🗨️「高速道路の落下物って、そんなに落ちているものなんですか」
国土交通省がまとめた令和6年度の落下物処理件数は、高速道路会社6社の合計で29万2千件です。動物との衝突(ロードキル)を除いても24万件あります。1日に直すと約800件で、そのうち約660件が動物以外の落とし物です。
[交通] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 連休に高速道路を使う人
- 荷物を積んで走る機会がある人
- レジャー用品をルーフに載せる人
会社別では西日本がいちばん多い
国土交通省がまとめている令和6年度の数字です。カッコの中は、動物との衝突(ロードキル)を除いた件数です。
| 高速道路会社 | 落下物処理件数 | うちロードキル | ロードキルを除く |
|---|---|---|---|
| 西日本高速道路 | 104,600件 | 22,200件 | 82,400件 |
| 東日本高速道路 | 90,100件 | 19,600件 | 70,500件 |
| 中日本高速道路 | 57,300件 | 7,700件 | 49,600件 |
| 首都高速道路 | 18,400件 | 500件 | 17,900件 |
| 阪神高速道路 | 15,400件 | 300件 | 15,100件 |
| 本州四国連絡高速道路 | 6,000件 | 1,100件 | 4,900件 |
| 合計 | 29.2万件 | 5.1万件 | 24.0万件 |
29万2千件を365日で割ると、1日あたり約800件です。動物を除いても約660件。高速道路のどこかで、1日にこれだけの落とし物が拾われていることになります。
渋滞と通行止めで動けなくなったときに要るもの
迂回路を調べるにも、その場で待つにも、要るのはトイレと電源の2つです。車に積みっぱなしにできる小さいものだけ挙げます。
渋滞と通行止めで動けなくなったとき、いちばん先に困るのがトイレです。高速道路上ではパーキングまで降りられないので、車に積んでおくものの中では優先度が高い1つです。
渋滞中はナビと地図と渋滞情報でスマホを使い続けるので、電池は思ったより早く減ります。迂回路を調べる段になって充電が無いと、動けるのに動けません。
災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。
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いちばん多いのは「プラスチック・布・ビニール類」
NEXCO3社と本四高速は、品目を5つに分けて数えています。令和6年度の内訳です。
| 会社 | プラスチック・布・ビニール類 (タイヤを含む) | 自動車部品類 | 木材類 | ロードキル | その他 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東日本高速道路 | 13,800件 | 10,000件 | 8,900件 | 19,600件 | 37,800件 |
| 中日本高速道路 | 20,700件 | 9,600件 | 5,400件 | 7,700件 | 13,900件 |
| 西日本高速道路 | 30,400件 | 13,600件 | 9,200件 | 22,200件 | 29,200件 |
| 本州四国連絡高速道路 | 1,100件 | 1,300件 | 600件 | 1,100件 | 1,900件 |
首都高速と阪神高速は分類の仕方が違います。首都高速は「タイヤ」を独立させていて、令和6年度はタイヤ1,100件、金属類2,300件、木材類2,700件、その他1万1,800件でした。
荷台から落ちるものより、車そのものから外れたもの(タイヤ・自動車部品)が大きな塊を占めているのが、この表から読める形です。
合計は2年つづけて減っている
| 年度 | 合計 | ロードキルを除く |
|---|---|---|
| 令和4年度 | 30.9万件 | 25.8万件 |
| 令和5年度 | 29.9万件 | 24.8万件 |
| 令和6年度 | 29.2万件 | 24.0万件 |
減ってはいますが、この3年度ともロードキルは5.1万件で横ばいです。減っているのは人が落とすほうだけ、という読み方になります。
落とすと、法律では3か月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金
道路交通法は、運転者の遵守事項として2つのことを求めています。
(第七十一条第四号)乗降口のドアを閉じ、貨物の積載を確実に行う等当該車両等に乗車している者の転落又は積載している物の転落若しくは飛散を防ぐため必要な措置を講ずること。
(第七十一条第四号の二)車両等に積載している物が道路に転落し、又は飛散したときは、速やかに転落し、又は飛散した物を除去する等道路における危険を防止するため必要な措置を講ずること。
高速道路には、さらに専用の条文があります。第七十五条の十は、高速自動車国道等を走ろうとするときはあらかじめ貨物の積載の状態を点検し、転落・飛散を防ぐ措置を講じなければならないと定めています。この条文の罰則は第百十九条第一項で、3か月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金です。
落ちたあとの扱いも決まっています。第八十一条の二では、転落した積載物が交通の危険や妨害になるおそれがあるとき、警察署長がその占有者や所有者に除去などの措置を命じることができるとされています。
見つけたときに、やってはいけないこと
落下物を見つけたときにいちばん危ないのは、避けようとして急ハンドルを切ることです。時速100キロで車線をまたげば、落下物に当たるより大きな事故になります。車線の中で減速して通過するほうが、結果として被害は小さくなります。
自分が落としてしまった場合、本線に停めて拾いに戻るのは危険です。道路緊急ダイヤル「#9910」か、路側の非常電話で位置を伝えれば、道路会社が回収に向かいます。
連休は荷物を積む機会が増えます。ルーフボックスの固定、軽トラの荷締めベルト、自転車キャリアの爪。乗る前に1回、手で揺すって確かめるだけで、この29万件に自分が足さずに済みます。
生活・仕事にどう効くか
- 走っているとき:1日あたり約800件の処理が発生している。避けようとして急ハンドルを切ると、落下物そのものより危険になる。
- 落としたとき:積載物の転落・飛散を防ぐ措置は道路交通法の義務。高速道路では出発前の点検も条文に書かれている。
結局どうすればよいか
- 高速に乗る前に、荷台とルーフの固定を1回だけ手で揺すって確認する
- 落下物を見つけても急ハンドルで避けない。車線内で減速して通過する
- 自分が落としたら、路肩に停めずに非常電話か道路緊急ダイヤル(#9910)へ連絡する
公式出典
- 国土交通省「高速道路会社の落下物処理件数」(令和4〜6年度)(2026年9月16日発表)
- 道路交通法(昭和35年法律第105号)e-Gov法令検索(2026年9月16日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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