イエローゾーン・レッドゾーンとは?土砂災害警戒区域の調べ方と家を買う前の確認3ステップ
斜面や山裾の土地を検討すると、必ず出てくるのが土砂災害警戒区域の話です。名前は聞いたことがあっても、2種類の区域の違いや調べ方までは意外と知られていません。ここで整理しておきましょう。
1. イエローとレッド、何が違うのか
どちらも「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」(土砂災害防止法)に基づいて、都道府県が指定します。
| 区分 | 意味 | 主な効果 |
|---|---|---|
| 土砂災害警戒区域 (イエローゾーン) |
土砂災害のおそれがある区域 | 危険の周知、警戒避難体制の整備。建築そのものの制限は原則ない |
| 土砂災害特別警戒区域 (レッドゾーン) |
イエローのうち、建築物が損壊し住民に著しい危害が生じるおそれがある区域 | 住宅等の新規立地の抑制、建築物の構造規制、既存住宅の移転促進 |
つまりイエローは「知っておいてください」、レッドは「建てるなら条件がつきます」という違いです。レッドゾーンでは、想定される衝撃に耐える構造にするなど設計上の対応が必要になり、建築費にも影響します。
なお、これらの指定は宅地建物取引の重要事項説明の対象です。契約前に必ず説明されますが、そのタイミングでは既に気持ちが固まっていることも多いもの。物件を絞り込む段階で自分で確認しておくのが理想です。
2. どんな地形が指定されるのか
指定の対象となるのは、大きく3つの現象です。
- 急傾斜地の崩壊(がけ崩れ) — 傾斜度30度以上、高さ5m以上の斜面が目安
- 土石流 — 山あいの渓流沿い。上流に崩れやすい斜面があると、土砂と流木が一気に流れ下る
- 地すべり — 斜面の地塊がゆっくり動く現象。範囲が広くなりやすい
住宅街の中の小さな崖でも対象になることがありますし、逆に山が近くても地形によっては指定されません。地図の色を見るのが確実です。
3. 買う前の確認3ステップ
ステップ1:重ねるハザードマップで全体を見る
国土交通省のハザードマップポータルサイト「重ねるハザードマップ」で住所を検索し、土砂災害の想定区域を表示します。洪水・津波などと重ねて表示できるので、その土地が抱えるリスクの全体像がつかめます。
ステップ2:都道府県の土砂災害情報ポータルで指定を確認する
実際の指定は都道府県が行っています。各県が公開する土砂災害警戒区域等の閲覧システムなら、区域の種類(イエロー/レッド)と番号、指定年月日まで確認できます。
ステップ3:現地と航空写真で「上」を見る
最後は現地です。敷地の背後の斜面がどうなっているか、擁壁に亀裂や膨らみ・水抜き穴の詰まりがないか、上流から沢が下りてきていないかを確認します。地理院地図の航空写真や陰影起伏図を併用すると、地上からは見えない地形の続きが分かります。
指定されていたら、どう考えるか
イエローゾーンだから即アウト、という話ではありません。大切なのは次の3点です。
1. 避難のタイミングと避難先を、契約前に具体的に決められるか(警戒レベルと避難場所の確認)
2. レッドゾーンなら、必要な構造対応と費用を見積もりに反映できるか
3. 将来売却する際にも同じ説明義務がある、という前提で価格を判断できるか
土砂災害は大雨のさなかに避難することになるため、避難用品は玄関などすぐ持ち出せる場所に置いておきたいものです。防災用の折りたたみヘルメット(TOYO ブルーム No.100)は平らに畳めるので、玄関の棚や車内にも収まります。
リスクを知って選ぶことと、知らずに買うことの差は非常に大きいものです。
災害リスク診断では、住所から土砂災害を含む複数のリスクをまとめて確認できます。
あわせて読みたい記事です。
👉 後悔しない土地の選び方3選|地名の印象ではなく「公的データ」で確かめる手順
👉 「緑ヶ丘」は本当に安心な高台?仙台で起きた谷埋め盛土宅地被害の教訓
まとめ
1. イエローゾーンは危険の周知と警戒避難体制の整備が目的、レッドゾーンは新規立地の抑制と建築物の構造規制を伴う
2. 対象は急傾斜地の崩壊(傾斜30度・高さ5mが目安)、土石流、地すべり。斜面直下の建物は住戸の階だけで判断しない
3. 重ねるハザードマップ→都道府県の閲覧システム→現地と航空写真、の3ステップで契約前に自分で確認する


コメント