🗨️「闇バイトのニュースって、応募する側の話でしょ。うちには関係ないよね」
募集の投稿が増えたということは、誰かの家の玄関に来る人手が増えたということでもあります。ただし「投稿が2倍だから襲われる確率も2倍」ではありません。数字は数字として、自分の家でできることを分けて見ていきます。
[事件・事故] この記事の要点
2026年9月10日 発表
- 戸建てやマンションに家族と住んでいる人
- 実家に高齢の親だけが残っている人
- SNSで求人らしい投稿を見かけて、通報すべきか迷った人
1万2516件は、誰が数えた数字か
まず主語を正確にしておきます。この件数を出しているのは警察庁そのものではなく、警察庁が委託しているインターネット・ホットラインセンター(IHC)です。市民から届いた通報を分析して、違法かどうかを判断している組織です。
そのIHCの統計情報ページを実際に開くと、9月10日時点で公表されている集計は令和7年(2025年)の通年まででした。ページに書かれている最新の数字はこうです。
| 項目 | 件数 | 出どころ |
|---|---|---|
| 令和7年1〜12月にIHCが受理した通報 | 632,804件 | IHC統計情報ページ(一次) |
| 同・分析件数 | 633,036件 | 同上 |
| 2026年上半期の闇バイト募集とみられる投稿 | 12,516件(前年同期6,346件) | 報道。IHCの統計ページには未掲載 |
つまり1万2,516件という数字は、今の時点ではIHCのサイトで確かめられません。後から半期の資料が上がってくる作りなので、そのうち載るはずですが、いま検算したい人が原典に当たれる状態ではない、ということです。数字を扱うときはここまで含めて見ておくと安全です。
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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「うちみたいな普通の家は狙われない」の側の数字
もう一方の数字は、警察庁の「住まいる防犯110番」で確かめられます。侵入窃盗の発生件数は令和7年に全国17,152件。1日あたりにすると約47件です。しかもこれは平成16年以降おおむね減り続けてきた末の数字で、増えている数字ではありません。
それでも1日47件は起きている。この2つを並べて置くと、感覚がずれていた場所がはっきりします。
ネットで実際に聞かれていること
Yahoo!知恵袋に、自分の家の条件を自分で並べて聞いている投稿があります。
闇バイトに狙われる確率はどのくらいですか?首都圏では田舎の方で一軒家です。5人家族です。また、闇バイトで雇われた人は家主を殺すよう指示されていると聞きましたが、もし家で鉢合わせたら反撃するべきですか?
Yahoo!知恵袋の質問より
この質問に付いた回答は、きれいに3つに割れています。「入りやすい家ですね」と条件を指摘するもの。「命だったら、抵抗しないのが一番です」と答えるもの。そして「日本で殺人に合う確率は限りなく0に近い 交通事故で死ぬ可能性の方が10倍高いです」と落ち着かせるもの。
検索されている語も同じ形をしています。「闇バイト 狙われる家 マンション」「同 田舎」「同 犬」「同 セコム」。犬を飼えば防げるのか、警備会社に入るべきか。みんな、自分の家の条件を1つずつ当てはめようとしています。
越えてはいけない線を1本引いておく
募集の投稿が2倍になったことと、実際に押し入られる件数が2倍になったことは別の事実です。投稿はネット上で数えたもので、事件は現実に起きたもの。片方の増加率をもう片方に掛け算してはいけません。
この記事で書けるのはここまでです。「投稿が倍だから、あなたの家が襲われる確率も倍」と読める書き方は、数字の使い方として間違っています。
見つけたとき、どこへ言えばいいのか
検索されている語の中に「闇バイト 通報 報復」というものがあります。通報したら仕返しされないか。ここが引っかかって黙ってしまう人が多いということです。公式に案内されている窓口を整理します。
| 窓口 | 何を言うところか | 案内元 |
|---|---|---|
| インターネット・ホットラインセンター(IHC)の通報フォーム | ネット上で見つけた違法な投稿そのもの | 警察庁のページからリンク |
| 警察相談ダイヤル #9110 | 事件かどうか分からない段階の相談 | 警察庁 |
| 匿名通報ダイヤル 0120-924-839 | 名前を出さずに情報提供する | 警視庁 |
匿名通報ダイヤルは、警視庁のページで「犯罪組織の壊滅につながる有力な情報には最大100万円の情報料」と説明されている制度です。対象として挙げられているのは、暴力団等の犯罪組織が関与する犯罪等・薬物拳銃事犯・特殊詐欺・少年福祉犯罪等・オンラインカジノ賭博事犯・犯罪インフラ事犯の6つ。
ひとつ正確に書いておくと、この警視庁のページ自体に「闇バイト」という言葉は出てきません。闇バイトの通報先としてこのダイヤルを案内しているのは都道府県警のページのほうです。ここを混ぜて「闇バイトも対象です」と断定はできないので、迷ったらまず#9110で聞くのが確実です。
自分で追いかけない
最後にひとつだけ。怪しい投稿を見つけたときに、自分でやりとりして相手を探ろうとするのはやめてください。相手が誰かも、どこにいるかも分からない状態で接触することになります。見つけたら、通報して終わりにする。それが公式に用意されている使い方です。
生活・仕事にどう効くか
- 夜の戸締まり:侵入窃盗は令和7年に全国17,152件。1日あたり約47件で、平成16年以降はおおむね減ってきている中での数字。
- 見つけたとき:怪しい募集投稿の通報先は警察庁が公式に案内している。IHCの通報フォームか、警察相談ダイヤル#9110。
- 名前を出したくないとき:警視庁が匿名通報ダイヤル(0120-924-839)を案内している。匿名のまま情報提供できる制度。
結局どうすればよいか
- 「留守を狙われる」という前提を一度外す。在宅中に来る形の事件が実際に起きている
- 怪しい募集投稿はIHCの通報フォームか#9110へ。自分で犯人捜しをしない
- 名前を出したくないなら匿名通報ダイヤル0120-924-839という制度がある
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- インターネット・ホットラインセンター「統計情報」(2026年9月10日閲覧。掲載は令和7年通年まで)(2026年9月10日発表)
- 警察庁「住まいる防犯110番」侵入窃盗の発生状況(2026年9月10日発表)
- 警察庁「いわゆる『闇バイト』の危険性について」(2026年9月10日発表)
- 警視庁「匿名通報ダイヤルについて」(2026年9月10日発表)
更新履歴
- 2026年9月10日 初版を公開
※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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