2024年までの都の水害記録で、野川が最後に川からあふれたのは2005年(平成17年)9月4日の世田谷区鎌田1〜3丁目で、床上53棟・床下100棟でした。
ただし都の水防災総合情報システムの10分ごとの水位では、2026年も三鷹市の大沢池上が6〜9月の5日、氾濫危険水位を超えています。
先に結論
- ✓ 野川が流れる6市区で0.5m以上の浸水が続く区域に中心が入る町・字は24か所で、どれも1日未満の想定。12時間〜1日は世田谷区の玉川三丁目・鎌田二丁目・喜多見三丁目
- ✓ 都の整備計画に載る1974年以降の水害で最大は1976年9月の台風第17号。野川からあふれた浸水だけで床下304棟・床上55棟
- ✓ 野川大沢調節池(約15.8万m³)など調節池が3つある。ただ野川の「河川の安全度達成率」は2024年度末で87%
野川の周りで浸水が想定される町

この地図は、重ねるハザードマップのうち東京都が管理する川の想定を野川の周りで切り出したもので、野川以外の川の想定も重なっています。下水があふれる浸水の想定を含む可能性もあります。国が管理する多摩川など大きな川の想定は入れていません。色が付いていない場所でも、浸水しないとは限りません。
野川沿いの色は大沢池上から鎌田橋野川まで帯になって続き、3m以上の色は鎌田橋野川のそばなどに小さく付くだけです。
野川を含む都の洪水浸水想定区域図(2024年2月指定)の雨は、1時間最大153mm・24時間総雨量690mmです。

町・字の数は、町・字の中心1点が区域に入るかで数えています。中心が区域の外にある町・字でも端は浸かることがあり、同じ丁目の中でも深さは場所で違います。面積や世帯数ではありません。
野川が流れる国分寺市・小金井市・三鷹市・調布市・狛江市・世田谷区で、中心が3m以上の区域に入る町・字はありません。
世田谷区は277か所のうち54か所で、0.5〜3mが16か所、0.5m未満が38か所です。
三鷹市・調布市・狛江市・武蔵野市・小金井市は野川と仙川の周りの区域が重なり、仙川の周りで数えても同じ数です。
グラフで3m以上が1か所ずつある杉並区と多摩市は、野川が流れていない区市です。

続く区域に入る24か所は狛江市10・世田谷区9・調布市4・三鷹市1か所で、三鷹市は野川沿いの大沢四丁目です。
大沢池上のそばに1〜3日続く小さな区域がありますが、町・字の中心は入っていません。
台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
野川の過去の水害と最近の大雨

2005年9月4日の三鷹市・狛江市や世田谷区の喜多見・成城などの浸水は、都の記録では原因が「内水」です。
世田谷区の浸水確認箇所一覧(1989年〜2025年9月)でも、原因が野川の「氾濫」なのはこの日だけです。
2019年の台風19号では避難勧告(当時)が出て、三鷹市は初めて避難所を開きました。

今の水位を見る場所

野川は都と気象庁が共同で洪水予報を出す川で、氾濫危険水位がある観測所は三鷹市の大沢池上と世田谷区の鎌田橋野川の2か所です。
都の水防災総合情報システムの10分ごとの水位では、大沢池上は2026年9月8日、20時30分からの30分で氾濫危険水位を超えました。
台風第25号の9月20日も、そのすぐ手前まで上がっています。
観測所ごとの水位は国土交通省の川の防災情報、雨による川の危険度は気象庁の洪水キキクルで見られます。
三鷹市のハザードマップと野川沿いの大沢
「調節池があるから野川はもうあふれない」とは言い切れません。
都の目標は1時間65mmの雨までで、2005年9月4日の雨は都の整備計画で「時間最大雨量100mmを超える豪雨」でした。
三鷹市も2025年6月の方針案で「野川調節池には河川の水が流入するなど水災害の危険性が高まっています」と書いています。
野川大沢調節池は旧米軍調布基地の跡地にあり、ふだんは三鷹市大沢野川グラウンドになっています。
方針案では、羽沢小学校の想定の浸水は最大1.29m・3〜6時間、大沢コミュニティ・センターは最大1.42m・6〜9時間です。
どちらも洪水浸水想定区域の中にあり、水害時の避難場所・避難所に指定されていません。
大沢4〜6丁目を中心に、野川流域には避難行動要支援者が約1,000人(2024年6月1日時点)います。
三鷹市浸水ハザードマップ(第11版・2024年10月)は、都の2024年2月の区域図を反映しています。

流域の町のページ
この記事の地図には、下水があふれる浸水の想定も重なっている場合があります。流域の市区町村ごとの冠水・河川氾濫のページは次のとおりです。
あわせて読む世田谷区 冠水 どこが危ないの? ›
あわせて読む調布 冠水 どこが危ないの? ›
ここで扱った浸水想定は、重ねるハザードマップのうち東京都が管理する川の想定を重ねたもので、野川だけの想定ではありません。国が管理する川の想定は入れていません。今の状況は、市区町村の避難情報と川の防災情報を優先してください。
出典
2026年9月23日に確認
- 東京都建設局「野川流域」
- 東京都「野川流域河川整備計画」(平成29年7月)
- 東京都「野川流域河川整備計画(概要版)」
- 東京都「水害記録」平成17年
- 東京都「水害リスク情報システム」水害記録冊子(2003〜2024年版)
- 世田谷区「浸水確認箇所一覧(平成元年~令和7年9月30日)」
- 東京都建設局「野川、仙川、入間川、谷沢川及び丸子川洪水浸水想定区域図」(令和6年2月15日指定)
- 東京都建設局「野川大沢調節池」
- 三鷹市「風水害時における野川周辺の防災対策方針(検討案)」(令和7年6月)
- 三鷹市「三鷹市浸水ハザードマップ」(第11版・令和6年10月)
- 東京都建設局「洪水予報河川・水位周知河川」
- 東京都「水防災総合情報システム」野川
- 東京都「水防災総合情報システム」の10分ごとの水位(過去データ)をart-piで集計
- 国土地理院「重ねるハザードマップ」(洪水浸水想定区域・都道府県管理河川)
- 国土交通省「位置参照情報」(町・字の代表点)
- 国土地理院「地理院タイル」(淡色地図・全国最新写真)
- 国土交通省「川の防災情報」
- アイキャッチ:国土地理院「地理院タイル(全国最新写真)」を加工して作成
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント