🗨️「会社のパソコンでCopilotに相談した内容、あとで履歴を消せば会社には分からないですよね」
分かります。職場のアカウントで使ったCopilotのやり取りは、画面の履歴とは別に、本人のメールボックスの見えないフォルダーに保管されています。画面から消しても、会社の管理者が検索できる場所には残ります。
[AI] この記事の要点
2026年9月25日 発表
- 会社のメールアドレスでサインインしてCopilotを使っている人
- Copilotに社外秘の資料や個人的な相談を入力したことがある人
- 会社のパソコンで個人のChatGPTやGeminiを開いている人
保管先は、自分のメールボックスの見えないフォルダー
Microsoft(マイクロソフト)が管理者向けに公開している文書(Microsoft Learn)に、Copilotとのやり取りがどこに入るのかがそのまま書いてあります。
AI アプリケーションからのすべてのユーザー プロンプトと応答は、ユーザーのメールボックスに格納されます。
Microsoft Learn「電子情報開示で AI アプリケーション データを検索および削除する」より
ここでいうメールボックスは、会社のOutlook(アウトルック)の受信箱の裏側です。別の文書では、保管先を「ユーザーのメールボックス内の非表示フォルダー」と書き、そのフォルダーは本人も管理者も直接は開けない一方で、コンプライアンス管理者が電子情報開示ツールで検索できるデータを入れる場所だと説明しています。
つまり、Copilotの画面に並ぶ履歴と、会社が調べるときに見る記録は、最初から置き場所が別です。「バレるかどうか」の前に、記録される前提で作られていると考えたほうが実態に合います。
対象になるのは、会社のメールアドレスでサインインして使うCopilotです。Word・Excel・Outlook・Teams(チームズ)の中で呼び出すCopilotも、ブラウザーで開くCopilot Chat(コパイロット チャット)も同じ扱いで、文書の一覧にはアプリごとの保管区分が並んでいます。
AIを自分の側に置くなら、最初の1冊
3冊とも入口が違います。手が止まっている場所で選んでください。
最初の1円までがいちばん短い本です。第1章がLINEスタンプ作りから始まるので、何から触ればいいか分からずに止まっている段階なら、ここから手が動きます。巻末の20ジャンル一覧がそのままアイデア帳になります。
自分の経験や知識を有料記事にして売る型を、集客から書き方まで通しで扱っています。AIの章は8章のうち1章だけで、残りは「何を誰に売るか」の設計です。売る場所をnoteに決めた人向け。
AIの話は出てきません。2023年刊で、売るものを決める・商品にする・集客する・売る、という土台だけを会話形式で扱います。AIの手順書を読んでも手が止まる人は、たいていここが空いています。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
会社が使える仕組みは3つある
管理者側の道具は1つではありません。何が見えるかは、どの仕組みを使うかで変わります。
| 仕組み | 分かること | 入力した文章の中身 |
|---|---|---|
| 監査ログ | 誰が、いつ、どのアプリで使ったか。答えを作るために開いたファイル名やサイトのURL | 入らない(メッセージの番号と、質問か回答かの区別だけ) |
| 電子情報開示 | メールボックスに保管されたやり取りを検索し、ファイルに書き出せる | 見える |
| コミュニケーション コンプライアンス | 機密情報や不適切な表現など、会社が決めた条件に当たったやり取りを拾う | 条件に当たった文章が画面に全文で出る |
監査ログについては、組織で監査が有効になっていれば「追加の手順を実行する必要はありません」と文書にあります。つまり、会社が特別な準備をしていなくても、誰がいつCopilotを使ったかは記録されている、ということです。
3つ目のコミュニケーション コンプライアンスには、条件を付けずに「レビュー率を100%」にする設定例まで載っています。生成AIを入れたばかりの会社に向けて、まずは全部のやり取りを確かめて使われ方を知ることを勧める書きぶりです。

「上司がのぞいている」とは違う
見られる仕組みがあることと、誰でも見られることは別です。電子情報開示でCopilotのやり取りを検索するには「電子情報開示マネージャー」の役割に入っている必要があり、コミュニケーション コンプライアンスも専用の役割を割り当てられた担当者しか開けません。
コミュニケーション コンプライアンスの文書は、ユーザー名が既定で仮名になること、調査担当者は管理者が指名すること、担当者の操作にも監査ログが残ることを書いています。直属の上司がリアルタイムで画面をのぞく仕組みではありません。
そのかわり、情報漏えいの調査や、社内の不正の調べ、訴訟の準備といった場面では、過去のやり取りが文書として出てきます。見られるのは「いま」ではなく「あとで」です。
履歴を消しても、保持期間が終わるまでは残る
いちばん誤解されやすいのがここです。Copilotの画面でチャットを削除すると、たしかに自分の履歴からは消えます。ところが会社が「アイテム保持ポリシー」を設定している場合、消したやり取りはメールボックスの別の見えないフォルダー(SubstrateHolds)へ移り、保持期間が終わるまでそこに残ります。
AI アプリに表示されるメッセージは、コンプライアンス要件のために保持されているか完全に削除されているかを正確に反映したものではありません。
Microsoft Learn「Copilot アプリと AI アプリのリテンション期間について説明します」より
文書には例も載っています。「30日間保持してから削除する」設定の会社で、1日目に送った質問を10日目に消した場合、そのやり取りは10日目に見えないフォルダーへ移り、電子情報開示で検索できる状態のまま30日目まで残ります。
訴訟や調査のために会社がメールボックスを保全(ホールド)していれば、完全な削除そのものが止まります。逆に「1日後に削除」と短く決めている会社でも、完全に消えるまで最大で16日ほどかかる場合があると書かれています。
会社を辞めても、アカウントと一緒には消えない
退職してMicrosoft 365のアカウントが削除された場合についても、文書ははっきり書いています。保持の対象になっていたCopilotのやり取りは「非アクティブなメールボックス」に移り、退職前にかかっていた保持ポリシーの対象のまま、電子情報開示で検索できます。
在職中に書いたものは、辞めたあとも会社の記録として残る。これはメールと同じ扱いです。
個人のアカウントなら見えない、とは言い切れない
「それなら会社のパソコンで、個人のChatGPTを使えばいい」と考える人もいます。ところがMicrosoftの保持ポリシーが対象にできる場所の一覧には、次のアプリが並んでいます。
| 区分 | 含まれるアプリ |
|---|---|
| Microsoftの Copilot 製品 | Microsoft 365 Copilot、Security Copilot(セキュリティ コパイロット)、Fabric(ファブリック)の Copilot、Copilot Studio(コパイロット スタジオ) |
| 会社が登録した AI アプリ | Entra(エントラ)に登録した AI アプリ、ChatGPT Enterprise(チャットジーピーティー エンタープライズ)、Microsoft Foundry(マイクロソフト ファウンドリー) |
| その他の AI アプリ | ChatGPT、Google Gemini(グーグル ジェミニ)、個人向けの Microsoft Copilot(マイクロソフト コパイロット)、DeepSeek(ディープシーク) |
3行目の「その他の AI アプリ」は、会社が内容を取り込む設定の収集ポリシーを作った場合に対象になります。コミュニケーション コンプライアンスの文書も、ブラウザーから使うAIアプリとのやり取りや社内のネットワークの動きを検出できると書いています。どちらも会社が従量課金を有効にするなどの設定をして初めて動くもので、既定で全部が集まるわけではありません。
つまり「個人アカウントなら安全」は、会社の設定しだいで半分しか当たりません。それ以前に、会社の資料を個人のAIに貼ること自体が、情報の持ち出しとして問題になります。入力してしまったときに先にやることは、別の記事にまとめました。
学習に使われないことと、会社が見られないことは別の話
職場のアカウントで使うCopilotについて、Microsoftは「エンタープライズ データ保護」の文書で、プロンプトと応答を基盤モデルのトレーニングには使わないと説明しています。これは「Microsoftが自社のAIを育てる材料にしない」という約束です。
