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花巻市 冠水 どこが危ないの?

岩手県花巻市で、国の「道路冠水想定箇所」に載っているのは5か所です。5か所とも線路か国道の下をくぐる道で、うち4か所はJRの線路の下。2か所は石鳥谷駅の近くの石鳥谷町好地(いしどりやちょうこうち)です。

2026年9月3日の朝、アメダス花巻は10分間に31.5ミリの雨を観測しました。2009年からの記録で1位、2位の20.0ミリの1.5倍を超えます。雨量計は花巻空港の敷地にあり、市の中心部で降った量ではありません。岩手日報によると、市のまとめでは15時の時点で中心部の民家など少なくとも19棟が浸水していました。

この記事でわかること

  •  国の一覧のうちDとEのアンダーパスは、市の道路監視カメラで10分ごとの画像が見られます
  •  石鳥谷駅の北側の馬頭線のアンダーパスは、2017年の7月と8月に冠水して通行止めになりました(市の答弁)
  •  愛宕町は、2007年からの県の報告に、地区名つきで家の浸水が4回出ています(2007年・2020年・2023年・2024年)
目次

大雨の日に、花巻で「いま通れない道」と川を見るページ

「花巻市 冠水情報」と調べている人は、まず市の道路監視カメラを開いてください。

避難の呼びかけは、緊急速報メールや、えふえむ花巻、市のX(エックス)などで届きます(市のページ「避難情報の受け取り方」)。市のサイトに、冠水している道を一覧で知らせるページは見当たりません。

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの

JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。

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水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。

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119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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国の一覧は5か所、4か所はJRの線路の下

国土交通省 東北地方整備局の一覧は、岩手県で80か所。宮古市17、盛岡市12が多く、花巻市は紫波町・北上市と並ぶ5か所です。県道の3か所は県の花巻土木センター、市道の2か所は市の道路課が管理しています。

Aの石鳥谷大迫線とEのボックスは、どちらも石鳥谷町好地にあります。Bは二枚橋の県道37号、Cは東和町土沢でJR釜石線の下、Dは下似内で国道4号バイパスの下をくぐる市道です。

花巻市の道路冠水想定箇所と、家の浸水の記録がある地区の地図
A〜Eが国の一覧の5か所。1〜4は県の報告に家の浸水が出た地区(町の代表点)

地図の記号と同じ順です(国の一覧)

A 県道 石鳥谷大迫線(いしどりやおおはさません) JR東北本線アンダーパス

国の一覧 岩手県-02-003 県道

住所:花巻市石鳥谷町好地(こうち)第8地割115-1(説明表)

管理: 花巻土木センター 0198-22-4971 / 警察: 花巻警察署 0198-23-0110 / 消防: 花巻消防署 0198-24-2119

A をGoogleマップで開く

B 県道 花巻平泉線 JR東北本線アンダーパス

国の一覧 岩手県-02-004 県道

住所:花巻市二枚橋(にまいばし)第5地割374(説明表)

管理: 花巻土木センター 0198-22-4971 / 警察: 花巻警察署 0198-23-0110 / 消防: 花巻消防署 0198-24-2119

※ 道路地図OpenStreetMap(オープンストリートマップ)では、線路を越える高架の道の脇を下って、線路の下をくぐる道です

B をGoogleマップで開く

C 県道 盛岡大迫東和線 JR釜石線アンダーパス

国の一覧 岩手県-02-005 県道

住所:花巻市東和町土沢(つちざわ)6区3-3(説明表の表記は「東和町土沢6」「3-3」)。東和郵便局の北

管理: 花巻土木センター 0198-22-4971 / 警察: 花巻警察署 0198-23-0110 / 消防: 花巻消防署 0198-24-2119

C をGoogleマップで開く

D 市道 下似内縦断中央線(しもにたないじゅうだんちゅうおうせん) 国道4号バイパス下

国の一覧 岩手県-02-035 市道

住所:花巻市下似内第4地割(番地の記載なし)

管理: 花巻市道路課 0198-24-2111 / 警察: 花巻警察署 0198-23-0110 / 消防: 花巻中央消防署 0198-24-2119

※ 市の道路監視カメラで画像が見られます(カメラ一覧の「下似内縦断中央線UP(ユーピー)」)

D をGoogleマップで開く

E 市道 馬頭(1)線・石小東線 JR石鳥谷駅北側ボックス

国の一覧 岩手県-02-036 市道

住所:花巻市石鳥谷町好地第4地割(番地の記載なし)。Aから南へ約270メートル

管理: 花巻市道路課 0198-24-2111 / 警察: 花巻警察署 0198-23-0110 / 消防: 花巻北消防署 0198-45-2119

※ 市の道路監視カメラで画像が見られます(カメラ一覧の「馬頭(1)線UP(ユーピー)」)

