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ロイヤルウイング 特別清算/船と商標の行方

🗨️「ロイヤルウイングの会社が特別清算って、どういうことですか?」

2023年に船の営業航海を終えたあと残っていた旧運営会社を、裁判所の監督のもとで閉じる手続きです。株式会社KR(ケーアール)企画(旧商号・株式会社ロイヤルウイング)が10月13日、横浜地裁から特別清算の開始命令を受けました。営業権と「ロイヤルウイング」の商標は2025年4月に別会社のY Cruise(ワイクルーズ)へ移っていて、今回の手続きには含まれません。

[経済] この記事の要点

発表日・更新日

2026年10月28日 発表

影響を受ける人
  • ロイヤルウイングで結婚式を挙げ、芳名帳や記念プレートを預けている人
  • 旧運営会社に代金の未払いがある取引先
  • ロイヤルウイングの再就航や後継の船を待っている人
目次

特別清算になった会社

手続きに入ったのは、船を動かしていた会社の、いわば抜け殻です。事業と名前を別会社に譲り、2025年9月に解散していた旧運営会社を、裁判所の監督のもとで閉じます。10月28日の官報に開始命令の公告が載り、帝国データバンクと東京商工リサーチが同じ日に報じました。

項目内容
会社株式会社KR企画(旧商号・株式会社ロイヤルウイング、横浜市中区)
設立2000年10月
事業横浜港・大さん橋を拠点にしたレストラン船「ロイヤルウイング」の運航
最後の営業航海2023年5月14日(ファイナルクルーズ)
事業譲渡2025年4月1日、営業権・商標権などをY Cruiseへ
商号変更・解散2025年10月1日に現商号へ(法人番号公表サイト)。9月30日の株主総会で解散を決議
特別清算2026年10月13日、横浜地裁が開始を命令(令和8年(ヒ)第1003号)
負債約5億7,000万円(2025年2月期末・帝国データバンク)/約5億円(2023年2月期決算時点・東京商工リサーチ)

負債は、2社で基準にした決算の時点が違うため、金額も分かれています。帝国データバンクは、その後も変わっている可能性があるとしています。

特別清算は、すでに解散して清算中の株式会社について、清算を進めるのに著しい支障があるときや、財産で借金を払いきれない疑い(債務超過の疑い)があるときに、裁判所が開始を命じる手続きです(会社法510条)。破産と違って破産管財人は選ばれず、会社側の清算人が裁判所の監督を受けながら進めます。官報によると、代表清算人は中村信仁氏です。

年17億円の船が止まるまで

帝国データバンクによると、修学旅行や団体旅行、船上の結婚式やパーティーで全国から客を集め、2005年3月期には年収入高約17億円を計上していました。東京商工リサーチは、2006年3月期の売上高を約20億円と伝えています。

その後は、1960年建造の船体の老朽化、大型台風などによる修繕費の増加、新型コロナによる客の減少が重なりました。2024年2月期の年収入高は約2億8,800万円で、最盛期のおよそ6分の1まで落ちています。東京商工リサーチは、株主の入れ替わりが相次ぎ、地元の大手企業が再建を支えるなかで新しい船を造る計画も出たものの、コロナ禍で計画どおりに進まなかったと書いています。

船は2023年に横浜を離れた

横浜港の大さん橋に停泊するレストラン船ロイヤルウイング(2009年5月撮影)。白い船体の船首に「ロイヤルウイング」の船名、奥に横浜ベイブリッジが見える
大さん橋に停泊していたころのロイヤルウイング(2009年5月)
写真の出典出典:Captain76/CC BY-SA 3.0(ウィキメディア・コモンズ)

船の前身は、1960年に竣工した関西汽船の客船「くれない丸」です。大阪・神戸と別府を結ぶ航路を走ったあと、レストラン船に改装され、横浜港を拠点にしました。

2023年は4月30日で通常の便を終え、5月14日のファイナルクルーズが最後の営業航海になりました。6月27日には、タグボートに引かれて大さん橋を離れています。乗りものニュースは、船体の状態から国内での再利用は難しく、韓国の釜山などで解体される可能性があると伝えました。ただ、解体されたことを運営会社や公的機関が発表した資料は、10月28日時点で見つかりませんでした。

後継の船と商標はどこへ

「後継」や「新造船」で調べる人が多いのは、2023年の運航休止の告知で、代わりの新しい船を造る計画が示されていたからです。乗りものニュースも、2025年の代替新造船の計画を伝えていました。

その2025年に出たのは、新しい船ではなく事業譲渡の告知でした。旧運営会社は3月、営業権と商標権を含む一切を4月1日付でY Cruiseに譲り、そのあと解散すると知らせています。Y Cruiseは、旧運営会社の大株主だった藤木企業と、ポートサービスが共同で出資する会社です。

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読者

名前がY Cruiseに移ったなら、いつかまた「ロイヤルウイング」が走るんですか?

おかあさん

同じ告知に「船名による運航再開は現時点では未定」と書かれたままです。Y Cruiseの会社案内に載っている船は、マリーンルージュとシーバスの2つで、ロイヤルウイングの名前はありません。

名前を使う権利は清算されずにY Cruiseに残っているので、船名が戻る道が閉じたわけではありません。一方で、あの船体はすでに横浜を離れています。今回の特別清算は、名前の行方ではなく、旧運営会社の借金の整理です。

結婚式の記念品と取引先

船上で結婚式を挙げた人の芳名帳や記念プレート、メールマガジンの登録は、2025年の譲渡のときにY Cruiseへ引き継がれています(旧運営会社の告知)。問い合わせ先は、清算中のKR企画ではなくY Cruiseです。

KR企画に代金の未払いなどがある取引先は、清算の中で支払いを受けることになります。特別清算では、清算人が債権者と話し合い、債権者集会で決める「協定」や、債権者ごとの「和解」を通じて、支払う額を決めていきます。請求書や契約書、入金の記録をそろえておくと、清算人とのやり取りが早く進みます。

生活・仕事にどう効くか

  • 芳名帳・記念プレート:2025年4月の事業譲渡で、管理はY Cruiseに移っています。特別清算になったKR企画とは別の会社です。
  • 取引先:支払いは、代表清算人が進める清算の中で決まります。官報の公告と清算人からの通知を確認してください。
  • 再就航を待つ人:「ロイヤルウイング」の船名での運航再開は、2025年3月の告知で「未定」とされ、その後の発表は見つかっていません。

結局どうすればよいか

  • 芳名帳や記念プレートの問い合わせは、Y Cruiseへ
  • KR企画に請求がある取引先は、清算人からの通知と請求書・契約書をそろえておく
  • 船名での再就航は、Y Cruiseのホームページの告知で確かめる

公式出典

更新履歴

  • 2026年10月28日 初版を公開

※本記事は2026年10月28日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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