🗨️「今年の基準地価で、いちばん風向きが変わった県はどこですか」
宮城県です。住宅地の変動率が去年の0.9%から今年は0.0%になりました。国土交通省の資料で「プラスから横ばい」に変わったと名指しされているのは、47都道府県で宮城県だけです。仙台市も5.1%から2.5%へ、伸びが半分以下になりました。
[地価・住宅市場] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 仙台市とその周辺で家や土地を売ろうとしている人
- 宮城県内で住宅の購入を検討している人
- 相続した土地の評価額の動きを見ている人
47都道府県で、宮城県だけが欄をまたいだ
国土交通省が公表した令和8年の都道府県地価調査(基準地価)は、7月1日時点の土地の価格を都道府県知事が調べたものです。その概要資料の4ページ目に、「変動率の傾向が変更となった都道府県」という小さな凡例があります。
住宅地で挙がっているのは4県です。
| 変化 | 都道府県 |
|---|---|
| 横ばい → プラス | 長崎県 |
| マイナス → 横ばい | 栃木県、山口県 |
| プラス → 横ばい | 宮城県 |
3つは上向きの変化で、下向きに欄をまたいだのは宮城県だけです。全国の住宅地が+1.0%と前年同じ上昇幅を保ったなかで、宮城は+0.9%から+0.0%になりました。

売る・継ぐ・片付ける、を決めるときに読むもの
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仙台市は、8年ぶりの低い伸びに戻った
県が横ばいでも、仙台市はまだ上がっています。ただし伸び方は明らかに変わりました。
| 年 | 宮城県 住宅地 | 仙台市 住宅地 |
|---|---|---|
| 令和4年 | +1.3% | +5.9% |
| 令和5年 | +1.7% | +7.1% |
| 令和6年 | +1.4% | +6.3% |
| 令和7年 | +0.9% | +5.1% |
| 令和8年 | 0.0% | +2.5% |
仙台市の+2.5%は、令和元年の+6.0%以降でいちばん低い数字です。ピークだった令和5年の+7.1%と比べると、3分の1近くまで落ちています。
商業地も同じ向きです。県が+4.0%から+2.9%、仙台市が+7.6%から+5.8%。こちらもまだプラスですが、上昇幅は縮みました。
地方四市がそろって減速している
宮城だけの話ではありません。国交省が「地方四市」としてまとめている札幌・仙台・広島・福岡は、住宅地の平均が+4.1%から+2.9%へ縮んでいます。
| 都市 | 令和7年 | 令和8年 |
|---|---|---|
| 札幌市 | +1.4% | +0.7% |
| 仙台市 | +5.1% | +2.5% |
| 広島市 | +1.8% | +1.8% |
| 福岡市 | +7.2% | +5.5% |
横ばいの広島を除く3市が減速し、そのなかで仙台の下げ幅がいちばん大きい(2.6ポイント)という位置づけです。福岡は1.7ポイント、札幌は0.7ポイントです。
一方で三大都市圏は逆の動きをしています。東京圏の住宅地は+3.9%から+4.0%、大阪圏は+2.2%から+2.3%へ、いずれも上昇幅が広がりました。
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県の数字で自宅の価格を判断しない
ここが読み違えやすいところです。宮城県の住宅地が0.0%というのは、県内の基準地の変動率を平均した数字です。仙台市の+2.5%と、県内のほかの市町村のマイナスが打ち消し合って0.0%になっています。
「宮城県は横ばいだった」から「うちの土地の値段は変わらない」は導けません。仙台市内なら上がっている可能性が高く、人口が減っている市町村なら下がっている可能性が高い。平均の数字は、その両方を消しています。
個別の地点の価格は、9月16日から国土交通省の不動産情報ライブラリで見られるようになります。自宅に近い基準地を探して、その地点の価格と変動率を見るほうが、県の平均より役に立ちます。
売る側と買う側で、意味が逆になる
伸びが鈍るという話は、立場によって読み方が変わります。
売る側から見ると、去年と同じ勢いで値上がりが続く前提は崩れています。仙台市でも伸びは半分以下です。「もう少し待てばもっと上がる」という判断の根拠は、今年の数字からは出てきません。
買う側から見ると、競り合いが弱まっているということでもあります。強気の価格で出ている物件が、そのままの値段では動かなくなる場面が増えます。
どちらにしても、判断の材料は県平均ではなく、自分が関わる市区町村と地点の数字です。
生活・仕事にどう効くか
- お金:県平均が横ばいになったからといって、仙台市は+2.5%で上がり続けている。県の数字で自宅の価格を判断すると読み違える。
- 住まい:伸びが鈍るということは、買う側にとっては競り合いが弱まるということでもある。売る側と買う側で意味が逆になる。
結局どうすればよいか
- 自宅の相場は県平均ではなく、市区町村・地点の数字で見る
- 9月16日から不動産情報ライブラリで個別地点のデータが見られるので、近い地点を探す
- 売却を考えているなら、去年との伸びの差を前提に時期を決める
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 国土交通省 令和8年都道府県地価調査の概要(2026年9月16日発表)
- 国土交通省 報道発表 全国の地価動向は全用途平均で5年連続上昇~令和8年都道府県地価調査~(2026年9月15日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。令和8年都道府県地価調査の概要(11ページ)から宮城県の数値を記載。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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