E をGoogleマップで開く

位置は、説明表の位置図とOpenStreetMap・国土地理院の地図を突き合わせました。DとEは市のカメラの位置とも合います。石鳥谷町好地は住所の代表点が地割まで引けないため、標高は載せていません。

家の浸水の記録がある地区

1 愛宕町(あたごちょう)

県の報告に家の浸水の記録(年と棟数は本文「愛宕町」の節)

ピンは町の代表点(国土地理院の住所検索)。浸水した家の場所ではありません

1 をGoogleマップで開く

2 城内(じょうない)

2007年9月17日に床下浸水1棟、2022年7月に床上浸水、8月に床下浸水2件(県の報告)

ピンは町の代表点(国土地理院の住所検索)

2 をGoogleマップで開く

3 桜町

2022年8月に床下浸水1件(県の報告)。2007年9月17日は桜町一丁目で床上4・床下14棟(同)

ピンは町の代表点(国土地理院の住所検索)

3 をGoogleマップで開く

4 下幅(しもはば)

2007年9月10日、県の報告は「下幅他6地区」で床下浸水28棟

ピンは町の代表点(国土地理院の住所検索)

4 をGoogleマップで開く

1〜4は町の代表点で、浸水した家の場所ではありません。

冠水で通行止めになった記録:石鳥谷の馬頭線と二枚橋の県道

市の道路課長は2018年9月の議会の決算特別委員会で、市道について問われ、市内のアンダーパスは13か所、うち6か所にポンプを常設していると答えました。前の年度に浸水したのは2か所です。

1か所は「石鳥谷駅の北側の馬頭、市道名が馬頭線」で、薬師堂川(やくしどうがわ)と石沢川の合流点のアンダーパス。2017年の7月と8月に冠水し、どちらも通行止めにしました。ポンプ2台を同時に動かしても「なかなか吐き切れなかった」として、「平成30年度予算で、1基増設いたしまして、それを解消する」考えだと答えています。増設が済んだかは確かめられませんでした。国の一覧のE(馬頭(1)線、JR石鳥谷駅北側ボックス)と、名前も場所の説明も重なります。

もう1か所は東和の、市道と国道283号が交わるところです。2017年9月と2018年3月に冠水して通行止めになりました。

路線と場所 県の報告の書き方
2007年8月22日 県道37号 花巻衣川線(場所の記載なし) 道路冠水(全面通行止)
2007年9月17日 県道37号 花巻衣川線 二枚橋地内 冠水のため。9時45分〜翌9時15分
2007年9月17日 国道396号 大迫町外川目字下中居 路面冠水。片側交互通行、14時〜翌14時
2007年9月17日 県道116号 花巻停車場線 小舟渡 路面冠水。17時45分〜翌4時10分
2007年9月17日 県道265号 中寺林犬渕線 石鳥谷町好地 路面冠水。20時15分〜翌6時
2007年9月18日 県道224号 八重畑小山田線 石鳥谷町大西橋 路面冠水。3時30分〜7時45分
2007年9月18日 県道28号 花巻北上線 高木〜東十二丁目 路面冠水。14時〜18時
2010年7月2日 国道283号 東和町土沢地内 冠水による片側通行(23時30分解除)
2017年9月12日 県道37号 花巻平泉線 二枚橋地内 全面通行止め(9時45分解除)。理由の記載なし

県道37号は、2007年の報告では「花巻衣川線」、2017年は「花巻平泉線」と書かれています。二枚橋地内はBと同じ地名ですが、同じアンダーパスかどうかは報告に書かれていません。

読者

国の一覧に載っていない道なら、大雨でも通れますか?

おかあさん

東和の、市道と国道283号が交わる箇所は、国の一覧に無いのに、2017年9月と2018年3月の2回、冠水で閉まりました(市の答弁)。一覧に載っていないことは、冠水しないことを意味しません。

2026年9月3日の朝:県の最終報は被害「なし」、浸水の数は報道だけ

アメダス花巻で10分間の雨が多かった日(上位10日)
アメダス花巻の10分間の雨の上位10日(2009年1月から)

