8月27日に石川・富山で起きた大雨は、「特別警報が解除されたから、もう終わった」とは言えません。2県の住家被害は8月28日17時時点で672棟まで確認され、調査は続いています。
ただし、死者・行方不明者は両県とも0人です。消防庁の速報では石川県で軽傷1人、富山県では人的被害は確認されていません。
8月29日6時時点で確認できる官公庁・自治体の発表をもとに、雨量、住家・河川・道路の被害、29日から30日の警戒点を整理します。
この記事でわかること
- ✓ 住家被害は富山591棟、石川81棟、計672棟(8月28日17時)
- ✓ 県管理の23河川で浸水、石川の飯山川と金丸川で堤防決壊を確認
- ✓ 土砂災害は富山10件、石川2件(8月28日15時)
- ✓ 気象庁は29日から30日夕方まで、所により雷を伴う激しい雨を予報
石川・富山の大雨 いま確認できる状況
2026年8月29日6時時点の整理です。被害数は速報で今後も変わります。警報・河川水位・避難情報は、気象庁とお住まいの市町村の最新表示を優先してください。
27日朝、石川県の加賀・能登と富山県西部で線状降水帯が相次いで発生しました。氷見市と石川県南部の4市町には、6時20分から16時20分まで大雨特別警報が発表されました。
氷見市では、27日8時30分までの12時間に317mm、20時30分までの24時間に362mmを観測し、どちらも市の観測史上最大になりました。

読者
特別警報は解除されました。それでも避難情報を見る必要がありますか?
あります。特別警報は広域の気象情報で、市町村の避難指示、地元河川の水位、道路通行止めは別に更新されます。
その地域の災害リスクを先に見ておく
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雨量は氷見で24時間362mm 線状降水帯が重なった
気象庁の速報値では、27日7時までの12時間雨量は羽咋304.0mm、氷見299.5mmで、どちらも観測史上1位を更新しました。雨はその後も続き、氷見市の24時間雨量は362mmに達しました。
石川県では3時08分に加賀・能登、富山県西部で6時08分、石川県能登で6時19分に線状降水帯の発生が発表されています。同じ地域に強い雨が長時間集中した経過です。

住家被害は2県で672棟 富山591棟・石川81棟
消防庁第10報の8月28日17時集計で、富山県の住家被害は591棟、石川県は81棟です。内訳は全壊1棟、半壊3棟、床上浸水200棟、床下浸水468棟でした。
| 地域 | 人的被害 | 全壊 | 半壊 | 床上 | 床下 | 住家計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 富山県 | 0人 | 1棟 | 3棟 | 169棟 | 418棟 | 591棟 |
| 石川県 | 軽傷1人 | 0棟 | 0棟 | 31棟 | 50棟 | 81棟 |
| 2県合計 | 軽傷1人 | 1棟 | 3棟 | 200棟 | 468棟 | 672棟 |
この672棟は「最終的な被害数」ではありません。消防庁も「速報であり、数値は今後も変わる」としています。入れない地区や片付け前の住宅が残る間は、調査の進みによって増減します。