ところが、この約束は会社の管理者が記録を検索できることを否定していません。むしろ同じ仕組みの中で、会社が監査・保持・電子情報開示を使えることが売りの1つになっています。「学習されないから安心」と「会社に見られない」を同じ意味で受け取ると、ここで食い違います。
私はこう読みました
私は、Copilotに書く文章は「社内メールの下書き」と同じだと考えるのがいちばん安全だと見ています。保管される場所がメールボックスで、検索のされ方も退職後の扱いもメールとほぼ同じだからです。メールに書かないことは、Copilotにも書かない。線はそれだけで引けます。
そのうえで、AIを入れた会社で仕事が軽くなるかどうかは、道具よりも運用の決め方で決まります。記録が残るからこそ、使ってよい範囲を先に決めておけば、現場は迷わずに使えます。その話はAIを入れたのに仕事が減らないのはなぜ?に書きました。
よくある質問
Q. 上司は私がCopilotに何を聞いたか、いつでも見られますか。
A. 見るには電子情報開示やコミュニケーション コンプライアンスの役割が必要で、ふつうの上司の権限では開けません。ただし会社が調査するときは、保管された内容が検索されます。
Q. 監査ログに質問の文章は残りますか。
A. Microsoft Learnの監査ログの項目表では、メッセージの欄は番号と「質問か回答か」の区別だけです。文章の中身は監査ログではなく、メールボックスの保管分を電子情報開示で検索して見ます。
Q. 削除したチャットはいつ本当に消えますか。
A. 会社の保持ポリシーしだいです。保持期間が終わったあと、見えないフォルダーに1日以上置かれ、通常1〜7日で動く処理で完全に削除されます。保全がかかっていれば止まります。
Q. 会社のパソコンで個人のChatGPTを使えば記録されませんか。
A. 会社がブラウザー経由の収集を設定していれば、ChatGPTやGeminiとのやり取りも取り込めると文書にあります。既定では動いていませんが、会社の資料を個人のAIに貼ること自体が別の問題になります。
Q. この記事の内容はいつ時点のものですか。
A. 2026年9月25日に確認したMicrosoft Learnの日本語版・英語版の記載にもとづきます。製品名や機能は変わることがあります。
生活・仕事にどう効くか
- 履歴を消した:消えるのは自分の画面の表示です。会社が保持ポリシーを設定していれば、保持期間が終わるまで管理者の検索に出てきます。
- 会社を辞めた:アカウントが削除されても、保持の対象になっていたやり取りは非アクティブなメールボックスに移り、検索できる状態が続きます。
- 個人アカウントで使った:Microsoftの保持ポリシーの対象には、ChatGPT・Gemini・個人向けCopilotも並んでいます。取り込むかどうかは会社の設定しだいです。
結局どうすればよいか
- Copilotに書く内容は、社内メールに書ける内容と同じ線で考える
- 個人的な相談や転職の話は、会社のアカウントでも会社のパソコンでもしない
- 会社に生成AIの利用ルールがあるなら、どの記録が残るのかを情報システム担当に一度聞いておく
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- Microsoft Learn「電子情報開示で AI アプリケーション データを検索および削除する」(2026年6月19日発表)
- Microsoft Learn「Copilot アプリと AI アプリのリテンション期間について説明します」(2025年9月23日発表)
- Microsoft Learn「Copilot および AI アプリケーションの監査ログ」(2026年8月26日発表)
- Microsoft Learn「生成的な AI の相互作用を検出するようにコミュニケーション コンプライアンス ポリシーを構成する」(2026年6月22日発表)
- Microsoft Learn「Enterprise data protection in Microsoft 365 Copilot and Microsoft 365 Copilot Chat」(2026年9月25日発表)
更新履歴
- 2026年9月25日 初版を公開
※本記事は2026年9月25日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント