🗨️「寝屋川市の空き家税は、いつから・いくらかかるの?」
市内全域で、人が住んでおらず売り出しも賃貸募集もしていない住宅の所有者に、2029年度からの課税を市が目指しています。税額は家屋と土地の固定資産税をもとに税率35%で計算し、市の試算では固定資産税・都市計画税が年12万円の戸建てで年3万1,500円です。売り出しや入居者募集を始めて1年以内の家、所有者が亡くなって空き家になった家(3年度分)などは課税されません。条例は7月9日に可決済みで、課税に必要な総務大臣の同意はまだ得ていません。
[空き家] この記事の要点
2026年10月17日 発表
- 寝屋川市内に空き家(相続した実家など)を持っている人
- 市外に住み、寝屋川市の家を空けたままにしている所有者
- 寝屋川市で空き家の売却・賃貸を扱う不動産会社
条例で決まった中身
寝屋川市議会は2026年7月9日の本会議で、空き家流通促進税の条例を全会一致で可決しました。市内全域を対象に、空き家の流通を促すための法定外税を設けるのは全国で初めてだと市は説明しています。条文の骨格は次のとおりです。
| 項目 | 条例の定め |
|---|---|
| 課税される家 | 市内の住宅のうち、現に人が住んでいない状態にあると認められるもの(第2条) |
| 納める人 | その家の固定資産税の所有者(第3条)。土地だけを持つ人は対象外 |
| 税額 | 「家屋割」と「家屋立地割」の合計。税率はどちらも35%(第5条・第6条) |
| 判定する日 | 毎年1月1日の状態(第10条) |
| 納期 | 6月・8月・10月・12月の年4回。3,900円以下は1回払い(第11条) |
| 免税点 | 条例に定めなし |
| 施行日 | 規則で定める日。市は2029年度の課税開始を目指す |
出典:寝屋川市空き家流通促進税条例、市公式ページ(2026年9月7日更新)。
可決はしましたが、まだ課税はできません。法定外税を新しく設けるには地方税法で総務大臣の同意が要り、市は今後、総務大臣と協議して同意を得る手続きを進めるとしています。10月17日時点で、同意を得たという発表は市のページにありません。
1〜2月のパブリックコメントの段階では、税率は「固定資産税額の100分の50相当」と示されていました。市は「所有者に過重な負担とならないよう国と調整している」と回答し、可決された条例では35%になっています。
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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年いくらかかるか
- 家屋割=家屋の固定資産税額×35%
- 家屋立地割=土地1㎡あたりの固定資産税額×家の延べ床面積×35%
市が公開している試算は、木造2階建て・延べ床面積100㎡・土地100㎡の戸建てです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 家屋の固定資産税 | 60,000円 |
| 土地の固定資産税 | 30,000円 |
| 都市計画税(家屋・土地) | 30,000円 |
| 家屋割(60,000円×35%) | 21,000円 |
| 家屋立地割(30,000円÷100㎡×100㎡×35%) | 10,500円 |
| 空き家流通促進税(年) | 31,500円 |
出典:寝屋川市「税額の試算(モデル)」。この家では、いま払っている固定資産税・都市計画税の年12万円に3万1,500円が加わり、年15万1,500円になります。都市計画税は計算に入りません。土地の固定資産税は、住宅用地の特例を当てた額で計算すると条文に書かれています。
固定資産税の35%と思っておけばいい?
家屋の分はそのとおりです。土地の分は延べ床面積を掛けるので、敷地より床が広い家は35%を超えます。土地60㎡に延べ床90㎡の2階建てなら、土地の固定資産税の52.5%にあたる額が家屋立地割です。市もパブリックコメントへの回答で、土地の税額から出した額を超える場合があると認めています。
寝屋川市の中古戸建ての値段と並べてみます。国の不動産取引価格情報(2024年10〜12月期〜2026年1〜3月期、1982年以降に建った家)では、築31〜40年の37件で延べ床1坪あたりの中央値が約34.5万円でした。延べ床100㎡なら約1,040万円です。市の試算の家で空き家税を10年払うと31万5,000円、固定資産税・都市計画税と合わせると151万5,000円になります。
課税されない家の条件
空き家を持っていれば必ずかかる税ではありません。条例第4条は、次の空き家には課税しないと定めています。
| 条件 | 課税されない期間 | 条文の決まり |
|---|---|---|
| 売り出し中・入居者募集中 | 販売・募集を始めた日から1年 | 出し直しても最初の日から数える |
| 所有者が亡くなって空き家になった | 亡くなった翌年の1月1日に始まる年度から3年度分 | 条文は「死亡したことにより空き家となったもの」 |
| 事業に使っている・1年以内に使う予定 | その年度 | 前の年の1月1日から空き家のままの家は除く |
| 公益上の理由などで市長が認めたもの | その年度 | 個別の判断 |
どれも、その年の1月31日までに申告書と証明書類を市に出す決まりです(第4条2項)。ほかに、災害や盗難にあった人、生活保護を受けている人、市長が定める理由で一時的に住んでいない家の所有者は、申請すれば減額・免除を受けられることがあります(第13条)。報道では、数年後に戻る予定の転勤や、介護施設への入所が例に挙がっています。
相続の3年度分は、亡くなった年で使えるかどうかが決まります。条文どおりに数えると、2025年に親が亡くなって空き家になった家は2026〜2028年度の3年度分で、2029年度の課税開始には残りません。2027年に亡くなった場合は2028〜2030年度が対象で、2029年度と2030年度は課税されない計算です。
売り出しておけば、ずっと課税されない?
