山で採ったキノコをシイタケだと思って食べたら、ツキヨタケだった。秋になると、毎年のようにこうした食中毒が起きます。10月20日には福井市で、80代の人と30代の孫が焼いて食べ、2人とも入院しました(くわしくは福井市 ツキヨタケ 食中毒/2人が入院)。
ツキヨタケと、間違えやすい食用キノコの違いを、厚生労働省の資料からまとめました。
先に結論
- ✓ 間違えやすいのはシイタケ・ヒラタケ・ムキタケ
- ✓ 「柄を割ると黒いしみ」は目印のひとつ。でもしみが無いツキヨタケもある
- ✓ 焼いても煮ても毒はほとんど消えない。確実にわからないものは食べない
ツキヨタケはどんなキノコか
ツキヨタケは、夏から秋、とくに秋に、ブナやイタヤカエデなどの木に重なり合って生えます。かさは10〜20センチと大きめです。
| ところ | ツキヨタケの特徴 |
|---|---|
| かさ | はじめ黄褐色で、育つと紫褐色〜暗い紫褐色。半円の形が多い |
| ひだ | 白〜うすい黄色で、幅が広い |
| 柄 | 太くて短く、かさのはしに付くものが多い。ひだの付け根に、つばのような盛り上がりがある |
| 柄の中 | 暗い紫色〜黒褐色のしみがある。はっきりしないもの、無いものもある |
| 光 | 暗い所に目がかなり慣れると、ひだがかすかに青白く光る |
出典:厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:キノコ:ツキヨタケ」。

登山道が閉まったときに効くもの
通行止めそのものは道具では解決しませんが、「下山が遅れる」「迂回で行程が伸びる」ほうは減らせます。ザックに入る大きさのものだけ挙げます。
通行止めや土砂で下山が遅れると、山の中は先に暗くなります。手が空くヘッドライトは、スマホのライトでは代わりになりません。単4電池式なので充電切れの心配がありません。
通行止めで人の少ない道を歩くことになると、いつもより遭遇の確率が上がります。消音機能があると、山小屋やバスの中では鳴らさずに済みます。
登山道が閉まると、途中の山小屋やトイレも使えなくなることがあります。個包装なのでザックの隙間に入り、使わなければそのまま次の山に持ち越せます。
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シイタケ・ヒラタケ・ムキタケとの違い
厚生労働省の資料にある、間違えやすい3つの食用キノコとの違いです。
| キノコ | 生える所・時期 | 見た目の目印 |
|---|---|---|
| シイタケ | 広葉樹の倒木・切り株。春と秋 | かさのふちに白い綿毛のようなものが付く(育つと消え、ひび割れが多い)。ひだは白。柄は上が白く、下へ行くほど褐色 |
| ヒラタケ | 広葉樹の古木・切り株。秋〜春 | かさは黒→灰色がかった青→灰白と、開くほど色がうすくなる。柄は白く、根もとで何本もくっつき、白い毛のような菌糸が付く |
| ムキタケ | ブナ・ミズナラ・トチなどの枯れ木や倒木。秋 | かさはぬめりがあり細かい毛におおわれ、皮がむけやすい。ひだは黄色〜黄土色 |
とくにムキタケは、ツキヨタケと同じ場所にまじって生えていることがあると、資料に書かれています。1本ずつ見たつもりでも、まぎれて持ち帰ってしまうことがあります。
読者
柄を割って黒いしみがなければ、食べても大丈夫なんでしょ?
そこが落とし穴なのよ。しみがはっきりしないツキヨタケや、しみが無いツキヨタケもあるの。しみが無いから安心、とは言えないわ。迷ったら食べないのがいちばんよ。

焼いても毒は消えない
ツキヨタケの毒(イルジンSなど)は、100度で15分加熱しても15%ほどしか分解しないと、厚生労働省の資料にあります。焼いても煮ても、汁にしても、ほとんど残ります。
食べると、30分〜1時間ほどで吐き気や嘔吐、下痢、腹痛が出ます。ひどいと、けいれんや脱水になることもあります。多くは翌日から10日ほどで回復します。
| 年 | 件数 | 患者 |
|---|---|---|
| 2012年 | 23件 | 74人 |
| 2013年 | 11件 | 43人 |
| 2014年 | 14件 | 62人 |
| 2015年 | 11件 | 32人 |
出典:厚生労働省の同じ資料(全国のツキヨタケの食中毒)。2000〜2015年の死者は0人です。
採ったキノコで迷ったら
- 確実に食べられると判断できないキノコは、採らない・食べない・売らない・人にあげない
- 「昔から食べている」「図鑑の写真に似ている」は判断の決め手にならない
- 食べたあとに吐き気や下痢が出たら、すぐに医療機関へ。残ったキノコは捨てずに持っていく
毒キノコの食中毒は、ほかにも各地で起きています。新潟県は10月、毒キノコの注意報を出しました(新潟 毒キノコ 注意報/加茂市でツキヨタケ)。庭の植物を食べものと間違える食中毒もあります。
アイキャッチ写真:Pexels(イメージ)。かごの中はツキヨタケではありません。
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