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つくば市の土地は町によって坪単価が6.4倍ちがいます

つくば市で土地を買うとき、市全体の相場である1坪11.9万円で予算を組むと、流星台では坪33.9万円なので届かず、中山では坪5.3万円なので余ります。同じ市内の同じ1坪で6.4倍の開きです。

つくば市には2024年10-12月から2025年10-12月までに314件の土地取引があり、成約3件以上の町だけで40町ぶん並びます。1つの市で40町。ここまで細かく分かれると、「つくば市の相場はいくら」という1つの数字は、どの町の予算づくりにも使えません。

国土交通省が公表している実際の成約価格を、町ごとに並べ直しました。候補地がどのあたりに立っているかを先に見てください。

先に結論

  • つくば市の土地は1坪11.9万円(中央値・314件)。1区画は340㎡=102.9坪が中央値です
  • 成約6件以上の町どうしで比べると、流星台33.9万円と中山5.3万円で6.4倍。市の1つの数字はどの町にも当てはまりません
  • 坪単価が市の中央値の4分の1を下回る町が5つあります。農地・山林・市街化調整区域が混ざっている疑いがあり、住宅地の相場として読めません
  • 地価公示(住宅地34地点)の中央値は13.7万円。成約はそれより13.3%低い水準ですが、母集団が違うので値下がりの話ではありません
  • 建物込みなら中古戸建て114.3万円/坪、新築戸建て158.4万円/坪(どちらも建物の延床坪あたり)。土地の坪単価とは分母が違います
目次

つくば市の土地は1坪11.9万円。1区画102.9坪で概算1,224万円

2024年第4四半期から2025年第4四半期までにつくば市で成約した土地の坪単価は、中央値で11.9万円でした。坪単価が極端に外れた24件を除いたうえでの314件です。除いたあとでも、幅は1坪1.0万円から79.3万円まで開いています。

1区画の面積の中央値は340㎡、坪にすると102.9坪です。坪単価の中央値をこの広さに当てると、土地代は概算で1,224万円になります。ただし坪単価と面積は別々に取った中央値なので、この金額で成約した1件が実在するわけではありません。予算の当たりをつけるための概算として使ってください。

窓口で「つくばの土地は坪11.9万円くらいですね」と言われたとします。314件の真ん中を指す言葉としては外れていません。ただし候補地が流星台なのか中山なのかで、同じ102.9坪でも土地代はまったく別の金額になります。予算の話をするときは、市名ではなく町名まで下ろしてから計算してください。

町別に並べると流星台33.9万円と中山5.3万円で6.4倍

成約3件以上の町は40あります。40本の棒を並べると読めなくなるので、成約が6件以上あった12町を抜き出しました。比較のために市全体の中央値も入れてあります。

流星台33.9万
島名29.1万
上河原崎24.1万
倉掛23.5万
小野崎20.2万
つくば市全体11.9万
谷田部11.4万
中別府10.2万
高見原8.6万
柴崎6.1万
中山5.3万
上横場2.5万
上郷1.7万

つくば市の土地の成約価格(坪単価の中央値・2024年4Q〜2025年4Q)。成約3件以上の40町から、成約が6件以上あった12町を抜き出しました。抜き出しの基準は取引件数だけで、坪単価の高さは見ていません。「つくば市全体」は市全体の中央値です。色の濃い2本が見出しに出した6.4倍の両端で、上横場と上郷は農地・山林・市街化調整区域が混ざっている疑いのある町です

自分の町の相場を調べる

この記事の数字は市全体の中央値です。町ごとの相場は住所を入れるとその場で出ます。グラフに載せたのは40町のうち12町だけなので、候補地の住所で確かめてください。

このツールは農地や山林が混ざった極端な取引も除かずに集計します。そのため市全体の数字はこの記事より低く出ます。町ごとの傾向を見るのに使ってください。

つくば市の土地相場を住所から調べる(無料)

見出しに出した6.4倍は、成約6件以上の町どうしの比較です。上端が流星台の33.9万円(6件)、下端が中山の5.3万円(7件)。どちらも1件の取引で中央値が動く件数ではありません。

成約数がとびぬけて多いのは谷田部の34件で、坪単価は11.4万円。市全体の11.9万円のすぐ下に並びます。次に多いのが上河原崎の9件で24.1万円、島名の7件で29.1万円、中山の7件で5.3万円。取引が集まっている町どうしでも、これだけ離れます。

市全体の11.9万円は、40町のどこにでも当てはまる数字ではありません。宝陽台の3件がちょうど11.9万円で並びましたが、これは市の中央値と同じ値になった町がたまたま1つあった、というだけです。