いいえ。免除は最初に売り出した日から1年だけです。条文はこう書いています。
賃借人の募集又は販売を開始した日(空き家の状態が継続している間に2回以上賃借人を募集し、又は販売する場合にあっては、当該期間において最初に賃借人の募集又は販売を開始した日)から起算して1年を経過していないもの
(寝屋川市空き家流通促進税条例 第4条第1項第2号)
いったん取り下げて出し直しても、数え始めは最初の日のままです。京都市の空き家税も、1年たっても契約に至らなかった家は免除から外しています。
このエリアの相場はいくらですか?
住所を入れるだけ。寝屋川市の実際の成約291件(国土交通省)から、土地・戸建て・マンションの坪単価の目安が5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
課税までに打てる手
2029年度に始まれば、最初の課税は2029年1月1日の状態で決まります。それまでに家をどうするかで、払うかどうかが分かれます。
| 手 | 空き家税 | あわせて動くお金・制度 |
|---|---|---|
| 売る | 売れれば所有者でなくなり、かからない。売り出しから1年は課税免除 | 売った後に譲渡所得の税金と仲介手数料 |
| 貸す | 入居者が住めばかからない。募集から1年は課税免除 | 修繕費と、管理を任せるなら管理料 |
| 住む | 人が住んでいればかからない | 住民票だけでなく、実際に住んでいるかで判定される |
| 解体する | 住宅がなくなるので、かからない | 市の除却補助は工事費の5分の4(上限50万円)。土地は住宅用地の特例が外れ、固定資産税が上がる |
| 事業に使う | 事業用・1年以内の予定なら課税免除 | 前の年から空き家のままの家は対象外 |
市の除却補助は、1年以上空き家になっている木造住宅を市内の業者に頼んで壊す場合が対象で、壊した後の土地の使い方にも条件があります。2026年度の受付は2027年2月26日までで、予算に達すると早く締め切られます。
売るか貸すかを決めきれない人向けに、市は「寝屋川空き家流通推進プラットフォーム」を設けています。不動産・建築・登記・法務・金融の7団体が参加し、市に情報提供の同意書を出すと、登録業者から連絡が来る仕組みです。窓口は市役所本館3階の都市三課(072-825-2266)です。
京都市の空き家税との違い
京都市は2022年3月に「非居住住宅利活用促進税」の条例を可決し、2023年3月24日に総務大臣の同意を得ました。システム開発の影響で1年延期し、2030年度(2030年1月1日の状態で判定)から課税を始める予定です。
| 項目 | 寝屋川市 | 京都市 |
|---|---|---|
| 税の名前 | 空き家流通促進税 | 非居住住宅利活用促進税 |
| 対象の区域 | 市内全域 | 市街化区域だけ |
| 課税開始 | 2029年度を目指す | 2030年度の予定 |
| 総務大臣の同意 | まだ(市は今後協議すると説明) | 2023年3月24日に取得 |
| 家屋の分 | 家屋の固定資産税額×35% | 家屋の固定資産評価額×0.7% |
| 土地の分 | 土地1㎡あたりの固定資産税額×延べ床面積×35% | 土地1㎡あたりの評価額×延べ床面積×0.15〜0.6%(金額で3段階) |
| 免税点 | 条例に定めなし | 家屋の評価額100万円未満(当初5年間。その後30万円未満) |
| 売り出し・募集中 | 開始から1年は課税しない | 申告すれば課税しない(1年で契約に至らなければ除く) |
| 所有者が亡くなった | 3年度分は課税しない | 3年間は徴収を猶予(その間に活用すれば免除) |
出典:京都市「非居住住宅利活用促進税」(2026年8月21日更新)、寝屋川市空き家流通促進税条例。
いちばんの違いは免税点です。京都市は家屋の評価額が100万円に届かない古い家を当初5年間は課税しませんが、寝屋川市の条例にはこの線がありません。築年数が古く家屋の固定資産税が小さい家でも、土地の分(家屋立地割)は延べ床面積に応じて計算されます。
生活・仕事にどう効くか
- 毎年の税金:市の試算の戸建て(延べ床100㎡・土地100㎡)で年3万1,500円が加わり、固定資産税・都市計画税と合わせて年15万1,500円になります。
- 相続した実家:所有者が亡くなって空き家になった家は3年度分かかりません。ただし2025年以前に亡くなった場合、その3年度は2028年度までに終わります。
- 売り出し中の家:売り出しや入居者募集を始めて1年を過ぎても決まらなければ、課税の対象に戻ります。出し直しても数え始めは最初の日のままです。
結局どうすればよいか
- 固定資産税の課税明細書で家屋と土地の税額・地積・延べ床面積を確かめ、市の計算式で年額を出しておく
- 最初の判定日(2029年度なら2029年1月1日)までに、売る・貸す・住む・解体のどれにするかを決める
- 解体するなら、市の除却補助(工事費の5分の4、上限50万円)の条件を都市三課(072-825-2266)で確かめる
公式出典
- 寝屋川市「寝屋川市空き家流通促進税条例」(2026年9月7日発表)
- 寝屋川市空き家流通促進税条例 全文(PDF)(2026年7月9日発表)
- 寝屋川市 空き家流通促進税 税額の試算(モデル・PDF)
- 寝屋川市 空き家流通促進税条例(素案)パブリック・コメント手続結果(PDF)
- 寝屋川市「寝屋川市空き家除却補助金」(2026年4月1日発表)
- 京都市「非居住住宅利活用促進税」(2026年8月21日発表)
- 日本経済新聞(7月9日)(2026年7月9日発表)
- 週刊大阪日日新聞(7月16日)(2026年7月16日発表)
- 国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)
更新履歴
- 2026年10月17日 初版を公開
※本記事は2026年10月17日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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