八千代市で実際に売れた土地は、1区画180㎡(54.5坪)ありました。坪単価の中央値46.3万円/坪と掛け合わせると土地代だけで概算2,520万円になるので、坪単価の46.3万円だけを見て立てた資金計画では届きません。
数字の出どころは国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格です。ポータルサイトに並ぶ売出価格(売主の希望額)ではなく、実際に売買が成立した金額なので、値引きが終わったあとの数字にあたります。集計期間は2024年4Qから2025年4Qまでで、土地の成約は84件、坪単価が極端すぎるとして除外した取引は0件でした。
八千代市の土地の坪単価は、5.3万円/坪から92.6万円/坪まで開いています。中央値の46.3万円/坪は、この幅の真ん中に落ちた1点にすぎません。買う町が決まった時点で、見るべき数字は市の中央値から町の数字に変わります。
先に結論
- 1区画の広さの中央値は180㎡(54.5坪)、坪単価の中央値は46.3万円/坪。掛け合わせた概算総額は2,520万円です(別々に取った中央値どうしの概算で、実在する1件の価格ではありません)
- 町別では、成約件数の多い八千代台北56.2万円/坪と高津26.4万円/坪で2.1倍の開きがあります
- 地価公示(住宅地32地点)の36.0万円/坪に対し、成約の中央値は28.4%高い水準。母集団が違うので値上がり率ではありません
- 中古戸建ては延床坪115.3万円、新築戸建ては125.6万円。土地の坪単価とは分母が違うので引き算できません
- 中古マンションは35.3万円/㎡。築21〜30年の33.8万円から築31〜40年の18.7万円へ、いちばん大きな段差があります
町別に坪単価の中央値を並べると、こうなります。成約が3件以上あった13町です。件数が5件に届かない町は薄い色にしました。
八千代市の土地の成約坪単価(中央値・2024年4Q〜2025年4Q・成約3件以上の13町)
上に来たのは村上南の66.1万円/坪、下に来たのは米本の12.6万円/坪で、端どうしなら5.3倍あります。ただし村上南は4件、米本は3件です。取引1件で中央値が動く規模なので、この記事では成約が5件以上ある町どうしで比べます。八千代台北(11件)と高津(7件)で2.1倍でした。
同じ54.5坪の区画を買っても、坪単価が2.1倍違えば用意する金額も2.1倍変わります。市全体の46.3万円/坪で組んだ予算は、上に並んだ町では足りず、下に並んだ町では余ります。なお13町のうち成約が5件以上あったのは、大和田新田16件、八千代台北11件、八千代台東9件、高津7件の4町だけで、残る9町は3件か4件しかありません。順位そのものより、「上と下で2倍の幅がある」という事実のほうを持ち帰ってください。
自分の町の相場を調べる
この記事の数字は市全体と町別の中央値です。表に出せたのは成約3件以上の13町だけなので、候補地が決まっているなら住所を入れてその場で確かめてください。
このツールは農地や山林が混ざった極端な取引も除かずに集計します。そのため市全体の数字はこの記事より低く出ます。町ごとの傾向を見るのに使ってください。
1区画180㎡(54.5坪)。総額2,520万円は概算です
八千代市で成約した土地84件の面積の中央値は180㎡(54.5坪)でした。坪単価の中央値46.3万円/坪と合わせた概算総額が2,520万円です。
この2,520万円は概算で、実在する1件の成約価格ではありません。面積の中央値と坪単価の中央値は別々に取った数字なので、180㎡の土地が46.3万円/坪で売れた実績がある、という意味にはなりません。実際の1件は、区画の広さと坪単価の組み合わせでこの金額から上下します。
使い方としては、2,520万円を土地代の出発点に置いて、買う町と区画の広さで動かします。町別の坪単価には2.1倍の開きがあるので、市の中央値だけで最終的な予算が決まることはありません。
窓口で「八千代市なら坪46万円くらいですよ」と言われたとき、その数字をそのまま予算表に写すと、土地代を実際より小さく見積もることになります。聞き返すのは坪単価ではなく、その町でいま出ている区画が何㎡あるかのほうです。八千代市で売れた区画の真ん中は180㎡です。これより狭い区画を前提にした話なのか、広い区画を前提にした話なのかで、同じ坪単価でも総額が別物になります。
