MENU
お役立ち記事
【近日公開】AIが物件資料からSUUMO・at homeの入稿文を作成「入稿メイト」|先行登録受付中(無料)

伊豆大島 大雨 2013年に元町を埋めた土石流は、崩れた深さの多くが1メートルより浅いところでした なぜそれで街まで届くのか?

目次

土砂は、谷を乗り越えて流れました

沢から離れていれば安全、とも言い切れません。東京都建設局は同じページで、大金沢について「既設砂防施設が効果を発揮し大量の土砂や流木を捕捉したものの、流木を含んだ土石流が流域界を乗り越えて流下し、人家や集落に甚大な被害をもたらしました」と書いています。

流域界というのは、雨水がどちらの谷へ流れるかを分ける境目です。水は普通そこを越えません。越えたのは、流木で行き先がふさがれたからです。都はこのあと、短期対策として斜面対策工と導流堤を、中長期対策として砂防堰堤の新設と流路工の改修を進めています。

被災した集落は、当時の危険箇所の地図に載っていませんでした

東京大学の総合防災情報研究センターが出した田中淳氏の論考には、当時の状況が2つ記されています。ひとつは「東京都が作成していた『東京都土砂災害危険箇所マップ』では大金沢や八重沢に挟まれた神達地区には土石流危険箇所は示されていなかった」。もうひとつは「平成20年に大島町に土砂災害警戒情報が導入されて以降、大島町に対して7回発表されたが、いずれも空振りに終わっていた」というものです。

地図に載っていない場所が崩れ、7回続けて外れていた情報の8回目が当たった。これは大島だけの話ではありません。危険な場所を示した地図は、そこに描かれていない場所の安全を約束するものではない、ということです。

いまは島の550か所が土砂災害警戒区域です

東京都建設局の令和8年6月24日現在の資料では、大島町の土砂災害警戒区域は550か所、そのうち建物に被害が及ぶおそれのある特別警戒区域は509か所。大島町は全域で区域指定が完了しています。東京都全体では警戒区域15,745か所なので、人口およそ7千人の島ひとつに都全体の3.5%が集まっている計算です。

自分の家がどこに当たるかは、大島町が令和5年3月に更新した土砂災害ハザードマップで確かめられます。泉津・岡田・北の山・元町・野増・間伏・クダッチ・波浮港・差木地の地区ごとに図が分かれています。

i ここで測っているのは指定された区域であって、今夜どこが崩れるかではありません。区域の外だから大丈夫、とは読まないでください。

この住所は浸水しやすい場所ですか?

住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。

島でいちばん高い土地は、その扇状地の上にあります

危ない斜面の下は土地が安い、と思われがちです。大島町の地価公示を並べると逆でした。

所在1平方メートルあたり坪あたり
大島町元町1丁目9番439,900円131,901円
大島町元町4丁目4番912,800円42,314円
大島町差木地字下原1013番435,800円19,174円

島でいちばん高い元町1丁目は、いちばん安い差木地のおよそ6.9倍です。当サイトで集計している実際の取引価格でも、2024年10〜12月から2025年4〜6月までの5件のうち、成約は元町に集まっていました(中央値は坪23,471円)。

港があり、役場があり、店がある場所に人は集まります。その平らな土地が、火山の斜面から流れ出た土砂が積もってできた扇状地であることは、地図の上では見えません。私は、この島の話がそのまま本土の話でもあると考えています。同じ火山地域である阿蘇山でも、2012年7月の九州北部豪雨で同じ型の表層崩壊が起きた、と筑波大学は書いています。

生活・仕事にどう効くか

  • 崩れ方:2013年の崩壊は深さ0.5〜2メートル、その多くが1メートルより浅かった(筑波大学)。深く抉れるのではなく、薄い層が広い面積で同時に滑る形になる。
  • 谷から離れていても:東京都建設局は、大金沢で既設の砂防施設が土砂と流木を捕捉したものの、流木を含んだ土石流が流域界を乗り越えて流下したと書いている。沢の外だから安全とは限らない。
  • 地図の限界:被害の大きかった神達地区は、当時の東京都土砂災害危険箇所マップに土石流危険箇所として示されていなかったと東京大学の総合防災情報研究センターの論考に記されている。いまは大島町全域で区域指定が済み、警戒区域は550か所。

結局どうすればよいか

  • いま島にいるなら、大島町が出している避難情報と避難場所を確認する。土砂災害は雨がやんだあとにも起きる
  • 自分の家が土砂災害警戒区域に入っているかを、大島町の土砂災害ハザードマップ(令和5年3月)で確かめる
  • 本土でも、火山灰やスコリアが積もった斜面の下は同じ崩れ方をすることがある。まず住所で災害リスクを調べてみる

\気になる住所を1つ入れるだけ/

災害リスクを住所で調べてみる ›

浸水・土砂・地盤をまとめて表示(無料)

公式出典

更新履歴

  • 2026年9月6日 初版を公開

※本記事は2026年9月6日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する

災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。

1 2
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

コメント

コメントする

目次