🗨️「行方不明者届を出したら、どのくらいで見つかるものなんですか」
警察庁の統計では、所在が確認された6万7,859人のうち、いちばん多いのが受理当日の3万3,322人です。2日から3日以内が2万180人で続きます。この2つで所在確認の約8割を占めます。届を出すのを翌日まで待つ理由は、この数字からは出てきません。
[事件・事故] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 家族が帰ってこないとき、届を出すか迷っている人
- 小さな子どもと外出する機会が多い人
- 認知症の家族と暮らしている人
いちばん多いのは「届を出したその日」
警察庁の統計は、届出を受理してから所在が確認されるまでの期間を、区分ごとに数えています。令和7年の内訳がこれです。
| 受理からの期間 | 所在確認 | 死亡確認 |
|---|---|---|
| 受理当日 | 33,322人 | 826人 |
| 2日〜3日 | 20,180人 | 1,217人 |
| 4日〜7日 | 4,129人 | 462人 |
| 8日〜14日 | 2,130人 | 308人 |
| 15日〜1か月未満 | 1,620人 | 287人 |
| 1か月〜3か月未満 | 1,894人 | 270人 |
| 3か月〜6か月未満 | 1,092人 | 155人 |
| 6か月〜1年未満 | 1,113人 | 107人 |
| 1年以上 | 2,379人 | 218人 |
| 合計 | 67,859人 | 3,850人 |
受理当日と2日〜3日を足すと5万3,502人で、所在確認の78.8パーセントになります。残りの2割が、4日目以降に分かれていく形です。
「もう少し待ってから届けよう」と考える人は多いのですが、この表の山は待っている側ではなく、届けた側にあります。
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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9歳以下は982人、10歳代は1万8,288人
年齢層別で見ると、届が出る数は世代でまったく違います。
| 年齢層 | 令和7年の行方不明者数 | 人口10万人あたり |
|---|---|---|
| 9歳以下 | 982人 | 11.8 |
| 10歳代 | 18,288人 | 172.7 |
| 20歳代 | 13,661人 | 106.8 |
| 30歳代 | 8,026人 | 61.0 |
| 40歳代 | 6,330人 | 39.7 |
| 50歳代 | 5,965人 | 32.4 |
| 60歳代 | 4,175人 | 27.9 |
| 70歳代 | 9,259人 | 57.4 |
| 80歳以上 | 13,800人 | 106.9 |
人口10万人あたりでも、10歳代の172.7が突出しています。9歳以下は11.8で、10歳代のおよそ15分の1です。「子どもの行方不明」と一口に言っても、小学生までと中高生では数の桁が違います。
年代が変われば、届が出る理由も変わる
届出を受理したときに届出人から申し出があった原因・動機も、年齢層ごとに集計されています。9歳以下と80歳以上を並べると、形がまったく違います。
- 9歳以下(982人)… 家庭関係346人(35.2%)、その他252人(25.7%)、疾病関係59人(6.0%)、学業関係30人(3.1%)
- 80歳以上(1万3,800人)… 疾病関係1万874人(78.8%)、うち認知症1万661人(77.3%)
統計の注記では、「その他」に遊び癖や放浪癖、犯罪被害・事故に遭うおそれのあるものが含まれるとされています。9歳以下では犯罪関係が0人です(この分類は、何らかの罪を犯して発覚をおそれて行方不明になったもの等を指します)。
全体では2年続けて減っている
令和7年の行方不明者数は8万486人で、前年より2,077人減りました。ピークは令和5年の9万144人です。
ただし、認知症を原因とする届は1万7,345人あり、全体の21.6パーセントを占めます。年代別に見ると、70歳代の62.1パーセント、80歳以上の77.3パーセントが認知症によるものです。全体の数が減っている一方で、この層の事情は別に見る必要があります。
いま家でできる準備は2つ
統計から読めることは単純です。届を出した日のうちに見つかる割合がいちばん高いので、迷っている時間は割に合いません。警察に相談するのに、何時間待たなければいけないという決まりもありません。
もう1つは、位置が分かるものです。警察庁の資料は、用語の定義にこの1行を置いています。
GPS機器等 … 自らの位置情報を記録又は送信する機器のほか、紛失防止タグをいう。
出典:警察庁生活安全局人身安全・少年課「令和7年における行方不明者届受理等の状況」凡例
専用の端末でなくてもよい、という書き方です。靴やランドセル、上着のポケットに1つ入れておけば、探す範囲が最初から狭まります。
届け出るときに聞かれるのは、服装、持ち物、立ち寄りそうな場所です。その日の服装を家族の誰かが覚えている状態にしておくだけでも、最初の30分が変わります。
生活・仕事にどう効くか
- 届を出す判断:所在確認6万7,859人のうち、受理当日が3万3,322人。時間を置いてから届けるほど、この山から外れる。
- 年代で違う事情:9歳以下の届は982人で全体の1.2%。数としては10歳代の18分の1で、原因・動機の内訳も年代ごとに大きく違う。
結局どうすればよいか
- 迷っている時間があるなら、その日のうちに警察へ届け出る
- 子どもや高齢の家族と外出するときは、位置が分かるものを1つ持たせておく
- 届け出るときに伝える情報(服装・持ち物・立ち寄り先)を、あらかじめ家族で共有しておく
公式出典
- 警察庁生活安全局人身安全・少年課「令和7年における行方不明者届受理等の状況」(令和8年6月)(2026年6月1日発表)
- 警察庁 統計(2026年9月16日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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