。11月までの毎月の天引きは今までの税額表のまま計算され、12月の年末調整で、新しい基礎控除と給与所得控除を使って1年分の税額を出し直します。2027年1月からは新しい源泉徴収税額表に切り替わり、毎月の天引きそのものが少なくなります。
手取りはいくら増える
2026年分の所得税は、年収500万円で約2万7,600円、年収600万円で約3万6,700円減る計算です(当サイトの試算)。差がいちばん大きいのは、基礎控除が68万円から104万円へ36万円増える、年収約475万〜665万円の人です。
| 年収 | 2025年分の基礎控除 | 2026年分の基礎控除 | 所得税が減る額の目安 |
|---|---|---|---|
| 200万円 | 95万円 | 104万円 | 約3,500円 |
| 300万円 | 88万円 | 104万円 | 約8,200円 |
| 400万円 | 88万円 | 104万円 | 約8,200円 |
| 500万円 | 68万円 | 104万円 | 約2万7,600円 |
| 600万円 | 68万円 | 104万円 | 約3万6,700円 |
| 700万円 | 63万円 | 67万円 | 約8,200円 |
| 800万円 | 63万円 | 67万円 | 約8,200円 |
| 1,000万円 | 58万円 | 62万円 | 約8,100円 |
出典:控除額は国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」(2026年10月10日時点)。減る額は当サイトの試算で、給与だけ・単身・扶養なし・社会保険料は年収の15%・ほかの所得控除なしとして計算。所得税は復興特別所得税を含み、住民税は含みません。
年収200万円の減り方が小さいのは、もともと課税される所得が少なく、税額が先にゼロになるためです。年収700万円以上は基礎控除の上乗せが4万円にとどまり、減る額は1万円に届きません。

減った分は、いつ手元に来るの?
11月までの給与からは今までどおり天引きされるので、1年分の差は年末調整をした月(ふつうは12月)の給与でまとめて精算されます。天引きが少なくなるか、払いすぎた税金が戻る形で出ます。
住民税は年末調整では変わりません。仙台市の案内では、住民税の基礎控除は改正されず、2026年の所得にかかる2027年度分から給与所得控除の最低額が74万円になるのが主な変更です。
基礎控除の新しい金額
2026年分の基礎控除は、給与だけで年収665万5,556円以下の人が104万円、850万円以下の人が67万円、2,545万円以下の人が62万円です。
| 合計所得金額 | 給与だけの年収 | 2025年分 | 2026・2027年分 | 2028年分から |
|---|---|---|---|---|
| 132万円以下 | 206万円以下 | 95万円 | 104万円 | 99万円 |
| 132万円超336万円以下 | 475万1,999円以下 | 88万円 | 104万円 | 62万円 |
| 336万円超489万円以下 | 665万5,556円以下 | 68万円 | 104万円 | 62万円 |
| 489万円超655万円以下 | 850万円以下 | 63万円 | 67万円 | 62万円 |
| 655万円超2,350万円以下 | 2,545万円以下 | 58万円 | 62万円 | 62万円 |
出典:国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」(2026年10月10日時点)。給与だけの年収は2026・2027年分で換算した金額です。合計所得2,350万円超の基礎控除は変わりません。
104万円と67万円は、本来の基礎控除62万円に、2026年分と2027年分だけの上乗せ(42万円・5万円)を足した金額です。2028年分からは、合計所得132万円以下の人の99万円を除いて62万円になり、その後は2年ごとに物価に合わせて見直すことになっています。
給与のほかに収入がなく、ほかの控除もない人の場合、所得税がかからない年収は2025年分の160万円(基礎控除95万円+給与所得控除65万円)から、2026年分は178万円(104万円+74万円)に上がります。
申告書の様式で変わる欄
2026年分の「基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」は、控除額を選ぶ欄と、家族の所得の区分が変わります。
- 基礎控除申告書の「判定」欄:選ぶ控除額が104万・67万・62万円になる(2025年分は95万・88万・68万・63万・58万円)
- 配偶者控除等申告書:配偶者の所得62万円以下は配偶者控除、62万円超133万円以下は配偶者特別控除(2025年分の境目は58万円)
- 特定親族特別控除申告書:19〜22歳の家族の所得が62万円超123万円以下なら対象。2026年分は平成16年1月2日〜平成20年1月1日生まれ
- 家族の所得の見積額:給与が220万円未満なら「給与の額−74万円」で出す(2025年分は65万円を引いていた)
