スロースリップと通常の地震の違いは、断層がすべる速さと地震波です。通常の地震は断層が1秒間に約1mと高速ですべって揺れを起こします。スロースリップは数日から数年かけてゆっくり動き、強い地震波をほとんど出しません。
スロースリップはプレート境界で平時から繰り返し観測されます。観測された事実だけで「大地震の前兆」「発生日が近い」とは判断できません。
この記事でわかること
- ✓ 通常地震は約1m・秒、スロースリップは数日〜数年
- ✓ 人が揺れで気づくより、ひずみ計・傾斜計・衛星測位で捉える
- ✓ 通常と異なる現象は専門家が評価するが、日時を断定する予知ではない
スロースリップと地震の違い
どちらも断層のすべりで地下のひずみエネルギーを解放します。違うのは、解放にかかる時間です。通常の地震は短時間で急激にずれるため地震波を放射し、地表が揺れます。

スロースリップはゆっくり動くため、通常の地震のような強い地震波を出しません。ただし、何も起きていないのではなく、プレート境界の一部がずれて地殻変動を生じています。
人が揺れを感じない理由
短時間で岩盤がずれると、急な変形が波となって周囲へ伝わります。これが地震波です。同じ量のずれでも長い時間をかけて進めば、高速な変形が生じにくく、人が感じる強い揺れになりません。
地震本部は通常の地震を約1m・秒と説明しています。スロースリップは短期でも数日、長期では数か月から数年に及ぶため、観測機器でゆっくりした位置や傾きの変化を読み取ります。
短期と長期の違い

気象庁によると、南海トラフ周辺の長期的ゆっくりすべりは、固着が強いと考えられる領域より深い約20〜30kmで、数か月から数年続きます。数年から10年程度の間隔で繰り返すと考えられています。
短期的ゆっくりすべりは、さらに深い約30〜40kmで数日から1週間程度続き、数か月から1年程度の間隔で繰り返します。深部低周波地震や微動を伴うことが多いとされています。
揺れた瞬間に、部屋の中で起きることを減らすもの
地震のけがの3〜5割は、屋内の家具類の転倒・落下・移動によるものです(東京消防庁)。壁にネジを打てない部屋でもできる手から並べます。
東京消防庁の実験では、L型金具で壁に直接ネジ止めするのが最も効果が高いとされています。賃貸で壁に穴を開けられない部屋での代わりがこれです。家具の両端の側板部を、できるだけ奥で突っ張ります。天井側にも強度が要ります。
突っ張り棒だけだと効きが落ちます。同じ資料が、ポール式にはストッパー式や粘着マット式の併用をすすめています。マット単独でも効果は小さいので、上の棒と2つで1組と考えてください。
お湯でも水でも作れて、袋のままおにぎりの形になります。断水すると鍋も食器も洗えません。洗い物の出ない形を先に入れておくと、水の減り方が変わります。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
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深部低周波地震との違い
深部低周波地震は、通常の地震より低い周波数の波が目立つ小さな地震です。短期的ゆっくりすべりと近い場所・時期に観測されることが多く、気象庁は両者を関連する現象として監視しています。
ただし、深部低周波地震とスロースリップは同じ観測量ではありません。前者は地震計で波を捉え、後者は主にひずみ計・傾斜計・衛星測位で地殻変動を捉えます。複数の観測結果を合わせて、地下のすべりを推定します。
どうやって観測するのか
スロースリップは、GNSS(全球測位衛星システム)、ひずみ計、傾斜計などで検出します。GNSSは地表の位置変化、ひずみ計は岩盤の伸び縮み、傾斜計はごく小さな地面の傾きを測ります。
気象庁は2026年3月、産業技術総合研究所が和歌山県と香川県に新設した2観測点のひずみ計データをリアルタイムで活用し、南海トラフ沿いの監視を強化しました。「リアルタイム」は観測データの取得方法であり、地震発生日をリアルタイム予知する意味ではありません。
スロースリップは前兆なのか
スロースリップと高速な地震は互いに影響を及ぼすと考えられ、研究と監視の重要な対象です。しかし、平時から繰り返し起きる現象であり、一回の観測を将来の大地震へ一対一で結びつけることはできません。

気象庁は、通常と異なる場所や発生様式でゆっくりすべりが起きた場合、大地震発生の可能性が平常時より相対的に高まったと評価し得ると説明しています。一方、異常現象なしで突発的に発生する場合も、相対的に高まったと評価後に発生しない場合もあります。
「前兆かもしれない」という研究上の関連性と、「何月何日に起きる」という予知は別です。現在の科学では確度の高い発生時期予測はできません。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
南海トラフとの関係
南海トラフではフィリピン海プレートと陸側プレートの境界が固着し、ひずみを蓄積します。固着域より深い場所では短期・長期のゆっくりすべりが平時から観測されています。
通常と異なるゆっくりすべりが確認され、専門家が大規模地震の可能性が平常時より相対的に高まったと評価した場合、南海トラフ地震臨時情報の対象となる仕組みがあります。情報名とキーワードを確認し、自治体の防災対応に従います。
現在・最新情報の確認方法
「スロースリップ 現在」「リアルタイム」で検索したときは、SNSの観測図だけで判断せず、気象庁の「南海トラフ地震に関連する情報」を確認します。定例の評価と、臨時情報を区別します。
| 情報 | 意味 |
|---|---|
| 南海トラフ地震関連解説情報 | 地震・地殻活動の評価を定期・随時に説明 |
| 南海トラフ地震臨時情報 | 異常な現象を調査・評価した結果を発表 |
| 観測機関のデータ | 変化を捉える材料。個人判断で予知にしない |
| 自治体情報 | 具体的な避難・備蓄・防災対応 |
日付の古い観測記事は現在の状態を示しません。発表日、対象地域、「従来から繰り返し観測」「通常と異なる」のどちらかを本文で確かめます。
観測データの一部だけを切り取った画像では、平常の変動幅や機器の補正、別の原因による変化が分かりません。気象庁の評価文に「プレート境界深部の短期的ゆっくりすべりに起因すると推定」「従来から繰り返し観測」といった説明があるかまで読みます。
観測されたときの備え
平時のスロースリップが報告されただけで避難を始めるのではなく、気象庁と自治体の情報に沿います。一方、地震は異常現象なしでも突発的に起きるため、家具固定、飲料水、携帯トイレ、連絡方法、津波避難経路は平時に整えます。
「何も発表されていないから安全」「観測されたから必ず来る」のどちらにも寄らず、普段の備えと公的情報を分けるのが実用的です。
よくある質問
スロースリップが起こると必ず地震が来ますか?
必ずではありません。平時から繰り返し観測され、相対的に可能性が高まったと評価されても大地震が起きない場合があります。
スロースリップで震度は出ますか?
スロースリップ自体は強い地震波をほとんど出さないため、通常は人が揺れとして感じません。関連する微動や地震活動が観測されることはあります。
スロースリップの最新状況はどこで見られますか?
気象庁の「南海トラフ地震に関連する情報」で、定例評価と臨時情報を確認できます。古い記事ではなく発表日が最新の資料を見ます。
公式出典
- 地震本部「スロースリップ」
- 気象庁「長期的・短期的ゆっくりすべり」
- 気象庁「南海トラフ地震臨時情報について」
- 気象庁「南海トラフ沿いにおける地殻変動監視の強化」
- 気象庁「南海トラフ地震に関連する情報」
※2026年9月14日確認。最新状況はリンク先の発表日を確認してください。
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