この日のアメダス花巻の1時間の雨は最大44.0ミリで、1976年からの記録で4位でした。

県の報告は10時25分の時点で「最終報」になり、人や家の被害、国や県が管理する道路の被害はどちらも「なし」。花巻市は雷による停電だけが書かれています。

岩手日報によると、市の10時時点のまとめは5棟、15時時点で少なくとも床上4棟・床下15棟でした。岩手めんこいテレビ(9月3日19時配信)は、6時半ごろに住宅へ水が入って畳が浸かったことや、市内の会社の近くで用水路があふれ、社長が7時ごろ駆けつけると膝の高さまで冠水していたことを伝えています。市のサイトに、この日の被害をまとめた発表は見当たりません。

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雨の値は、花巻空港の敷地(花巻市葛)にある雨量計1か所のものです。浸水した中心部で降った雨の量ではありません。

\住所だけ・1分で公的データを確認できます/

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土砂災害警戒区域・洪水の浸水想定・地盤の揺れやすさを公的データでまとめて出します

愛宕町:後川の水位が上がると排水口がふさがる(市の答弁)

2007年からの県の報告に、地区名つきで愛宕町の家の浸水が4回出ています。2007年9月17日の床下2棟、2020年7月の床上1・床下2棟、2023年8月の床下2棟、2024年7月の床下2棟です。

市の建設部長は2024年12月の議会で、市が管理する後川(うしろがわ)沿いで2023年8月と2024年7月に床下浸水が2年続けて起き、雨は1時間に約28ミリだったと答えました。床下浸水の要因の一つとして、宅地の雨水の排水管や水路の側溝が後川の途中の高さにつながっていて、後川の水位が上がると排水口がふさがれ、宅地の雨水を流せなくなったと説明しています。

市は、2024年度に雄山寺付近の川底の土砂を取る予定で、2025年度から原因の分析と現地の調査をしたうえで対策を考えると答えていました。実施されたかは確かめていません。2021年3月には市長が、この地区は「排水先である後川の護岸とほぼ同じ高さか一部低い箇所もある」と話しています。

読者

愛宕町で部屋を借りるなら、何を見ればいいですか?

おかあさん

建物と後川の位置と、1階の床の高さを見てください。

家の浸水が出た大雨、2007年からの県の報告で12回

2007年から2026年9月までの県の大雨・台風などの報告375本を読み、花巻市の家の浸水が書かれた回を数えました。

花巻市で家が浸水した大雨(県の報告)
緑は県の報告の12回、赤は報道の数

12回のうち最も多いのは2007年9月17日で、床上39・床下125棟。アメダス花巻(花巻空港)の1日の雨は201ミリで、1976年からの記録で今も1位です。市はこの日、北上川が増水して住宅や道路の冠水が出始めたとして、桜町や石鳥谷八幡など9地区に避難勧告を出しました(2007年12月の議会の答弁)。同じ日の家の浸水を、市は議会で住家の床上50・床下142棟(12月5日時点のまとめ)と答えていて、県の数(9月20日15時の報告)と合いません。違いの理由を書いた資料は見つかっていません。

2007年9月10日は、アメダス花巻(花巻空港)で5時〜6時に1時間51ミリの雨でした。県は下幅など床下28棟と報告し、市の建設部長は下幅地区が「たびたび冠水あるいは浸水を繰り返して」きたと答えています。

検索候補には「花巻 アルテ 浸水」も出ます。アルテは桜台の商業施設ですが、今回読んだ県の報告、市議会の会議録、報道に、アルテの浸水を書いたものは見つかりませんでした。

住む前・借りる前に見る地図

市のハザードマップは2026年4月1日に新しくなり、県が管理する市内29の川の洪水浸水想定区域と、新たに指定された土砂災害警戒区域など302か所が加わりました。裏面の説明では、川が氾濫した場合の地図です。内水は仕組みの説明だけで、内水の浸水想定の地図は見当たりません。

地図ははなまきデジタルマップや、国土地理院の重ねるハザードマップでも見られます。洪水の地図で色が付いていない場所でも、A〜Eのアンダーパスは国が冠水を想定しています。

岩手日報(9月19日)によると、県は管理するアンダーパス9か所で、冠水する前に通行止めにする「事前通行規制」を始めることを決めました。9か所がどこかを書いた県の資料は見つかっていません。

\借りる前に、洪水と土砂の区域を住所で確かめる/

住所で洪水と土砂の公的データを見てみる ▶

洪水の浸水想定区域と土砂災害警戒区域に、その住所が入っているかを出します

岩手県のほかの市はどうなっているか

公式出典

この記事の数値は公表資料を集計したものです(2026年9月23〜24日取得)。避難や通行の判断は、必ず花巻市と岩手県の最新の発表を確認してください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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