🗨️「赤い羽根の使途不明金、結局いくらだったんですか」
北海道共同募金会の公式のお知らせには、2026年9月16日の時点で金額が書かれていません。表現は「多額の使途不明金」のままです。公表されているのは、9月11日に第三者委員会が発足したこと、報告書の提出が2027年1月末を目途とされていることです。
[事件・事故] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 赤い羽根共同募金に寄付をしたことがある人
- 共同募金の配分を受けている地域の福祉活動の関係者
- これから寄付先を選ぶ人
公式のお知らせに金額は書かれていない
北海道共同募金会が出しているお知らせを2026年6月から9月まで順に読むと、金額の記載が一度も出てきません。使われている言葉は「多額の使途不明金」「募金会にあるべき金銭が相当額不足している可能性」です。
数字が公式に出ていないものを、この記事では書きません。金額が確定するのは、第三者委員会の報告書が出たあとになります。
2月の査察から9月の委員会まで
公表されている経緯を並べると、こうなります。
| 日付 | 公表されている内容 |
|---|---|
| 2026年2月17日 | 札幌国税局が査察。会計資料の大部分が押収される |
| 2026年3月末 | 残った資料の精査で、金銭が不足している可能性を確認 |
| 2026年6月14日 | 法人が事案を公表(翌15日に記者会見) |
| 2026年6月19日〜 | 札幌市が社会福祉法にもとづく特別監査 |
| 2026年7月13日付 | 本会事務局長を懲戒解雇 |
| 令和8年7月22日付 | 札幌市が文書で指導。8月末までの改善報告を要求 |
| 2026年8月24日 | 改善報告書と再発防止策を公表 |
| 2026年9月11日 | 第三者委員会が発足 |
発覚の入り口が内部の監査ではなく、国税局の査察だったという点が、この経緯のいちばん重い部分です。
委員会が調べる6項目
第三者委員会は弁護士3名と公認会計士3名の6名で構成されています。会計の調査が広い範囲に及ぶため、公認会計士を3名にしたと説明されています。委嘱された調査事項は次の6つです。
- 使途不明金の発生と財源不足の原因
- 令和8年2月の国税局の調査まで判明しなかった原因
- 元事務局長の関与と法的責任
- 役員・元役員の関与と責任
- 再発防止策の提言
- その他
報告書の提出は2027年1月末を目途。提出され次第公開し、調査終了の段階で記者会見を行うとしています。
北海道で集まったお金は年6億7千万円
中央共同募金会が公表している令和7年度の実績では、北海道の共同募金は673,164,046円。目標額792,844,000円に対して達成率84.9パーセントで、全国平均の86.7パーセントを下回っています。
助成への影響も公表されています。2026年7月14日の時点で、地域で計画されていた福祉活動への助成は約50パーセント規模で実施。残りの手当ては未定とされました。その後、中央共同募金会が8月28日に「北海道内の地域福祉活動に対する緊急支援助成」を始めています。
他の46都府県はどうだったのか
中央共同募金会は2026年6月24日から7月3日にかけて、北海道を除く46都府県の共同募金会に緊急の一斉点検を行い、7月17日に結果を公表しました。回答率は100パーセントでした。結果についてはこう書かれています。
本事案と同様の使途不明金につながる事案は確認されなかった
出典:中央共同募金会「全国緊急一斉点検の結果について」(2026年7月17日)
ただし、項目別に見ると改善が必要とされたものもあります。
| 点検項目 | 適正 | 要改善 |
|---|---|---|
| ネットバンキングのパスワードを定期変更(利用43県中) | 33 | 10 |
| 支払日を決めて支出している | 38 | 8 |
| ネットバンキングの承認者と依頼書作成者を分けている(利用43県中) | 39 | 4 |
| 簿外の口座がない | 43 | 3 |
| 口座・届出印の管理担当者を規程に明記 | 44 | 2 |
| 会計伝票の起票者と最終決裁者が別 | 46 | 0 |
共同募金は、法律で使いみちの公告が義務づけられている
共同募金は任意の寄付集めではありません。社会福祉法にもとづく制度です。
- 第112条… 都道府県の区域を単位に、毎年1回、厚生労働大臣の定める期間内に限って行う寄付金の募集
- 第113条… 共同募金を行う事業は第一種社会福祉事業。共同募金会以外の者は共同募金事業を行えない
- 第117条… 配分には配分委員会の承認が必要。国や地方公共団体は配分に干渉してはならない
- 第120条… 配分が終わったあと1か月以内に、募金の総額・配分を受けた者の名称・配分額・準備金の額を公告しなければならない
寄付先を選ぶときに見る場所は、ここです。配分結果の公告が出ているかどうかは、法律で決まっている以上、誰でも確認できます。団体のうたい文句ではなく、この公告が出ているかを見るほうが早く判断できます。
生活・仕事にどう効くか
- 寄付したお金:北海道では、地域の福祉活動に予定されていた助成が約50パーセント規模で実施された。残りの手当ては未定と公表されている。
- 他の都府県:中央共同募金会が46都府県の共同募金会に一斉点検を実施し、同様の使途不明金につながる事案は確認されなかったとしている。
結局どうすればよいか
- 金額を知りたい場合は、第三者委員会の報告書(2027年1月末を目途)を待つ
- 寄付先を選ぶときは、配分結果の公告が出ているかを見る(社会福祉法で義務づけられている)
- 北海道の地域福祉活動への影響は、北海道共同募金会と中央共同募金会のお知らせで確認する
公式出典
- 北海道共同募金会「第三者委員会の設置について」(2026年9月10日)(2026年9月10日発表)
- 北海道共同募金会「本会に関する報道について」(2026年6月14日)(2026年6月14日発表)
- 中央共同募金会「全国緊急一斉点検の結果について」(2026年7月17日)(2026年7月17日発表)
- 社会福祉法(昭和26年法律第45号)e-Gov法令検索(2026年9月16日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。金額は公式に未公表のため記載していない。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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