気象庁が8日15時50分に出した予報では、台風32号は10日から東へ向きを変え、11日15時ごろ「小笠原近海」に達します。このとき父島・母島は、暴風に警戒が要る範囲(暴風警戒域)の内側に入ります。
西へ進む台風が向きを変えて小笠原へ
台風32号(チャンパカ)は、いま日本の南の海を西北西へ進んでいます。8日15時の時点で父島からは約750km離れていますが、気象庁の予報では、このあと向きを変えて東へ戻り、11日に小笠原の近くを通ります。父島や母島に住む人、おがさわら丸で島を出入りする人にとって、いちばん知りたいのは「島が暴風に入るのか」「いつなのか」だと思います。
父島・母島も暴風警戒域の内側に入る
気象庁が11月8日15時50分に出した予報から、台風の中心が来る場所と、父島・母島との距離を出しました。距離は、予報の中心の緯度・経度と島の位置から計算しています。
| 日時 | 中心のある海 | 気圧 | 進む向き | 父島まで | 暴風警戒域の半径 |
|---|---|---|---|---|---|
| 8日15時(実況) | 日本の南 | 980hPa | 西北西 | 約750km | 約55km(暴風域) |
| 9日15時 | 日本の南 | 960hPa | 北西・ゆっくり | 約900km | 約230km |
| 10日15時 | 日本の南 | 955hPa | 東 | 約510km | 約410km |
| 11日15時 | 小笠原近海 | 975hPa | 東 | 約330km | 約670km |
| 12日15時 | 南鳥島近海 | 996hPa | 東 | 約1,060km | - |
出典:気象庁の台風情報(11月8日15時50分発表)の予報の値。距離と暴風警戒域の半径(予報円の半径と暴風域の半径の合計)はこの記事で計算したものです。
暴風警戒域は、台風の中心が予報円のどこへ進んでも暴風(風速25メートル以上)になるおそれがある範囲です。10日15時の時点では、父島まで約510kmに対して半径は約410kmで、まだ外側です。11日15時には父島まで約330km、半径は約670kmなので、父島も母島(約310km)も内側に入ります。
10日には「非常に強い」勢力まで発達する予報で、最大瞬間風速は60メートルです。11日に小笠原近海に来るころは「強い」に下がりますが、最大瞬間風速は50メートルあります。西へ進んでいた台風がなぜ東へ戻るのかは、台風のUターンの記事にまとめました。
台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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11日はおがさわら丸が父島を出る日
小笠原海運の時刻表では、7日に東京を出たおがさわら丸は、8日11時に父島に着いています。帰りの便は11日(水)15時に父島を出て、12日(木)15時に東京へ着く予定です。次の便は13日(金)11時に東京を出て、14日(土)に父島へ着きます。

台風が小笠原近海に来る予報の時刻と、父島を出る時刻が同じ11日15時です。小笠原海運の新着情報には、8日16時20分の時点で台風32号による運航の変更は出ていません。いちばん新しいお知らせは10月23日の予約システムの話です。
台風が近い時期は、出航の日や時刻を変えることがあります。乗る予定の人は、出発の前日と当日に運航情報を確かめてください。
11日の15時に台風が来るなら、船は出ないの?
それはまだ決まっていないの。いまの予報で11日に島が暴風警戒域に入るのは確かだけど、船をどうするかは小笠原海運が決めて発表するわ。それまでは予定どおりのつもりで、お知らせが出たらすぐ動けるようにしておいてね。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
海は風より先に荒れる
台風が遠くにいるうちから、大きな波(うねり)は島に届きます。10日に台風が東へ向きを変えると、小笠原との距離は1日で約510kmから約330kmへと縮まる予報です。暴風警戒域に入る前でも、海岸や港の先には近づかないでください。
予報円の大きさは、11日15時で半径約300kmあります。円の中のどこを通るかで、父島への近さは大きく変わります。読み方は台風の予報円の見方の記事をどうぞ。小笠原の暮らしと島の台風への備えは、小笠原の暮らしの記事にもまとめています。
アイキャッチ写真の出典
父島の二見港に着いたおがさわら丸(2016年9月撮影・記事の日の写真ではありません)。撮影 Ootahara(オオタハラ)/CC0(ウィキメディア・コモンズ)。生活・仕事にどう効くか
- いつ近づく:10日から東へ向きを変え、11日15時ごろ小笠原近海。12日には南鳥島近海へ
- 父島からの距離:11日15時の予報の中心から約330km。暴風警戒域(半径約670km)の内側
- おがさわら丸:11日15時に父島を出る予定。8日16時20分の時点で運航を変えるお知らせはなし
結局どうすればよいか
- 予報は1日に何回も出し直されるので、気象庁の台風情報で暴風警戒域の線が父島・母島にかかったままかを見つづける
- 島の家では、10日のうちに外に置いた物の片づけと、水・食べ物・電池の確認をすませる
- おがさわら丸に乗る人は、小笠原海運の運航情報を出発の前日と当日に確かめる
影響を受ける人
- 小笠原村(父島・母島)に住んでいる人
- 11日に父島を出るおがさわら丸、13日に東京を出る便に乗る予定の人
公式出典
2026年11月8日 発表
更新履歴
- 2026年11月8日 初版を公開(気象庁の11月8日15時50分の台風情報にもとづく)
※本記事は2026年11月8日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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