23河川で浸水 飯山川・金丸川で堤防決壊
国土交通省は、石川県管理の11河川、富山県管理の12河川で浸水を確認しました。石川県の羽咋川水系では、飯山川と金丸川の堤防決壊が確認されています。
土砂災害は8月28日15時時点で富山県10件、石川県2件です。富山県ではこのうち人家全壊1棟、一部損壊2棟が報告されています。
河川・土砂災害の件数は国土交通省第4報の集計です。消防庁の住家被害集計とは集計部署・時点が異なるため、単純に足し算していません。
読者
雨が止まっている時間なら、河川や崖を見に行ってもいいですか?
行かないでください。上流の雨や満水になった水路の影響で、地元の雨が弱くても水位が上がることがあります。崖の小石や亀裂も「見に行く対象」ではありません。
孤立・道路被害は継続 氷見と宝達志水でアクセス制限
8月28日17時時点で、氷見市の4地区76人と宝達志水町の4地区189人に、土砂流入や倒木によるアクセス制限が報告されています。全8地区で連絡と安否確認は済んでいます。
氷見市の地区には徒歩で通れる場所があり、宝達志水町の4地区には林道の迂回路があるとされています。ただし、普通の車で安全に往来できる意味ではありません。
| 被害区分 | 富山県 | 石川県 |
|---|---|---|
| 県道の被災通行止め | 23区間 | 8区間 |
| 補助国道の被災通行止め | 国道415号・高岡市太田 | 国道249号・羽咋市、国道415号・宝達志水町 |
| 鉄道施設被害 | JR氷見線で土砂流入など | JR七尾線で路盤流出など |
道路と鉄道は点検・復旧で状況が変わります。市町村の通行規制情報と鉄道事業者の運行情報を確認してから移動してください。
29日から30日も激しい雨のおそれ
金沢地方気象台の29日5時予報では、加賀・能登とも29日は朝から、所により雷を伴って激しく降る見込みです。30日も夕方まで、所により激しい雨が予想されています。
富山地方気象台も29日は東部・西部とも、所により雷を伴い激しく降ると予報。30日は昼過ぎまで時々雨で、夕方まで激しい雨の所がある見込みです。

地盤と河川に前の雨の影響が残る地域では、同じ雨量でも災害につながりやすくなります。短時間の激しい雨で側溝があふれたり、のり面が再び崩れたりするおそれがあります。
読者
雨が強くなってから、車で高台へ移動してもいいですか?
冠水が始まった後の車移動は危険です。移動は自治体の避難情報が出る前も含め、明るく道路状況を確認できるうちに行います。すでに危険なら、建物内の高い場所で安全を上げてください。
今から確認する4つの情報
- 気象庁のキキクルで、土砂・浸水・洪水の危険度を地図で確認する。
- 市町村の避難情報を確認し、地域名が対象かを見る。
- 道路・鉄道の公式情報を移動前に確認する。
- 家の周りを見に行かない。崖、用水路、川、アンダーパスから離れる。
浸水の片付けを始める場合は、家の外観、部屋ごとの被害、浸水の高さが分かる写真を先に残します。羽咋市は28日かり災証明の受け付けを開始し、中能登町は9月1日からの受け付けを予定しています。
よくある質問
特別警報の解除は、安全になった意味ですか?
いいえ。特別警報から警報・注意報に切り替わっても、河川の高い水位、浸水、地盤の緩み、通行止めは残ります。市町村の避難情報と実際の道路状況を別に確認します。
672棟に自動車や倉庫の被害も含まれますか?
含まれません。消防庁表の672棟は住家被害です。非住家、車、農地、公共施設などは別に調査・集計されるため、被害全体の件数ではありません。
30日までずっと強い雨が降るのですか?
「ずっと降り続く」という予報ではありません。雨の強弱と止み間がありながら、所により雷を伴う激しい雨となる見込みです。雨が弱い時間に、情報確認と必要な移動を済ませます。
出典
- 気象庁「石川県の天気予報」(2026年8月29日5時)
- 気象庁「富山県の天気予報」(2026年8月29日5時)
- 国土交通省「令和8年8月27日からの大雨による被害状況等について(第4報)」(8月28日17時)
- 消防庁「令和8年8月27日からの大雨による被害及び消防機関等の対応状況(第10報)」(8月28日17時)
- 氷見市「令和8年大雨による被害及び支援状況」(8月28日15時30分)
- 石川県「記者会見の要旨 – 令和8年8月27日 -」
- 羽咋市「8月27日豪雨の罹災(被災)証明書の交付について」
- 中能登町「8月27日からの大雨に伴う罹災証明書等交付について」
本記事は2026年8月29日6時までに確認した公表情報で更新しました。住家・道路・土砂災害の数は速報値です。
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