🗨️「台風で屋根や雨どいが壊れたら、火災保険はいつまでに請求すればいいの?」
保険法で決まっている期限は3年です。ただし請求そのものより先に、直す前の状態をスマホで撮っておくかどうかで結果が変わります。撮り忘れると、あとから損害を証明できません。
[災害] この記事の要点
気象庁が2026年8月10日18時00分に発表した台風情報によると、台風第15号(チャンホン)は11日18時に日立市の東南東約40kmへ進み、中心気圧980hPa・最大風速25m/s・最大瞬間風速35m/sの予想。強風で住宅の屋根・雨どい・カーポートが壊れた場合、火災保険の風災補償が使えることがあるが、日本損害保険協会によると保険金請求権は保険事故の発生から3年で時効消滅する(保険法第95条)。
2026年8月10日 発表
- 8月11日から12日にかけて暴風域・強風域に入る関東・東北南部の持ち家の人
- 過去2〜3年の台風で壊れたまま、まだ保険を請求していない人
- 被災して保険証券が見つからない・どこの保険会社か分からない人
- 「保険金で自己負担なく直せます」と訪ねてきた業者に契約しかけている人
この記事でわかること
- 修理を頼む前にやるべきことと、その順番
- 請求できる期限が3年であることと、その数え方
- 証券が無くても契約先を調べられる無料の窓口
- 申請サポートをうたう業者に取られる手数料の実例
先に結論
- 片づけたり応急処置をしたりする前に、壊れたところをスマホで撮る
- 請求できるのは損害が起きてから3年(保険法第95条)。去年・一昨年の台風の分もまだ間に合う
- 証券が見つからなくても、0120-501331 で契約先の保険会社を無料で調べてもらえる
- 「自己負担なく直せます」と訪ねてくる業者には、保険金の3割・4割を求められた事例がある
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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台風15号は11日夕方、茨城のすぐ沖を通る
気象庁が8月10日18時00分に出した台風情報では、台風第15号(チャンホン)の中心はこう進む予想です。
| 日時 | 中心の位置 | 中心気圧 | 最大風速(最大瞬間) |
|---|---|---|---|
| 10日18時(実況) | 日本の東 | 990hPa | 20m/s(30m/s) |
| 11日6時 | 関東の東 | 985hPa | 23m/s(35m/s) |
| 11日18時 | 日立市の東南東 約40km | 980hPa | 25m/s(35m/s) |
最大瞬間風速35m/sは、屋根瓦がずれたり、固定の甘いカーポートの屋根板が外れたりする風です。ここから先は、風がやんだあとの話をします。
直す前に撮る。ここだけは取り返しがつきません
翌朝、屋根の一部がめくれているのを見つけたとします。多くの人がまず業者を呼び、ブルーシートをかけてもらいます。その気持ちは自然ですが、直したあとの写真では、いつ・どの程度壊れたのかを示せません。
撮るのは2種類です。1枚は建物全体が入るもの。どの家の、どの面かが分かります。もう1枚は壊れた箇所に寄ったもの。瓦の欠け方、雨どいの外れ方が分かります。この2枚は、雨がやんでからでかまいません。屋根に登る必要もありません。地上から撮れる範囲で十分です。
撮り終えたら、加入している損害保険会社か代理店に自分で連絡します。日本損害保険協会は、住宅修理のトラブル注意喚起のなかで「保険金の請求は、加入者ご自身で!!」と書いています。ここを人に任せた瞬間に、次の項の話が始まります。
請求できるのは3年。去年の台風の分もまだ残っています
日本損害保険協会の解説によると、保険金請求権は保険事故が発生した時から3年間行使しないと時効により消滅します。根拠は保険法第95条です。
逆に言えば、3年以内なら、当時は気づかなかった被害でも請求できる可能性があります。屋根の被害は地上から見えにくく、数年後の雨漏りで初めて分かることがあります。そのときに「もう前の台風の話だから」とあきらめる必要はありません。ただし、いつの台風によるものかを説明する必要は出てきます。だからこそ、気づいた時点の写真が効きます。
証券が見つからないときの、無料の窓口
床上浸水や全壊で、保険証券そのものが失われることがあります。どこの保険会社と契約していたか思い出せない、というケースです。このために、日本損害保険協会が2014年7月1日から「自然災害等損保契約照会制度」を実施しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使える地域 | 災害救助法が適用された地域など |
