2024年までの都の水害記録で、仙川が最後に川からあふれたのは2005年(平成17年)9月4日で、場所は野川との合流点に近い世田谷区鎌田4丁目です。
ただし氾濫危険水位がある観測所もこの鎌田の1か所だけで、三鷹市・調布市を流れる区間の水位はここでは分かりません。
先に結論
- ✓ 仙川が流れる5市区で、0.5m以上の浸水が1日以上続く区域に中心が入る町・字は無い想定。12時間〜1日は野川との合流点に近い世田谷区の鎌田二丁目・喜多見三丁目の2か所
- ✓ 都の整備計画に載る1974年以降の水害で最大は1976年9月の台風第17号。仙川からあふれた浸水だけで床下230棟・床上34棟
- ✓ 上流の水は1977年度から仙川小金井分水路(地下1,950m)で野川へ流している。ただ下流の鎌田橋付近は改修の途中
仙川の周りで浸水が想定される町

この地図は、重ねるハザードマップのうち東京都が管理する川の想定を仙川の周りで切り出したもので、仙川以外の川の想定も重なっています。下水があふれる浸水の想定を含む可能性もあります。国が管理する多摩川など大きな川の想定は入れていません。色が付いていない場所でも、浸水しないとは限りません。
幅の広い帯は野川沿いで、仙川沿いは長久保・宮下橋を通る細い帯です。
仙川を含む都の洪水浸水想定区域図(2024年2月指定)の雨は、1時間最大153mm・24時間総雨量690mmです。

町・字の数は、町・字の中心1点が区域に入るかで数えています。中心が区域の外にある町・字でも端は浸かることがあり、同じ丁目の中でも深さは場所で違います。面積や世帯数ではありません。
仙川が流れる小金井市・武蔵野市・三鷹市・調布市・世田谷区で、中心が3m以上の区域に入る町・字はありません。
世田谷区は277か所のうち49か所で、0.5〜3mが12か所、0.5m未満が37か所です。0.5〜3mには野川との合流点の鎌田四丁目が入ります。
三鷹市・調布市・狛江市・武蔵野市・小金井市は仙川と野川の周りの区域が重なり、野川の周りで数えても同じ数です。
グラフで3m以上が1か所ある杉並区は、仙川が流れていない区です。

三鷹市で続く区域に入るのは野川沿いの大沢四丁目の1か所で、武蔵野市と小金井市は0か所です。
仙川沿いの色は細い帯で、12時間〜1日の色が付くのは野川との合流点の近くだけです。
1〜3日の色は野川沿いの大沢などの小さな区域で、町・字の中心は入っていません。
台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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仙川の過去の水害と最近の大雨

都の整備計画によると、仙川は1957年に下流を野川へ合流させる放水路の工事が始まり、1時間30mmの雨に対応する改修が1972年度に三鷹市新川の野川宿橋まで終わりました。
2005年9月4日の三鷹市・小金井市や、世田谷区の給田・祖師谷などの浸水は、都の記録では原因が「内水」です。
世田谷区の浸水確認箇所一覧(1989年〜2025年9月)でも、原因が仙川の「氾濫」なのはこの日だけです。
2026年6月3日の朝には、鎌田橋仙川の水位が氾濫危険水位の手前まで上がりました(都の水防災総合情報システムの10分ごとの水位を集計)。

今の水位を見る場所

仙川は都と気象庁が共同で洪水予報を出す川です。上流の三鷹市側は長久保(三鷹市新川)、世田谷区の中ほどは宮下橋(上祖師谷)で見ます。
どちらも氾濫危険水位は無く、都は「50%水位」「80%水位」という目安を置いています。
観測所ごとの水位は国土交通省の川の防災情報、雨による川の危険度は気象庁の洪水キキクルで見られます。
仙川の氾濫はどこが危険か
「分水路があるから仙川はもうあふれない」とは言い切れません。仙川に調節池は無く、「河川の安全度達成率」は2024年度末で52%です(野川は87%)。
仙川小金井分水路は、小金井市の花見橋の上流で水を取り、道路の下を通る直径2.8mの管で野川へ流します。
家が密集して川幅を広げられなかった上流の浸水を、早く解消するために造られました。
改修が終わっていないのは、野川との合流点の鎌田橋付近です。
鎌田橋を架け替えて計画の川底まで掘り下げる必要があり、都は2018年度から橋の下部工と護岸の工事に着手しています。
2017年の整備計画は、鎌田橋から京王線までの区間を「計画の河床高まで掘削せず、暫定的な深さに留めている」と書いています。
整備計画は仙川にも「調節池を設置する」としていますが、施設の数や場所は今後の検討です。

流域の町のページ
この記事の地図には、下水があふれる浸水の想定も重なっている場合があります。流域の市区町村ごとの冠水・河川氾濫のページは次のとおりです。
あわせて読む世田谷区 冠水 どこが危ないの? ›
あわせて読む調布 冠水 どこが危ないの? ›
ここで扱った浸水想定は、重ねるハザードマップのうち東京都が管理する川の想定を重ねたもので、仙川だけの想定ではありません。国が管理する川の想定は入れていません。今の状況は、市区町村の避難情報と川の防災情報を優先してください。
出典
2026年9月23日に確認
- 東京都建設局「野川流域」
- 東京都「野川流域河川整備計画」(平成29年7月)
- 東京都「水害記録」平成17年
- 東京都「水害リスク情報システム」水害記録冊子(2003〜2024年版)
- 世田谷区「浸水確認箇所一覧(平成元年~令和7年9月30日)」
- 東京都建設局「仙川小金井分水路」
- 東京都第二建設事務所「河川の整備」
- 東京都建設局「野川、仙川、入間川、谷沢川及び丸子川洪水浸水想定区域図」(令和6年2月15日指定)
- 東京都建設局「洪水予報河川・水位周知河川」
- 東京都「水防災総合情報システム」仙川
- 東京都「水防災総合情報システム」の10分ごとの水位(過去データ)をart-piで集計
- 国土地理院「重ねるハザードマップ」(洪水浸水想定区域・都道府県管理河川)
- 国土交通省「位置参照情報」(町・字の代表点)
- 国土地理院「地理院タイル」(淡色地図・全国最新写真)
- 国土交通省「川の防災情報」
- アイキャッチ:国土地理院「地理院タイル(全国最新写真)」を加工して作成
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