🗨️「認知症の親がいなくなったら、どのくらいで見つかるものなんですか」
警察庁の統計では、令和7年に所在確認・死亡確認された1万6,729人のうち94.8パーセントが、届出の受理から3日以内に所在確認されています。その一方で、4日目以降に確認された559人では、生きて見つかった割合が53.7パーセントまで下がります。15日を過ぎると、死亡確認のほうが多くなります。
[暮らし] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 認知症の家族と同居している人
- 離れて暮らす高齢の親がいる人
- 地域の見守りに関わっている人
3日以内に見つかるのが94.8パーセント
警察庁の資料には、認知症の行方不明者だけを取り出したトピックスが付いています。そこにこう書かれています。
令和7年中に所在確認・死亡確認された認知症行方不明者のうち、94.8%(16,729人中15,856人)が受理から3日以内に所在確認されている。
出典:警察庁生活安全局人身安全・少年課「令和7年における行方不明者届受理等の状況」トピックス
期間ごとの内訳は次のとおりです。
| 受理からの期間 | 所在確認 | 死亡確認 |
|---|---|---|
| 受理当日 | 11,369人 | 127人 |
| 2日〜3日 | 4,487人 | 187人 |
| 4日〜7日 | 195人 | 67人 |
| 8日〜14日 | 58人 | 48人 |
| 15日〜1か月未満 | 23人 | 45人 |
| 1か月〜3か月未満 | 21人 | 48人 |
| 3か月以上 | 3人 | 51人 |
| 合計 | 16,156人 | 573人 |
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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4日目から先は、数字の形が変わる
上の表をもう一度見ると、4日目以降は所在確認の数が一気に落ちるのに、死亡確認はあまり落ちません。資料もこの点を注記しています。
- 4日目以降に確認された559人のうち、所在確認された人の割合は53.7パーセント(559人中300人)
- 15日以降は、死亡確認の割合のほうが高くなる
3日以内なら大半が生きて見つかり、4日目以降はおよそ半分になり、15日を過ぎると逆転する。「もう少し様子を見る」で失うのは、いちばん見つかりやすい時間帯ということになります。
届は1万7,345人ぶん出ている
令和7年の認知症行方不明者は1万7,345人で、前年より776人減りました。平成28年の1万5,432人からは増えていて、ピークは令和5年の1万9,039人です。
| 年 | 認知症行方不明者数 |
|---|---|
| 平成28年 | 15,432人 |
| 令和3年 | 17,636人 |
| 令和4年 | 18,709人 |
| 令和5年 | 19,039人 |
| 令和6年 | 18,121人 |
| 令和7年 | 17,345人 |
男女別では男性9,715人(56.0パーセント)、女性7,630人(44.0パーセント)です。年齢層で見ると、70歳代の届の62.1パーセント、80歳以上の77.3パーセントが認知症によるものでした。
離れて暮らしていると、気づくのが遅れる
この統計でいちばん効くのは「いつ届け出たか」ではなく、「いなくなってから届け出るまでに何時間かかったか」のほうです。統計は届出の受理を起点にしているので、気づくのが半日遅れれば、その半日ぶん条件が悪くなります。
同居していれば夕食の時間に気づきます。離れて暮らしていると、気づくのは電話がつながらないときです。この差が、そのまま3日の枠に入れるかどうかの差になります。
できることは大きく2つです。1つは位置が分かるものを身につけてもらうこと。警察庁の資料は「GPS機器等」を、位置情報を記録または送信する機器のほか紛失防止タグを含むものとして定義しています。専用の端末でなくてもかまいません。
もう1つは、市区町村の見守り制度です。多くの自治体に、あらかじめ本人の特徴を登録しておく仕組みがあります。名称も手続きも自治体ごとに違うので、必要になってから調べると時間を使います。元気なうちに窓口を一度確認しておくほうが早く動けます。
実家をどうするかの話とつながっている
認知症の届が1万7,345人あるということは、それだけの家で「この先どうするか」の話が始まっているということでもあります。施設に移るのか、同居するのか、実家をどう扱うのか。
本人の判断能力が落ちてからでは、実家の売却も賃貸も手続きが一気に重くなります。話ができるうちに、家の値段のあたりだけでもつけておくと、急に決めなければいけなくなったときの選択肢が残ります。
生活・仕事にどう効くか
- 最初の3日:受理から3日以内の所在確認が94.8パーセント。ここに入れるかどうかで結果が大きく変わる。
- 4日目以降:4日目以降に確認された559人のうち、生きて見つかったのは300人で53.7パーセント。15日以降は死亡確認の割合のほうが高い。
結局どうすればよいか
- いなくなったと気づいた時点で警察に届け出る。様子を見る時間をつくらない
- 外出時に身につけるものへ、位置が分かる機器か紛失防止タグを1つ入れておく
- 住んでいる市区町村の見守り・SOSネットワークの登録制度を、元気なうちに調べておく
公式出典
- 警察庁生活安全局人身安全・少年課「令和7年における行方不明者届受理等の状況」(令和8年6月)(2026年6月1日発表)
- 警察庁 統計(2026年9月16日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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