🗨️「「地震保険は70.8%が加入」ってニュースで見たけど、そんなに多いの?」
その70.8%は「火災保険に入っている人のうち」の割合です。全世帯で数えた「世帯加入率」は35.5%。ご近所でいえば、地震保険を契約しているのは3軒に1軒です(JA共済などの共済は数に入っていません)。
[不動産] この記事の要点
損害保険料率算出機構が2026年8月25日、2025年度の地震保険付帯率を公表した。全国平均は70.8%で前年度より0.4ポイント増え、2003年度以降23年連続の増加。統計を開始した2001年度以降で過去最高となった。
2026年8月25日 発表
- 持ち家に住んでいて、火災保険にだけ入っている人
- これから家を買う人・住宅ローンを組む人
- 地震保険を「高いから外そう」と考えたことがある人
- 実家の保険を親から引き継ごうとしている人
この記事でわかること
- 「70.8%」と「35.5%」という2つの数字が何を数えたものか
- 都道府県で付帯率がどれだけ違うか(最高88.7%・最低57.2%)
- 首都圏の4都県がそろって下位に並んでいること
損害保険料率算出機構が2026年8月25日、2025年度の地震保険付帯率を公表しました。全国平均は70.8%。前年度から0.4ポイント増えて、2003年度以降23年連続の増加、統計を始めた2001年度以降で過去最高です。
ここで気をつけたいのが、この70.8%が何を数えた数字かという点です。
この記事でわかること
- ✓ 「70.8%」と「35.5%」という2つの数字の違い
- ✓ 都道府県で付帯率が31.5ポイントも違うこと
- ✓ 首都圏の4都県が、そろって下位に並んでいること
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
「70.8%が加入」を10軒に7軒と読むと間違える
付帯率とは、火災保険の契約のうち地震保険を付けているものの割合です。分母は火災保険の契約であって、日本の全世帯ではありません。
同じ統計には、全世帯を分母にした「世帯加入率」も載っています。2025年度の全国平均は35.5%。3軒に1軒です。
どうしてそんなに差が出るんですか?
火災保険に入っていない世帯が、付帯率の計算からは丸ごと外れているからです。賃貸で家財の保険しか無い人も、そもそも保険を掛けていない人も、分母に入っていません。
10年前と比べると、どちらも上がってはいます。
| 年度 | 付帯率(火災保険の契約が分母) | 世帯加入率(全世帯が分母) |
|---|---|---|
| 2015年度 | 60.2% | 29.5% |
| 2020年度 | 68.3% | 33.9% |
| 2024年度 | 70.4% | 35.4% |
| 2025年度 | 70.8% | 35.5% |
10年で付帯率は10.6ポイント伸びましたが、世帯加入率は6.0ポイントしか動いていません。伸びているのは「すでに火災保険に入っている人が地震保険も付けた」ぶんが中心だ、と読めます。
もう1つ、世帯加入率を読むときの前提があります。機構は「世帯加入率・付帯率は、いずれも共済等を含まない地震保険のみの数値で集計されています」と明記したうえで、世帯加入率が低いからといって、必ずしも地震による損害への備えが十分でないということではないと説明しています。JA共済の建物更生共済などで備えている世帯は、この35.5%に入っていません。
最高は熊本88.7%、最低は長崎57.2%
全国平均だけでは自分の話になりません。同じ統計から都道府県別を並べると、上と下で31.5ポイント開いています。
| 都道府県 | 付帯率(2025年度) | 世帯加入率 | 10年前の付帯率 |
|---|---|---|---|
| 熊本県 | 88.7% | 42.5% | 63.8% |
| 高知県 | 87.6% | 29.2% | 84.2% |
| 宮城県 | 87.4% | 53.3% | 86.2% |
| 東京都 | 62.4% | 36.3% | 56.8% |
| 沖縄県 | 58.5% | 18.8% | 51.5% |
| 長崎県 | 57.2% | 22.3% | 39.2% |
熊本は10年で63.8%から88.7%へ、24.9ポイント上がりました。2016年の熊本地震をはさんだ10年です。長崎も39.2%から57.2%へ18.0ポイント伸びていますが、それでも全国で最も低い水準にとどまっています。
世帯加入率で5割を超えているのは宮城県(53.3%)だけです。