グラフから外れた町にも、上の帯はあります。みどりの中央51.2万円(4件)、天久保46.3万円(3件)、梅園39.7万円(3件)、並木37.0万円(4件)、さくらの森33.1万円(5件)、下河原崎とみどりの南が32.1万円(4件・5件)、春風台30.2万円(5件)。いずれも成約が3件から5件なので、グラフには入れていません。

研究学園と苅間の23.0倍を予算に使わない理由

40町の端どうしを取ると、いちばん高い研究学園が76.0万円、住宅地とみられる町でいちばん安い苅間が3.3万円で、差は23.0倍まで広がります。数字としては本当ですが、この倍率で予算の話をしないでください。

研究学園の成約は3件、苅間も3件です。3件の中央値は、1件の取引が入れ替わるだけで動きます。だからこの記事は、見出しにも結論ボックスにも、成約6件以上の流星台と中山の6.4倍のほうを置いています。

同じ事情は上の帯の全体に及びます。50万円台のみどりの中央は4件、40万円台の天久保は3件、39.7万円の梅園も3件。つくば市の高い側は、件数の壁のすぐ手前に並んでいます。候補地がこのあたりの町なら、記事の数字を出発点にして、売り出し中の土地の坪単価を自分で並べ直す作業が要ります。

坪3万円を下回る5つの町を「安い住宅地」と読まない

坪単価が市の中央値11.9万円の4分の1を下回る町が5つあります。要元弥平太2.6万円(5件)、上横場2.5万円(7件)、自由ケ丘2.1万円(3件)、上郷1.7万円(7件)、今鹿島1.7万円(4件)です。

この5町の数字には、農地・山林・市街化調整区域の取引が混ざっている疑いがあります。市街化調整区域は市街化を抑えるための区域で、家を建てるには原則として自治体の許可が要ります。農地であれば転用の手続きが挟まります。

坪2.5万円は安い住宅地の値段ではなく、住宅地として使えない土地が混ざった数字です。

ここで見落としやすいのが件数です。上横場と上郷はどちらも7件あって、グラフに入れた中山や島名と同じ水準の取引数があります。それでも成約が7件ある町でも、住宅地の相場としては読めません。件数が足りているかどうかと、その数字が住宅地の話かどうかは、別々に確かめる項目です。

名前も手がかりになりません。自由ケ丘のように住宅地を思わせる町名でも、坪単価は2.1万円(3件)です。売り出し中の土地でこの水準の坪単価を見かけたら、値段より先に地目と都市計画上の区分を確かめる順番になります。市の窓口か仲介会社に聞けばその場で分かります。

地価公示13.7万円に対して成約は13.3%低い。値下がりの話ではありません

つくば市の地価公示は住宅地34地点で、坪単価の中央値は13.7万円です。実際に成約した土地314件の中央値11.9万円は、公示より13.3%低い水準でした。

この差を「値下がりした」と読むのは、数字の使い方として間違いです。地価公示は住宅地として選ばれた標準地の鑑定価格、成約価格は実際に売れた土地の値段で、数えている対象が違います。つくば市の314件には、坪33.9万円の流星台も、先に見た農地や山林が混ざる町の取引も、同じ袋に入っています。母集団が違う2つを引き算しても、値上がり・値下がりは出てきません。

私はこの13.3%を、つくば市の土地が下がった証拠ではなく、住宅地34地点では拾いきれていない土地が成約データに入っている結果だと見ています。根拠は、成約の坪単価が1坪1.0万円から79.3万円まで開いていることと、市の中央値の4分の1を下回る町が5つあることです。ここは私の読みなので、持ち帰ってほしいのは「公示価格をそのまま予算の基準に使わない」の一点にしてください。

中古戸建て114.3万円と新築戸建て158.4万円。買って直すという道

建物まで含めて買う場合のつくば市の数字を並べます。

種別 成約価格(中央値) 件数
土地 11.9万円/坪(土地面積あたり) 314件
中古戸建て 114.3万円/坪(延床あたり) 102件
新築戸建て 158.4万円/坪(延床あたり) 56件
賃貸 1,998円/㎡ 48,080件

この表の1行目と2行目を引き算しても、建物代は出てきません。戸建ての坪単価は成約総額を建物の延床坪数で割った値、土地の坪単価は成約総額を土地面積の坪数で割った値で、分母が別のものです。並べて比べられるのは、中古戸建てと新築戸建ての2行だけになります。

中古戸建ては下位25%が80.7万円、上位25%が168.2万円。新築戸建ては下位25%が103.7万円、上位25%が177.6万円です。中古の上位25%168.2万円は、新築の下位25%103.7万円を上回っています。2つの価格帯は重なっていて、坪単価だけでは新旧が分かれません。

