🗨️「逆走が過去最多と聞きましたが、対策は進んでいるんですか」
国土交通省の資料では、重点的に対策する188施設のうち、2026年8月時点で着手したのは33施設です。約18パーセントで、完了の目標は概ね2028年度内。会社ごとの差が大きく、東日本が65施設中20施設、西日本は76施設中1施設です。
[交通] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 連休に高速道路を使う人
- インターチェンジの平面交差部を通る人
- 高齢の家族に運転を任せている人
188施設のうち、着手は33施設
重点対策箇所は、過去に重大事故が起きた場所、逆走が複数回起きている場所、平面交差の構造になっている場所から選ばれています。2026年8月時点の進み方がこれです。
| 会社 | 重大事故発生箇所 | 複数回発生箇所 | 平面交差構造 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 東日本 | 3/5施設 | 15/16施設 | 7/49施設 | 20/65施設 |
| 中日本 | 3/11施設 | 6/13施設 | 1/18施設 | 9/40施設 |
| 西日本 | 1/13施設 | 1/53施設 | 0/18施設 | 1/76施設 |
| 本四高速 | — | 3/3施設 | — | 3/3施設(完了) |
| 阪神高速 | 0/4施設 | — | — | 0/4施設 |
| 合計 | 7/33施設 | 25/85施設 | 8/85施設 | 33/188施設(約18%) |
対象がいちばん多い西日本で、着手が1施設です。東日本は65施設中20施設です。着手の割合でいうと30.8パーセントと1.3パーセントで、20倍以上の開きがあります。
資料には、重大事故・複数回発生・平面交差構造のうち2つ以上に当たる施設が13あるとも書かれています。
渋滞と通行止めで動けなくなったときに要るもの
迂回路を調べるにも、その場で待つにも、要るのはトイレと電源の2つです。車に積みっぱなしにできる小さいものだけ挙げます。
渋滞と通行止めで動けなくなったとき、いちばん先に困るのがトイレです。高速道路上ではパーキングまで降りられないので、車に積んでおくものの中では優先度が高い1つです。
渋滞中はナビと地図と渋滞情報でスマホを使い続けるので、電池は思ったより早く減ります。迂回路を調べる段になって充電が無いと、動けるのに動けません。
災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。
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選定は去年6月、完了は2028年度内
段取りは次のとおりです。
- 2025年6月25日 重点対策箇所の選定(第8回有識者委員会)
- 2025年11月14日 高速道路会社が重点対策実施計画を公表、対策に着手
- 概ね2028年度内 重点対策箇所における対策完了
逆走そのものは2025年に297件で過去最多を更新しています。件数が最多になった年に、対策の着手は2割弱という並びです。
置かれているのは、看板だけではない
対策は視覚的なものと物理的なものに分かれます。資料に名前が出ているのは次のようなものです。
| 種類 | 具体的なもの |
|---|---|
| 全国統一の基本的対策 | 矢印路面標示、注意喚起看板、矢印板、ラバーポール、カラー舗装 |
| 視覚的対策の強化 | 錯視効果路面標示、行き先路面標示、方向案内看板の大型化、リバーシブル注意喚起板 |
| 物理的対策 | ウェッジハンプ、プレッシャーウォール、路面埋込型ブレード、置き式ガードレール |
ウェッジハンプは、順走のときはほとんど段差を感じないのに、逆走方向から乗り上げると強い突き上げが来る構造です。プレッシャーウォールも、順走側と逆走側で見え方が変わります。「気づかせて、止める」ことを目的にした装置が使われはじめています。
対策が済んだ2つのインターチェンジ
資料は、対策を終えた具体例を2つ挙げています。
対策前に発生している逆走事案 2025年4月26日 42歳 原因不明なるも逆走し、本線で車両2台と接触、衝突。/対策後に発生している逆走事案 事案無し
出典:国土交通省 第9回 逆走対策有識者委員会 資料Ⅲ(E4 東北自動車道 黒磯板室IC の事例)
1つはE4 東北自動車道の黒磯板室インターチェンジです。平面交差の構造で、カラー舗装や看板による対策は済んでいたにもかかわらず、2025年4月に交差点部から逆走して本線で2台と接触する事故が起きました。プレッシャーウォール、ウェッジハンプ、置き式ガードレール、信号改良などを加えて2025年12月に対策完了。資料には「対策後に発生している逆走事案 事案無し」と書かれています。
もう1つはE51 東関東自動車道の千葉北インターチェンジです。料金所の前後を中心に、過去に8件の逆走が起きていました。リバーシブル注意喚起板、誤進入対応案内看板、錯視効果路面標示などを入れて2026年2月に対策完了となっています。
残りの8割を走る側でできること
188施設のうち155施設は、まだ着手されていません。対策が届くのを待つあいだ、運転する側で減らせるのは「間違えたあとの行動」のほうです。
逆走の多くは、出口や料金所で道を間違えた直後に始まります。間違えたと気づいたときに、その場で転回しないこと。一度停止して、係員か非常電話、道路緊急ダイヤル「#9910」に連絡すれば、戻る方法を案内してもらえます。
連休は、ふだん通らない道を走る機会が増えます。行き先の出口名を先に決めておくだけでも、料金所の手前で迷う時間が減ります。
生活・仕事にどう効くか
- いま走る道:重点対策の8割超は、まだ着手されていない。対策が済んでいる前提で走れる段階ではない。
- 地域による差:東日本は65施設中20施設で着手、西日本は76施設中1施設。同じ高速道路でも進み方が違う。
結局どうすればよいか
- インターチェンジの出入口で道を間違えたら、その場で転回せず一度停止して係員か非常電話に連絡する
- サービスエリアの駐車場から本線へ戻るとき、案内看板の矢印を必ず1回見る
- 高齢の家族が運転する場合、行き先の出口名を先に共有しておく
公式出典
- 国土交通省 第9回 高速道路での逆走対策に関する有識者委員会 資料Ⅲ「逆走重点対策の進捗状況」(2026年9月9日発表)
- 国土交通省 高速道路での逆走対策に関する有識者委員会(2026年9月9日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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