首都圏の4都県が、そろって下位に並んでいる
付帯率の低いほうから10位までを見ると、東京・神奈川・埼玉・千葉が全部入っています。
| 順位(低い順) | 都道府県 | 付帯率 |
|---|---|---|
| 1 | 長崎県 | 57.2% |
| 2 | 沖縄県 | 58.5% |
| 3 | 東京都 | 62.4% |
| 4 | 北海道 | 64.2% |
| 5 | 神奈川県 | 64.2% |
| 6 | 埼玉県 | 65.4% |
| 7 | 千葉県 | 65.8% |
この並びの理由をこの統計だけで言い切ることはできません。保険料の水準、持ち家と賃貸の比率、マンションと戸建ての比率など、どれも効いてきます。ここで書けるのは、首都圏の付帯率が全国平均を下回っているという事実までです。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れると、ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さをまとめて表示します。無料です。
前年から下がったのは4県だけ。宮城が突出している
47都道府県のうち、2024年度から付帯率が下がったのは宮城・岩手・石川・埼玉の4県だけです。岩手と石川が0.3ポイント、埼玉が0.2ポイントの微減なのに対して、宮城だけが89.3%から87.4%へ1.9ポイント下がっています。
私はこれを、東日本大震災の直後に一斉に入った契約が、更新のタイミングで外れ始めた動きではないかと見ています。ただし機構はこの下落の理由を説明していないので、ここは私の読みです。宮城の水準そのものは全国3位で、依然として高いままです。
自分の証券を1分で確かめる
うちが入っているかどうか、どこを見ればいいですか?
保険証券かマイページの補償内容の欄です。「地震保険」という行があるかどうか、それだけで分かります。
地震保険は単独では契約できません。火災保険に付ける形でしか入れないので、火災保険の証券に地震保険の記載が無ければ、地震・噴火・津波による損害は対象外です。家を買ったときに「保険料が高くなるから」と外したまま、更新の案内も読まずに何年も経っているケースが少なくありません。
いくら出るのか、どういう基準で全損・半損が決まるのかは、地震保険はいくら出る?のほうにまとめてあります。
集計の条件
数値はすべて損害保険料率算出機構の公表値です。同機構の定義では、付帯率は「当該年度に契約された火災保険(住宅物件)契約件数のうち、地震保険を付帯している件数の割合」、世帯加入率は「地震保険保有契約件数を住民基本台帳に基づく世帯数で除した数値」で、2013年以降は当該年末の保有契約件数を翌年1月1日時点の世帯数で割っています。どちらも共済等は含みません。都道府県別の値は同機構の「グラフで見る!地震保険統計速報」に掲載されているデータから、2015年度・2020年度・2024年度・2025年度を抜き出して比較しました。
生活・仕事にどう効くか
- 自分の保険の見直し:地震保険は単独では契約できず、火災保険に付ける形になる。証券に地震保険の記載が無ければ、地震による損害は火災保険では補償されない。
- 住んでいる地域:付帯率は熊本88.7%に対して長崎57.2%。同じ日本でも31.5ポイントの差がある。東京は62.4%で下から3番目。
- 家を買うとき:火災保険は住宅ローンでほぼ必須になる一方、地震保険は任意。契約時に外すと、その後は更新まで付けそびれることが多い。
結局どうすればよいか
- 保険証券かマイページを開いて、「地震保険」の欄があるかどうかを見る
- 無ければ、火災保険の更新時期と、途中から付けられるかを保険会社に確認する
- 自分の住まいが地震でどんな揺れ・被害を想定されている場所かを、先に確かめる
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
自分の場合を調べる(無料ツール)
公式出典
- 損害保険料率算出機構「火災保険契約のうち70.8%が地震保険を付帯(2025年度地震保険付帯率)」(2026年8月25日発表)
- 同「グラフで見る!地震保険統計速報」(都道府県別の付帯率・世帯加入率)(2026年8月25日発表)
更新履歴
- 2026年8月25日 初版を公開
※本記事は2026年8月25日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


コメント