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高野山 宿坊 申告漏れ 宗教法人でも宿坊は旅館業 国税庁の通達で課税を外れるのは1泊1,000円以下の施設だけです

🗨️「お寺って税金かからないんじゃないの?」

かからないのは、お布施のようなお寺本来の活動の部分です。人を泊めて宿泊料を受け取る行為は、国税庁の通達で「旅館業」に当たると明記されています。外れるのは1泊1,000円以下など、かなり狭い条件を満たす施設だけです。

[経済] この記事の要点

発表日・更新日

2026年9月10日 発表

影響を受ける人
  • 宿坊や寺社の会計に関わっている人
  • 自宅の一部を民泊・貸別荘にしようと考えている人
  • 非営利のつもりで人からお金を受け取っている団体
目次

宿坊は、法律の上でははっきり「旅館業」

まず順番を間違えないようにします。この件は「宗教法人なのに課税されるのか」という話ではありません。宿泊料を受け取る行為は最初から課税の対象で、それが国税庁の通達に名指しで書かれています。

15-1-39 ……旅館業には、下宿営業のほか、旅館業法による旅館業の許可を受けないで宿泊させ、宿泊料……を受ける事業が含まれる。したがって、例えば宗教法人が宿泊施設を有し、信者又は参詣人を宿泊させて宿泊料を受けるような行為も、15-1-42に該当するものを除き、旅館業に該当する。

国税庁 法人税基本通達 第16款「旅館業」

読みどころが2つあります。ひとつは「許可を受けないで」宿泊させても旅館業に含まれること。届出の有無で決まりません。もうひとつは、宗教法人の宿坊が例文としてそのまま書かれていること。想定外の話ではなく、通達が最初から名指ししている類型です。

例外の線は「1泊1,000円」

上の文の最後に出てくる「15-1-42に該当するものを除き」が、唯一の抜け道です。その15-1-42は「低廉な宿泊施設」という見出しで、3つの条件を全部満たすものだけを旅館業から外しています。

条件通達の書き方
(1) 使いみち利用が専ら、その法人の主たる目的とする事業の遂行に関連してなされるもの
(2) 造り多人数で共用する構造・設備を主とするもの
(3) 料金全ての利用者につき1泊1,000円(食事を提供するものは2食付きで1,500円)以下

3つとも満たさなければ外れません。個室で、食事が付いて、宿泊料が数千円から1万円を超える宿坊は、そもそもこの例外に入る余地がないということです。

指摘されたのは、税率でも税目でもない

ここが今回いちばん誤解されやすいところなので、はっきり分けて書きます。「1,000円を超えていたから課税された」という話ではありません。高野山の宿坊はもともと課税される側にいます。

報道で伝えられている指摘の中身は、住職の私的な支出を法人の経費に計上していたというものです。つまり収益事業であること自体は前提で、そのうえで所得の計算が正しくなかった、という指摘です。

報道によれば、宿坊を経営する約50の宗教法人のうち十数法人が大阪国税局の調査を受け、その半数を超える法人で申告漏れが見つかり、総額は1億円を超えるとされています。追徴税額は合計で約6,000万円。これらの数字は報道が伝えているもので、国税庁が公表した資料ではありません。また、報じられているのは「申告漏れ」であって、当局が脱税と認定したという書き方はされていません。

自分の家を人に貸したときは

この通達の考え方は、寺だけの話ではありません。芯にあるのは「名乗りではなく、やっていることの中身で判断する」という一点です。

空き家になった実家を民泊にする。別荘を使わない期間だけ貸す。親戚を泊めて実費だけもらう。このとき「商売のつもりはない」と思っていても、判断されるのは気持ちではありません。宗教法人ですら、宿泊料を受け取れば旅館業として扱われる。そう書かれている通達が現にある、というのがこの件のいちばん実用的な読み方です。

実家をどうするか迷っている段階なら、貸す・売る・空けたままにするで、かかるお金の形が変わります。人を泊めて収入を得る形にするなら、そこは事業としての会計が要ると最初から見ておくほうが、あとで直す手間が少なくて済みます。

生活・仕事にどう効くか

  • 宗教法人の会計:宿泊料を受け取る行為は、旅館業の許可の有無にかかわらず旅館業として扱われる(法人税基本通達15-1-39)。
  • 個人の副収入:「非営利のつもり」は課税の線とは関係がない。判断されるのは事業の中身であって、名乗りではない。
  • 経費の付け方:報道されている指摘の中身は、税率や税目の話ではなく、私的な支出を法人の経費に入れていた点。

結局どうすればよいか

  • 宿泊料を受け取っているなら、それは原則として収益事業だと考えて会計を分ける
  • 1泊1,000円(2食付きで1,500円)以下という例外の条件を、自分のところが本当に満たすか確認する
  • 私的な支出と法人・事業の支出を混ぜない。指摘されているのはそこ

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公式出典

更新履歴

  • 2026年9月10日 初版を公開

※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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