| 対象の契約 | 協会の会員会社で契約している個人契約に限る |
| 申込先 | 0120-501331(月〜金・祝日と年末年始を除く/9時15分〜17時) |
| 回答まで | 受付からご連絡まで2週間程度 |
条件は「災害救助法が適用された地域」であることです。台風のたびに誰でも使えるわけではありません。自分の市町村が適用されたかどうかは、災害のあと自治体の発表で分かります。
「自己負担なく直せます」の代金は、保険金の3割・4割
大きな災害のあと、住宅を訪ねて回る業者が現れます。日本損害保険協会が公表しているトラブル事例は、たとえばこうです。
| 勧誘の文句 | あとで言われたこと |
|---|---|
| 屋根修理が「負担額なし」でできる | 当社で工事をしなかった場合は、保険金の4割を支払ってもらう |
| 完全成功報酬型で請求を代行する | 保険金が支払われた時に、保険金の30%を請求する |
どちらも、契約の時点では自己負担ゼロに聞こえます。実際には、受け取った保険金から3割・4割が抜けたうえで修理費を払うことになります。協会の案内は「住宅の修理を業者と契約する前に、ご契約している損害保険会社または損害保険代理店へご相談ください」です。相談先も公表されています。保険金に関する災害便乗商法相談ダイヤルが0120-309-444、そんぽADRセンターが03-4332-5241です。
私は、業者に会う前の10分で決まると考えています
この記事の中身は、どれも難しい手続きではありません。写真を撮る、保険会社に電話する、3年を覚えておく。それだけです。それでも被害が出るたびに同じトラブルが繰り返されるのは、順番が逆になるからだと考えています。
屋根が壊れた朝、家の人はまず「直してくれる人」を探します。保険のことを考えるのはそのあとです。ところが業者はその順番を知っていて、先に「保険で直せます」と言いながら訪ねてきます。保険会社より先に業者と話すと、請求の主導権が手元から離れます。
ですから、順番を1つだけ入れ替えるのが効きます。誰かを呼ぶ前に、写真を撮って保険会社に電話する。かかるのは10分ほどです。その10分で、あとから3割・4割を取られる話が消えます。
生活・仕事にどう効くか
- 片づけと修理の順番:応急処置をする前に、壊れた箇所を全体と近景の両方で撮っておく。直したあとの写真では、いつ・どの程度壊れたのかを示せない。
- 請求の期限:保険法第95条で、保険金請求権は保険事故が発生した時から3年間行使しないと時効で消滅する。2023年の台風で壊れた箇所も、まだ間に合う可能性がある。
- 証券が見つからないとき:災害救助法が適用された地域なら、日本損害保険協会の窓口(0120-501331)に照会すれば、加入先の損害保険会社を無料で調べてもらえる。回答までは2週間程度。
- 業者への手数料:「自己負担なく直せる」と勧誘され、受け取った保険金の30%を成功報酬として請求された事例、当社で工事しないなら保険金の4割を払えと言われた事例が公表されている。
結局どうすればよいか
- 屋根・雨どい・カーポート・窓・外壁が壊れたら、応急処置や片づけの前にスマホで撮る。建物全体が入る1枚と、壊れた箇所に寄った1枚の両方を残す
- 撮り終えたら、契約している損害保険会社か代理店に自分で連絡する。業者ではなく契約者本人が請求する
- 証券が見つからないときは、災害救助法が適用された地域であれば日本損害保険協会(0120-501331/月〜金9時15分〜17時)に照会する
- 「保険金で無料で直せます」と訪ねてきた業者と契約する前に、保険会社か代理店へ相談する。判断に迷ったら、そんぽADRセンター(03-4332-5241)か消費者ホットライン188へ
- 過去の台風の被害で請求していないものがないか、3年前まで遡って思い出す
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公式出典
- 日本損害保険協会「損害保険Q&A:保険金請求権の時効について」(保険法第95条)(2026年8月10日発表)
- 日本損害保険協会「自然災害等損保契約照会制度」(2026年8月10日発表)
- 日本損害保険協会「住宅の修理などに関するトラブルにご注意」(2026年8月10日発表)
- 気象庁 台風情報(台風第15号・2026年8月10日18時00分発表)(2026年8月10日発表)
更新履歴
- 2026年8月10日 初版を公開
※本記事は2026年8月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


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