🗨️「埼玉は今日、1時間50ミリの非常に激しい雨だと聞いて身構えていました。結局そこまで降っていないのですが、もう大丈夫なんでしょうか。」
27日の日中に県内で観測された1時間雨量は、いちばん多い寄居でも19.0ミリでした。ただし雨の山は消えたのではなく、後ろにずれています。気象庁が27日16時55分に出した予想では、次の山は28日3時から9時。秩父地方だけ30ミリで、この時間帯は通勤・通学と重なります。
[災害] この記事の要点
気象庁(熊谷地方気象台)は2026年8月27日17時に埼玉県の天気予報を更新し、28日は明け方から朝にかけて雨、昼前まで雷を伴う所があるとした。秩父地方では激しく降る所がある見込み。同日16時55分発表の時系列情報では、1時間最大雨量の予想は28日3〜9時に南部・北部で20ミリ、秩父地方で30ミリ。27日16時30分には北部の大雨注意報が解除され、同時点で県内に発表中の警報・注意報はない。
2026年8月27日 発表
- 28日の朝に埼玉県内を車で移動する人
- 秩父地方で川や用水路の近く、山ぎわに住んでいる人
- アンダーパスや線路の下をくぐる道を通勤・送迎で使っている人
- 28日朝に子どもを学校・園へ送り出す家庭
この記事でわかること
- 27日に埼玉で実際に降った1時間雨量が、地点ごとにいくらだったか
- 1時間50ミリという予想が、気象庁の階級ではどの位置にあるか
- 次に雨が強まる時間帯と、地方によって違う予想雨量
- 冠水した道に車で入ってはいけない理由を、水深の実験値で
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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27日の「1時間50ミリ」は、県内のどこでも降りませんでした
27日の朝、埼玉県内では「昼前から夕方にかけて1時間50ミリの非常に激しい雨」という予想が流れていました。実際に降った量を、気象庁のアメダス(自動観測)で確かめます。次の表は、27日18時までに観測された1時間降水量の最大値です。
| 観測地点 | 最大1時間降水量 | その時刻まで |
|---|---|---|
| 寄居 | 19.0ミリ | 12時50分 |
| 熊谷 | 13.5ミリ | 13時10分 |
| 上吉田(秩父市) | 10.0ミリ | 12時50分 |
| 浦山(秩父市) | 7.0ミリ | 14時50分 |
| 三峰(秩父市) | 6.0ミリ | 15時00分 |
| 秩父 | 4.5ミリ | 14時50分 |
| 所沢 | 4.0ミリ | 16時20分 |
| 越谷 | 2.5ミリ | 16時50分 |
| さいたま | 2.0ミリ | 16時10分 |
県内で最も多かった寄居でも19.0ミリで、予想された50ミリの4割に届いていません。さいたま市に至っては2.0ミリです。1日ぶんを足した24時間降水量でも、寄居24.0ミリ、熊谷17.0ミリ、さいたま2.0ミリでした。
気象庁は27日16時30分に、北部に出していた大雨注意報を解除しました。この時点で埼玉県内に発表中の警報・注意報はありません。
じゃあ予報が外れたということですか。もう気にしなくていい?
半分だけ当たっています。27日の日中は空振りでしたが、雨の山そのものが後ろへずれました。同じ気象庁が、28日の明け方から朝にもう一度山が来ると出しています。
「1時間50ミリ」はどれくらいの雨なのか
そもそも50ミリという数字が何を意味するのか、先に押さえておきます。気象庁は1時間の雨量を5段階に分け、それぞれに「予報用語」と「人が受けるイメージ」を対応させています。

50ミリは「非常に激しい雨」の入口にあたります。気象庁の表現では滝のように降り、傘は全く役に立たなくなり、水しぶきであたり一面が白っぽくなって視界が悪くなる。そして「車の運転は危険」と書かれているのが、ちょうどこの段からです。
ここで見落とされやすいのが、その下の段です。ワイパーを速くしても見づらくなるのは、50ミリではなく20ミリからと気象庁は書いています。道路が川のようになるのは30ミリからです。つまり運転がつらくなる雨は、50ミリを待たずに始まります。
次の山は28日3時から9時 秩父地方だけ30ミリ
気象庁は3時間ごとの「1時間最大雨量」の予想も出しています。27日16時55分発表の内容を、南部・北部と秩父地方に分けて並べたのが次の図です。

27日の夜は18〜21時に20ミリ、そのあと10ミリまで落ちます。そこから一度静かになり、28日3時から9時にもう一度立ち上がるのが分かります。南部・北部は20ミリ、秩父地方だけ30ミリです。