坪単価は5.3万円から92.6万円まで開いている
84件の坪単価は5.3万円/坪から92.6万円/坪まで分布しています。八千代市は極端な値として除外した取引が0件だったので、この幅は集計に入った84件がそのまま持っている幅です。
米本の12.6万円/坪のように、市の中央値を大きく下回る町があります。土地の成約データには、住宅用の宅地だけでなく、市街化調整区域や農地に近い土地の取引も混ざります。「八千代市でいちばん安い町」として住宅用の土地探しにそのまま当てはめられる数字ではありません。
私は、46.3万円/坪という1つの数字を「自分が買う土地はいくらか」の答えとして使うのは無理があると考えています。根拠は町別に割ったあとの件数です。13町のうち9町は3件か4件しか成約がありません。現実的な使い方は、不動産会社から出てきた坪単価が5.3万〜92.6万円/坪のどのあたりに乗っているかを確かめる物差しにすることです。
地価公示36.0万円と成約46.3万円、この差は値上がり率ではない
八千代市の地価公示は住宅地が32地点あり、坪単価の中央値は36.0万円/坪です。実際に売れた土地の中央値46.3万円/坪との差は+28.4%あります。
この差を「八千代の土地が28.4%値上がりした」と読むのは誤りです。地価公示は国が選んだ標準地を1月1日時点で評価した価格、成約価格は実際に売買が成立した価格で、母集団が違います。同じ土地を時系列に並べた数字ではありません。売りに出る土地は条件の整ったものから動くので、成約側が上に出やすい構造もあります。
予算に使うのは成約の側です。公示価格は税の評価や公共用地の取得の基準として使われる数字で、買主が窓口で払う金額とは別の物差しになります。ニュースで見た地価の水準で資金計画を組むと、八千代市では初めから28.4%ぶん足りない状態で土地を探し始めることになります。
戸建ての坪単価は延床坪。土地の46.3万円と引き算できない
八千代市の中古戸建ては142件で坪単価の中央値115.3万円/坪、新築戸建ては97件で125.6万円/坪です。土地の46.3万円/坪と並べると「差が建物のぶん」と読みたくなりますが、この読み方は成立しません。
戸建ての坪単価は成約総額を建物の延床面積で割った数字、土地の坪単価は成約総額を土地面積で割った数字です。分母が違うので、引いても足しても意味のある金額になりません。
比べてよいのは同じ分母どうしです。中古戸建て115.3万円/坪(25%〜75%は97.4〜143.0万円/坪)と新築戸建て125.6万円/坪(同104.4〜153.1万円/坪)は、どちらも延床坪あたりなので比較できます。中央値も四分位の帯も新築が上ですが、中古の高い側143.0万円と新築の安い側104.4万円は帯として重なっています。中古なら必ず安い、という並びにはなっていません。
土地を買って建てる案を持っている人にとっては、ここが分かれ目です。土地代の概算2,520万円に建築費を足した総額が、新築戸建ての成約帯と比べてどこに来るのか。これを先に出しておくと、建売を買うか土地から建てるかを金額で決められます。間取りの希望を詰めるのは、この比較のあとです。
土地から建てるか建売にするかを、間取りを描く前に金額で比べられます
中古マンションは築30年を過ぎたところで落ちる
八千代市の中古マンション67件の中央値は、専有面積1㎡あたり35.3万円です。坪ではなく㎡で見る数字なので、戸建てや土地の坪単価と同じ表に並べないでください。
築年帯で分けると、下がる場所がはっきりしています。
| 築年帯 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|
| 築0〜10年 | 10件 | 62.5万円/㎡ |
| 築11〜20年 | 9件 | 41.3万円/㎡ |
| 築21〜30年 | 36件 | 33.8万円/㎡ |
| 築31〜40年 | 12件 | 18.7万円/㎡ |
いちばん大きな段差は築21〜30年と築31〜40年の間にあります。33.8万円/㎡から18.7万円/㎡へ落ちます。築0〜10年の62.5万円と築11〜20年の41.3万円の間にも段差はありますが、こちらは件数が10件と9件です。いちばん厚いのは築21〜30年の36件で、八千代市の中古マンション市場の中心はこの帯にあります。