中古を買って直す道を選ぶと、坪単価の低いほうから入って、直す費用の側を自分で決められます。ただし工事費は物件ごとに変わるので、成約価格の表からは出てきません。とくに屋根と外壁は足場を組む工事なので、入居してから別々の時期にやると足場代を二度払うことになります。1社の見積もりだけでは高いか安いかも判定できないので、総額で比べたい人は複数社に出してもらうところからです。

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工事費が出てはじめて、中古を買って直す案と土地から建てる案を総額で並べられます

中古マンションは築年帯で1㎡あたりの値段が変わります

つくば市の中古マンションは26件で、中央値は1㎡あたり50.7万円でした。築年で分けると次のようになります。

築年帯 件数 中央値
0-10年 11件 64.3万円/㎡
11-20年 7件 45.5万円/㎡
21-30年 5件 50.4万円/㎡

築0〜10年の64.3万円がいちばん高い、ここまでは順当です。ただし築21〜30年の50.4万円が築11〜20年の45.5万円を上回っていて、築年が古いほうが高く出ています。件数は7件と5件しかないので、この逆転を「つくばでは築古のほうが高い」と読まないでください。マンションは26件しかなく、土地の314件と同じ精度では扱えません。

この築年は2026年を基準にした区切りです。築21〜30年は1996年から2005年に建った物件を指します。1982年(新耐震)より前に建った物件は元のデータから外してあるので、この表には入っていません。

広さで分けると、70〜90㎡が16件で54.0万円/㎡、90㎡以上が7件で45.5万円/㎡でした。広いほうが1㎡あたりでは安く出ています。新築マンションは2件で68.1万円/㎡ですが、2件では傾向として読めません。借りる側の相場は48,080件から取って1㎡あたり1,998円です。

私はこう見ています

「つくば市の相場は坪いくらですか」という質問は、答えを聞いても予算づくりには使えません。流星台と中山で6.4倍、端まで取れば研究学園と苅間で23.0倍、そして40町のうち5町は住宅地の数字として読めない。314件を町別に割ると、そういう形が出てきます。

私は、市の中央値11.9万円は「自分の候補地がその線の上か下か」を確かめるためだけの数字だと考えています。線そのものを予算にすると、流星台では候補が出てこず、中山では土地に払いすぎます。つくば市のように40町ぶんのデータが並ぶ市では、平均像を1つ出すこと自体が判断を鈍らせる方向に働くと見ています。

ここは私の読みなので、根拠にした数字のほうを持ち帰ってください。

つくば市で予算を決める前にやる3つのこと

1. 町名まで決めてから坪単価を当てる。 市の11.9万円ではなく、候補の町の数字で計算します。グラフに出した12町以外でも、住所を入れれば周辺の実勢から出ます。

2. 件数の少ない町の数字を信用しすぎない。 成約3件や4件の町の中央値は、1件の取引で動きます。研究学園と苅間の23.0倍ではなく、流星台と中山の6.4倍のほうを資金計画の基準にしてください。

3. 土地を買って建てる案と、中古を買って直す案を総額で並べる。 土地は坪11.9万円(土地面積あたり)、中古戸建ては坪114.3万円、新築戸建ては坪158.4万円(どちらも延床あたり)。分母が違うので、比べるのは坪単価ではなく総額です。

つくば市の学区を町名から調べる
つくば市の土地相場を住所から調べる(無料)

どちらもこのサイトのページです。登録も入力も要りません

市全体をならした数字はつくば市の不動産相場にまとめています。同じやり方で町別に並べ直した記事は姫路市の町別の坪単価にもあるので、読み方の手順だけ先に見たい人はどうぞ。

この記事の数字の出どころ

  • 成約価格:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報。集計期間は2024年第4四半期から2025年第4四半期。土地314件、中古戸建て102件、新築戸建て56件、中古マンション26件、新築マンション2件
  • 土地314件は、坪単価が極端に外れた24件を除いた集計です。除いたあとの幅は1坪1.0万円から79.3万円
  • 町別の集計は成約3件以上の町のみで40町。3件や4件の町の中央値は1件の取引に動かされるため、見出しの6.4倍は成約6件の流星台と7件の中山で取っています
  • 1区画の面積の中央値340㎡(102.9坪)と坪単価の中央値11.9万円は別々に取った値です。掛け合わせた1,224万円は概算で、実在する1件の価格ではありません
  • 中古戸建て・新築戸建ての坪単価は、成約総額を建物の延床坪数で割った値です。成約総額を土地面積で割った土地の坪単価とは分母が違うため、そのまま引き算はできません
  • 中古マンションの築年帯はデータ作成時(2026年)が基準です。1982年より前に建った物件は元データから除外されています
  • 地価公示:国土交通省の地価公示。つくば市内の住宅地34地点の中央値。成約価格とは母集団が違うため、両者の差は値上がり・値下がりを示すものではありません
  • 賃貸:つくば市の48,080件から算出した1㎡あたりの中央値
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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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