フォッサマグナは、新潟県糸魚川から静岡方向へ伸びる糸魚川―静岡構造線の東側を中心に、本州中央部を横断する広い地質地域です。一本の巨大断層ではなく、かつて沈んだ地質の溝を厚い新生代の地層や火山岩が埋めた場所です。
西の境界は比較的明瞭ですが、東の境界は一本に確定していません。「地図に太い線を一本引けば終わり」という地形ではないことが、位置を理解する入口になります。
この記事でわかること
- ✓ フォッサマグナは線ではなく、本州中央部を横断する幅のある地質地域
- ✓ 西縁は糸魚川―静岡構造線、東縁は明瞭な一本線ではない
- ✓ 地震リスクはフォッサマグナ全体ではなく、個々の活断層帯で確認する
フォッサマグナは日本のどこ?
大づかみには、新潟県から長野県・山梨県を通り、静岡県や関東西部へ続く本州中央部です。西縁の糸魚川―静岡構造線は、糸魚川、白馬、大町、安曇野、松本、諏訪湖、山梨県西部を経て南へ延びます。
フォッサマグナミュージアムは、現在よく使われる範囲として、西を糸魚川―静岡構造線、東を新発田―小出構造線と柏崎―千葉構造線で区切る考え方を紹介しています。ただし、東縁は明瞭な一枚の境界ではなく、この範囲の採り方を認めない立場もあります。

フォッサマグナは一本の断層ではない
読者
フォッサマグナという大断層が、日本列島を真っ二つにしているの?
フォッサマグナは幅のある地質地域です。その西の端にある大きな断層が糸魚川―静岡構造線です。地域と境界線を同じものとして扱わないようにします。
ラテン語のフォッサ・マグナは「大きな溝」を意味します。地質学者ナウマンが1886年に命名しましたが、現在の研究では、単純な一本の亀裂よりも、厚い新生代層が分布する地域として捉えます。
中央構造線も名前が似ていますが、別の構造です。中央構造線は関東から九州へ延び、西南日本の内帯と外帯を分ける長大な構造線です。フォッサマグナの西縁を示す糸魚川―静岡構造線とは、向きも役割も一致しません。

揺れた瞬間に、部屋の中で起きることを減らすもの
地震のけがの3〜5割は、屋内の家具類の転倒・落下・移動によるものです(東京消防庁)。壁にネジを打てない部屋でもできる手から並べます。
東京消防庁の実験では、L型金具で壁に直接ネジ止めするのが最も効果が高いとされています。賃貸で壁に穴を開けられない部屋での代わりがこれです。家具の両端の側板部を、できるだけ奥で突っ張ります。天井側にも強度が要ります。
突っ張り棒だけだと効きが落ちます。同じ資料が、ポール式にはストッパー式や粘着マット式の併用をすすめています。マット単独でも効果は小さいので、上の棒と2つで1組と考えてください。
お湯でも水でも作れて、袋のままおにぎりの形になります。断水すると鍋も食器も洗えません。洗い物の出ない形を先に入れておくと、水の減り方が変わります。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
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地下6000m級の溝は地層で埋まっている
「大きな溝」と聞いても、地表に深さ6000mの谷が口を開けているわけではありません。フォッサマグナミュージアムは、地質学的な溝の深さを6000m以上と説明しています。その内部は、海底でたまった泥・砂、火山噴出物などで厚く埋まっています。
地表では山地、盆地、火山が連なり、地下に古い基盤と厚い新生代層の境界があります。ボーリング、地震波、露頭、化石、岩石の年代を組み合わせることで、見えない溝の形を推定します。

フォッサマグナの範囲は、地表の谷だけで決まりません。地下の基盤、厚い新生代層、断層や褶曲の分布を合わせて判断します。
北部フォッサマグナは日本海拡大とつながる
諏訪湖より北側の北部フォッサマグナには、火山岩から海成層へ続く厚い地層が分布します。日本海が開いた時期に大陸縁が伸び、沈降した盆地へ海が入り、海底で大量の堆積物がたまりました。
その後、東西方向の圧縮を受け、地層は褶曲し、断層で持ち上がりました。現在の山地や盆地は、最初から開いていた溝の形がそのまま残ったものではなく、沈降・堆積・圧縮・隆起を重ねた結果です。