築年帯はデータを作った2026年を基準に数えています。築21〜30年は1996年から2005年に建った建物、築31〜40年は1986年から1995年に建った建物です。1982年(新耐震)より前の物件は元データから除かれているので、この表に旧耐震の建物は入っていません。
面積帯で見ると、並びが素直ではありません。
| 面積帯 | 件数 | 中央値 |
|---|---|---|
| 50〜70㎡ | 16件 | 30.8万円/㎡ |
| 70〜90㎡ | 45件 | 35.7万円/㎡ |
| 90㎡以上 | 6件 | 26.6万円/㎡ |
件数がいちばん多いのは70〜90㎡の45件で、㎡単価も35.7万円と3つの帯で最も高くなっています。90㎡以上は26.6万円/㎡と下がりますが6件しかないので、幅を持って読んでください。広い部屋ほど㎡単価が上がるわけではない、という程度に受け取るのが安全です。
買わずに借りる案と比べたい場合、八千代市の募集賃料は26,620件で㎡単価の中央値が1,839円でした。買う側の集計が成約67件なのに対し、借りる側は26,620件です。選択肢の数がそもそも違う、という前提で比べてください。
買う前に、その住所の地盤と浸水を確かめる
価格と同じくらい先に見ておきたいのが、候補地の地盤と浸水の想定です。成約データが教えてくれるのは価格だけなので、災害の想定は別に調べることになります。
このサイトの災害リスク診断は、住所を入れると河川の氾濫や地盤沈下の想定をまとめて表示します。同じ町の中でも想定は変わるので、候補の区画が決まったらその住所で見てください。千葉県内のほかの市と数字を見比べたいときは千葉県の不動産相場まとめから辿れます。同じ集計方法で並べています。
まとめ:八千代市で予算を決める前にやる3つのこと
八千代市の土地は、1区画180㎡(54.5坪)・坪単価46.3万円/坪・総額の概算2,520万円が真ん中です。町別では八千代台北と高津で2.1倍の開きがあり、市の中央値そのままでは買う町の予算になりません。
- 坪単価ではなく総額から逆算する。八千代市の1区画は54.5坪、概算総額は2,520万円です。狭い区画を思い浮かべて立てた資金計画では届きません。
- 町を先に絞る。八千代台北56.2万円/坪と高津26.4万円/坪で2.1倍です。米本の12.6万円/坪のような数字は、住宅用の土地探しにそのまま当てはめられません。
- 分母をそろえて比べる。土地は土地面積あたり、戸建ては建物の延床坪あたり、マンションは専有㎡あたりです。3つを同じ「坪単価」として並べると判断を間違えます。
成約84件という母数と、5.3万〜92.6万円/坪という幅も一緒に覚えておいてください。中央値は「よくある1件」ではなく、並べたときの真ん中の1点です。
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この記事の数字の出どころ
- 成約価格:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報。集計期間は2024年第4四半期から2025年第4四半期。土地84件(坪単価が極端として除外した取引は0件)、中古戸建て142件、新築戸建て97件、中古マンション67件
- 坪単価と1区画の面積は、それぞれ別に取った中央値です。掛け合わせた2,520万円は概算であり、実在する1件の売買価格ではありません
- 町別の集計は成約3件以上の13町のみ。件数の少ない町の中央値は取引1件で動くため、記事の見出しでは成約5件以上の町どうしの比較(八千代台北と高津の2.1倍)を採っています
- 中古戸建て・新築戸建ての坪単価は、成約総額を建物の延床坪数で割った値です。土地の坪単価(土地面積あたり)とは分母が違います
- 中古マンションは1982年以降に建てられた物件のみ。築年数は2026年を基準に数えています
- 地価公示:国土交通省の地価公示。八千代市内の住宅地32地点の中央値
- 賃貸:八千代市の募集賃料26,620件の㎡単価の中央値


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