この30ミリという数字が、さきほどの階級表でいう「激しい雨」の入口です。バケツをひっくり返したように降り、道路が川のようになる段。27日に県内で実際に降った最大値(寄居19.0ミリ)より、一段上に来ます。
降水確率も同じ形をしています。南部・北部・秩父地方とも、28日0〜6時が50%、6〜12時が50%。27日18〜24時の30%より高い数字です。
3時から9時って、ちょうど家を出る時間なんですけど。
そこがこの予報のいちばん困るところです。山の6時間が、通勤・通学とそのまま重なります。27日の日中とちがって、雨が強いときに人と車が外に出ている状態になります。
28日9〜12時には10ミリ、12時以降は5ミリまで落ちる予想です。天気予報の文面でも、北部・南部は「くもり 明け方から朝 雨 所により昼前まで雷を伴う」、秩父地方は「くもり 明け方から朝 雨 所により雷を伴い激しく降る」となっています。雨そのものは午前中で終わる見込みです。
車の運転はなぜ危険なのか
短時間の強い雨で最初に危なくなるのは、川ではなく道路です。理由は3つあります。
1. 視界が一気に落ちる
気象庁の階級表では、ワイパーを速くしても見づらくなるのが1時間20ミリから。水しぶきであたり一面が白っぽくなるのが50ミリからです。28日の秩父地方の予想30ミリは、この間に入ります。前の車のブレーキランプが見えにくくなる強さだと考えておくと安全です。
2. 排水が追いつかず道路が冠水する
短時間に大量の雨が集中すると、下水道や側溝の排水能力を超えます。川からあふれる外水氾濫ではなく、街に降った雨が引かない「内水氾濫」です。川のそばでなくても起きます。
3. アンダーパスは水がたまる場所として作られている
鉄道や道路の下をくぐる道は、周囲より低い形をしています。水は当然そこへ集まります。国土交通省によれば、こうした道路のアンダーパスは全国に約3,700か所(2025年3月末)あります。
浅そうに見えたら、ゆっくり進めば大丈夫では?
その判断がいちばん危ないところです。水面からは深さが分かりません。しかも車が止まる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じなんです。
JAF(日本自動車連盟)のユーザーテストでは、水深60センチでセダンが走れなくなり(31メートル地点でエンジン停止)、同じ60センチで後輪が浮いてドアが開かなくなりました。止まった瞬間に閉じ込めが始まるという関係になっています。
同じテストでは、水深60センチでも時速10キロで走れば3台とも通り抜けられています。ただしこれはテスト条件下での話で、走り切れた車も車内やボンネット内部が濡れていました。「60センチまでは進める」と読み替えないでください。
静岡大学の牛山素行教授が2019年の台風19号の犠牲者88人(関連死を除く)を分類した調査では、58%が屋外で、そのうち54%が自動車で移動中でした。避難中ではなく、いつも通りの移動中です。
水深が分からない道には入らない。引き返す。これだけです。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
埼玉は「冠水しやすい道」が関東甲信で最も多い県です
これは印象論ではなく、公表されている数字があります。国土交通省 関東地方整備局は「道路冠水注意箇所マップ」を都県ごとに公開していて、関東甲信9都県の合計1,014か所のうち、最も多いのが埼玉県の273か所です。最少の山梨県18か所とは15倍の差があります。
路線名と地先名まで載っているので、通勤経路が入っているかどうかは事前に確かめられます。
実例も、6日前に同じ県内で起きています。2026年8月21日、さいたま市付近で16時20分までの1時間に約110ミリ(解析雨量)の猛烈な雨が降りました。さいたま市が同日19時10分時点で公表した第1報では、道路冠水35件・床上浸水3件・床下浸水2件。そして消防局への通報15件のうち10件が「車等水没」でした。
このとき、大雨注意報が出たのが13時28分、レベル4の大雨危険警報まで上がったのが16時56分です。注意報から危険警報まで3時間半。短時間豪雨はこの速さで進みます。
28日の予想は30ミリで、110ミリとは桁が違います。同じことが起きると言っているのではありません。ただ、冠水しやすい道が273か所ある県で、通勤時間帯に雨の山が来る、という条件は重なっています。
関連記事:さいたま市で道路冠水35件 いちばん沈んだのは見沼区の14件でした / 冠水しやすい道は住所まで公表されています|最多は埼玉の273か所
雷が鳴ったら、雨が弱くても屋外にとどまらない
27日夕方も28日の昼前までも、予報には「雷を伴う」が入っています。雷は雨の強さとは別に考えてください。