南部フォッサマグナは伊豆弧の衝突帯
諏訪湖より南側の南部フォッサマグナは、北部と同じ成因の溝をそのまま延ばしただけではありません。産総研は、南部を伊豆―小笠原弧と本州側の島弧が衝突する、世界的にも珍しい島弧同士の衝突帯として説明しています。
数百万年前には丹沢ブロックが本州側へ衝突・付加し、現在は伊豆半島が衝突を続けています。地質帯が八の字に曲がり、富士山や八ヶ岳を含む火山地域が重なるのは、この複雑な衝突と沈み込みを抜きに説明できません。

糸魚川では新旧の岩石が接する
糸魚川ユネスコ世界ジオパークでは、糸魚川―静岡構造線の断層露頭を観察できます。断層破砕帯をはさんで、西側の約2億7000万年前の岩石と、東側の約1600万年前の岩石が接する場所が紹介されています。
西側には古生代・中生代の岩石、東側にはフォッサマグナの海でたまった新生代の地層が分布します。地図上の一本線が、現地では岩石の年代と種類が急に変わる境界として現れます。

生成画像は岩石の年代差をイメージするための挿絵です。実際のフォッサマグナパークの露頭形状や岩種を正確に再現した写真ではありません。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
地震はフォッサマグナ全体で見る?
フォッサマグナ全体が一度に割れる、という評価はありません。地震防災では、現在活動する個々の活断層帯と区間を見ます。地震本部は糸魚川―静岡構造線断層帯を、長野県北部から諏訪湖付近を経て山梨県南部へ至る長さ約158kmの活断層帯として評価しています。
この断層帯は、北部・中北部・中南部・南部の4区間に分かれます。北部と南部は逆断層が主体、中北部と中南部は左横ずれが主体で、同じ一本の線でも動き方は一様ではありません。

| 見る対象 | 意味 | 防災での扱い |
|---|---|---|
| フォッサマグナ | 厚い新生代層が分布する広い地質地域 | 地域全体を一つの震源とはしない |
| 糸魚川―静岡構造線 | フォッサマグナ西縁の大きな地質境界 | 全区間が同じ活動性ではない |
| 糸魚川―静岡構造線断層帯 | 現在活動する断層を4区間で評価 | 区間ごとの規模・確率・揺れを確認 |
地図を見るときの注意点
フォッサマグナの地図は、資料によって東側の線や塗られる範囲が異なります。これは単純な誤りではなく、何を地質学的な境界と定義するか、地下で覆われた構造をどう復元するかに研究上の幅があるためです。
一方、西縁の糸魚川―静岡構造線と、地震本部が評価する活断層帯の区間は区別して読めます。旅行案内の「日本を分ける線」と、防災資料の「将来活動する可能性がある断層区間」は、目的が違う地図です。
読者
自宅がフォッサマグナの中なら、地震リスクが必ず高い?
範囲に入るだけでは判断できません。活断層、地盤、想定震度、土砂災害などを住所ごとに重ねて確認します。
よくある質問
フォッサマグナはどこからどこまでですか?
西縁は新潟県糸魚川から諏訪湖を経て静岡方向へ延びる糸魚川―静岡構造線です。東側は新発田―小出構造線と柏崎―千葉構造線にはさまれた範囲とする説明がありますが、明瞭な一本の東縁は確定していません。
フォッサマグナと糸魚川―静岡構造線は同じですか?
同じではありません。フォッサマグナは幅のある地質地域、糸魚川―静岡構造線はその西縁を示す大きな地質境界です。
フォッサマグナは今も開いていますか?
日本海形成期のように広がり続けているわけではありません。現在の日本列島中央部は東西圧縮を受け、活断層の逆断層運動や横ずれ運動が見られます。
フォッサマグナは中央構造線とつながりますか?
諏訪湖周辺で複数の大きな地質構造が近づきますが、フォッサマグナ、糸魚川―静岡構造線、中央構造線は同じ名称の一本の断層ではありません。
公式出典
- フォッサマグナミュージアム「フォッサマグナとナウマン博士」
- 産総研 地質標本館「糸魚川静岡構造線」
- 産総研 GSJ地質ニュース「東西日本の地質学的境界」
- 地震調査研究推進本部「糸魚川―静岡構造線断層帯」
- 産総研 地質図カタログ「甲府」
- フォッサマグナミュージアム「糸魚川の自然の特徴」
- 糸魚川ユネスコ世界ジオパーク「糸静線と塩の道」
- 産総研 地質調査総合センター「日本列島の地質と構造」
※2026年9月14日確認。フォッサマグナ東縁と成因には研究上の議論があります。本文は広く使われる説明と、確定していない論点を分けています。図は位置・地質構造・運動を示す模式図で、縮尺や行政界を正確に表していません。
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