- 扶養控除等申告書:改正で新しく扶養に入る家族は、「異動月日及び事由」欄に「令和8年12月1日 改正」などと書いて出す
たとえば配偶者のパート年収が130万円なら、所得の見積額は2025年分の65万円から56万円になり、書く欄が配偶者特別控除から配偶者控除に移ります。控除額は、本人の所得が900万円以下なら38万円で変わりません。
様式と記載例は、国税庁の「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」にそろっています。改正を反映した書類を12月1日より前に提出してもかまわないと、国税庁のQ&A(キューアンドエー、よくある質問)に書かれています。
2025年分の改正との違い
2025年分は特定親族特別控除ができて扶養の線が年収123万円になった年で、2026年分はその控除額と年収の線をもう一段引き上げた年です。
2025年分(令和7年度の改正)では、基礎控除が58万円を基本に所得に応じて最大95万円、給与所得控除の最低額が65万円になり、19〜22歳の子の年収が123万円を超えても段階的に控除が残る特定親族特別控除が始まりました。2026年分(令和8年度の改正)は、本来の基礎控除を62万円にし、上乗せを合計所得489万円以下の人で42万円に広げ、扶養などの所得の線を58万円から62万円に動かしています。
同じ改正でも、ひとり親控除の引き上げ(35万円から38万円)は2027年分からなので、今年の年末調整には関係しません。住宅ローン控除は2030年12月31日までの入居分に延長されましたが、年末調整では税務署から届いた申告書の内容で計算します。手続きは住宅ローン控除 年末調整/調書方式は残高証明書なしにまとめています。
税金の線とは別に、社会保険の「106万円の壁」の動きは106万円の壁/来月から無くなりますで扱っています。
生活・仕事にどう効くか
- 12月の年末調整:増えた控除の1年分がまとめて精算される。年収500万円で約2.8万円、600万円で約3.7万円、所得税が減る試算(単身・社会保険料15%の前提)。
- 家族の扶養:扶養親族・同一生計配偶者の年収の上限が123万円から136万円に上がる。新しく対象になる家族は扶養控除等申告書に書き足して出す。
結局どうすればよいか
- 基礎控除申告書の「判定」欄で、自分が104万円・67万円・62万円のどれに当たるか確かめる
- 年収123万円超136万円以下の家族がいれば、扶養控除等申告書に「令和8年12月1日 改正」と書いて会社に出す
- 23歳未満の扶養親族がいる人は、生命保険料控除の上限が6万円になったので保険料控除申告書を見直す
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」Ⅰ 昨年と比べて変わった点
- 国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」
- 国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月)
- 国税庁「令和8年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」
- 国税庁「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」
- 仙台市「令和9年度(令和8年分)から適用される個人市県民税の税制改正等について」(2026年9月14日発表)
更新履歴
- 2026年10月10日 初版を公開
※本記事は2026年10月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
よくある質問
2026年の年末調整で変わる点は何ですか?
基礎控除が最大104万円に上がり、給与所得控除の最低額が65万円から74万円に、扶養に入れる家族の年収の上限が123万円から136万円になります。23歳未満の扶養親族がいる人は一般生命保険料控除の上限も4万円から6万円になります。
2026年の年末調整で手取りはいくら増えますか?
給与だけ・単身・扶養なしで計算すると、所得税は年収500万円で約2万7,600円、年収600万円で約3万6,700円減ります(当サイトの試算、住民税は含みません)。
2026年分の基礎控除はいくらですか?
給与だけの年収が665万5,556円以下なら104万円、850万円以下なら67万円、2,545万円以下なら62万円です。104万円と67万円は2026年分と2027年分だけの上乗せを含んだ金額です。
改正分はいつの給与に反映されますか?
改正は2026年12月1日施行で、11月までの天引きは変わりません。12月の年末調整で1年分をまとめて精算し、2027年1月からは新しい源泉徴収税額表で毎月の天引きが少なくなります。
所得税がかからない年収はいくらになりますか?
給与のほかに収入がなく、ほかの控除もない場合、2025年分の160万円から2026年分は178万円(基礎控除104万円+給与所得控除74万円)に上がります。住民税は別の基準です。
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