- 鉄筋コンクリートの建物、または車の中へ入る(車は金属の車体が電気を逃がす)
- 木の下は最も危険な場所の1つ。幹からも枝からも2メートル以上離れる
- グラウンド・河川敷・堤防・田畑など、周りに高いものがない場所から離れる
- 川や用水路に近づかない。上流で降った雨で急に増水することがある
- 雷鳴が聞こえた時点で、まだ雨が降っていなくても移動を始める
雷は音が聞こえる範囲に落ちる可能性があります。「まだ遠いから」で判断しないほうが安全です。
28日の朝までに見ておきたい気象庁のページ
警報が出てから見るのでは間に合いません。28日は3時から9時が山なので、前の晩と、家を出る前の2回見るのが現実的です。
- 雨雲の動き(ナウキャスト)— 1時間先までの雨雲の位置。今まさに降っている場所が分かる
- キキクル(危険度分布)— 浸水・土砂・洪水の危険度が地図の色で出る。自宅と通勤経路の両方を見る
- 警報・注意報(埼玉県)— 市町村ごとに何が出ているか
- 雷ナウキャスト— 雷の活動度を1時間先まで表示する
- 埼玉県の天気予報— 5時・11時・17時に更新される
まとめ
- 27日に埼玉県内で実際に観測された1時間雨量は、最大でも寄居の19.0ミリ。予想された50ミリには届かなかった
- 27日16時30分に北部の大雨注意報が解除され、同時点で県内に発表中の警報・注意報はない
- 次の山は28日3時から9時。南部・北部は1時間20ミリ、秩父地方だけ30ミリの予想
- 30ミリは気象庁の階級で「激しい雨」。道路が川のようになる段で、通勤・通学の時間帯と重なる
- 埼玉は冠水しやすい道が273か所と関東甲信で最多。水深が分からない道には車で入らず引き返す
生活・仕事にどう効くか
- 27日の夜:3地方とも18〜21時に20ミリ、その後は10ミリの予想。気象庁は夕方に雷を伴って激しく降る所があるとしている。
- 28日の明け方から朝:3〜9時が山。南部・北部は1時間20ミリ、秩父地方は30ミリの予想。降水確率は南部・北部・秩父とも0〜12時が50%。
- 28日の昼以降:9〜12時に10ミリ、12時以降は5ミリまで落ちる予想。28日の予想最高気温は熊谷34度、さいたま33度、秩父33度。
結局どうすればよいか
- 28日は3時から9時が山なので、出発を早めるか遅らせるかを前の晩に決めておく
- 冠水した道は水深が分からないので入らず、引き返す経路を先に1本決めておく
- アンダーパス・線路をくぐる道を通勤で使っているなら、28日朝だけ迂回路にする
- 雷鳴が聞こえたら、雨が降っていなくても屋外にとどまらない
- 自宅と通勤経路が浸水の想定区域に入っているかをハザードマップで先に見ておく
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
- さいたま市で道路冠水35件 国の冠水注意箇所は1か所しかないのに、いちばん沈んだのは見沼区の14件でした
- 冠水しやすい道は住所まで公表されています|関東甲信で1,014か所、最多は埼玉の273か所
- 大雨のとき絶対にやってはいけない6つの行動 「川を見に行くな」より怖いのは、いつも通り車で帰ることです
ほかに使える無料ツール
- 住所まるごとチェック — 住所の表記ゆれ・実在をまとめて確認する
- 不動産相場検索 — 市区町村ごとの土地・戸建て・マンション相場を見る
公式出典
- 気象庁 埼玉県の天気予報(熊谷地方気象台 2026年8月27日17時00分発表)(2026年8月27日発表)
- 気象庁 警報・注意報(埼玉県)(2026年8月27日発表)
- 気象庁 アメダス(埼玉県の1時間降水量・2026年8月27日18時00分まで)(2026年8月27日発表)
- 気象庁「雨の強さと降り方」(平成29年9月一部改正)(2017-09発表)
- 気象庁 キキクル(危険度分布)(2026年8月27日発表)
- 気象庁 雷ナウキャスト(2026年8月27日発表)
- 埼玉新聞「埼玉で非常に激しい雷雨か…滝のような雨、大雨警報の恐れ」(2026年8月27日8時01分)(2026年8月27日発表)
- 国土交通省 関東地方整備局 道路冠水注意箇所マップ(2026-08発表)
- JAF ユーザーテスト「冠水路の走行」/「水没した車のドア開け」(2026-08発表)
更新履歴
- 2026年8月27日 27日18時までの実測と、同日16時55分・17時00分発表の予報にもとづく初版を公開
※本記事は2026年8月27日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


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