「レッドブルって1日何本まで飲んで良いの? 3本までならOK?」。Yahoo!知恵袋に2019年2月に出たこの質問は、5万1千回以上読まれています。
答えはレッドブルの公式サイトにあります。よくあるご質問のページに、健康な成人なら1日400mgまで、それは「レッドブル・エナジードリンク250ml缶5本分」だと書かれています。
ただし、この「5本」には前提があります。レッドブルの缶は、250mLだけではありません。
レッドブル
レッドブル エナジードリンク 250mL×24本
炭酸飲料原産国 オーストリア24本入り
缶の成分表示は100mL当たりカフェイン32mg。250mL1本では80mgです。
画像:Amazon.co.jp の商品ページより(クリックでAmazonの商品ページが開きます)
先に結論だけ
- ✓ 缶の成分表示は「100mL当たり32mg」で、1本当たりの数字ではありません。
- ✓ 公式のサイズ展開は250mL・355mL・473mLの缶と330mLのボトルの4つです。
- ✓ 日本にはカフェインの摂取上限が設定されておらず、缶の表示も業界の自主的な取り組みです。
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公式の答えは「250ml缶5本分」だった
レッドブルのよくあるご質問に、そのままの見出しの回答があります。
250mlのレッドブル・エナジードリンク1本には約80mgのカフェインが含まれており、家庭で淹れるコーヒー1杯分とほぼ同じです。(中略)健康な成人において1日最大400mg(レッドブル・エナジードリンク250ml缶5本分、またはコーヒー5杯分)までのカフェイン摂取であれば安全性に問題はないと結論づけました。
400mgという数字は公的機関の資料とも食い違いません。厚生労働省のQ&Aも、カナダ保健省が健康な成人に最大400mgまでとしていることを紹介しています。
ところが、缶は4つのサイズがある
同じ公式サイトの製品ページには「サイズ展開」という欄があります。並んでいるのは250mL・355mL・473mLの缶と、330mLのボトル。4つです。
そして、カフェインと糖類の量を数字で出しているのは250mLだけでした。473mLの製品ページを開いても、どちらも書かれていません。
手がかりは缶の成分表示にあります。書かれているのは「100mL当たり」の値で、カフェインは32mg、炭水化物は10.7g。公式サイトも糖類の総量を「11g(100ml当たり)」としています。ここから掛け算すれば、ほかのサイズも出せます。

330mL・355mL・473mLの数字は、缶の成分表示と公式の100mL当たりの値を掛け算した計算値です。公式が公表しているものではなく、実際の表示とは差が出ることがあります。
400mgに届くのは、250mL缶なら5本。473mL缶なら2.6本です。「1日何本まで」の答えは、どの缶を手に持っているかで変わります。
取り上げたきっかけ
中山氏は、味だけでなくカフェイン量も自分で確かめています。
そして気になるカフェイン量は、どのフレーバーでも共通の、100mLあたり32mgでした。1缶(250mL)あたりでは80mgの計算になります。
記事の終わりには「※今回の検証にあたっては、1日のカフェイン摂取量に十分注意しながら飲み比べを行いました」と添えられています。飲み比べる仕事でも、本数は数えられていたわけです。なお中山氏が個人的に好きだと書いていたのは、定番ではなく「イエローエディション」でした。
どんな商品か
画像:Amazon.co.jp の商品ページより
名称は「炭酸飲料」で、いわゆる栄養ドリンク(医薬部外品)とは区分が違います。原産国はオーストリア、輸入者はレッドブル・ジャパンです。
| 名称 | 炭酸飲料 |
|---|---|
| カフェイン | 100mL当たり32mg(250mL1本で80mg) |
| 糖類 | 100mL当たり11g(250mL1本で約27g) |
| エネルギー | 100mL当たり46kcal |
| サイズ展開 | 250mL・355mL・473mLの缶と330mLのボトル |
缶の成分表示と公式サイトの記載から。価格は公式に記載を確認できませんでした。
日本には、カフェインの上限がない
「1日何本まで」を決めている日本の基準はあるのか。厚生労働省のQ&Aには、無い、と書いてあります。
なお、カフェインを一生涯摂取し続けたとしても、健康に悪影響が生じないと推定される一日当たりの摂取許容量(中略)については、個人差が大きいことなどから、日本においても、国際的にも設定されていません。
では缶に書かれているカフェイン量は何かというと、これも法律上の義務ではありません。消費者庁のページにはこうあります。
こうしたカフェインを多く添加した清涼飲料水については、業界における自主的なガイドラインに基づき、カフェイン量とともに小児や妊婦等に対して飲用を控える旨の表示が行われるよう取組がなされています。
農林水産省のページは、その表示の読み方まで書いています。「成分表示の多くは、含まれるカフェインの量が100 mL当たりの濃度で書かれており、缶や瓶1本当たりにすると、コーヒー約2杯分に相当するカフェインを含むものもあります」。レッドブルの成分表示も、まさに100mL当たりで書かれていました。
子どもの目安は、年齢と体重で決まる
知恵袋には、親からの質問も残っています。
読者
小6の子供がレッドブルを飲むのはいけませんか?
2024年1月の質問で、6,779回読まれています。ベストアンサーは「日本でも一応15歳以上を目安に飲んでもよいとされています」でした。ただ、その15歳の出どころは書かれていません。官公庁の資料をあたっても、年齢で区切った日本の基準は見あたりませんでした。
代わりに厚生労働省のQ&Aが紹介しているのが、カナダ保健省の年齢別の目安です。

10〜12歳の目安は85mgで、250mL缶1本が80mg。1本でほぼ目安いっぱいになります。4〜6歳の45mgなら、缶の6割ほどで届く計算です。
中学生本人からの質問もありました。「ちなみに身長165センチ体重60キロあります」と自分で書いています。13歳以上の目安は体重1kg当たり2.5mgなので、60kgなら150mg。250mL缶なら1.9本、473mL缶なら1本でそこに届きます。
海外では規制も動いています。農林水産省によると、英国保健省はイングランドで2027年4月から、16歳未満への販売を禁止すると発表しました。対象は「150mg/L超のカフェインを含む飲料(コーヒー、茶を除く)」。レッドブルは100mL当たり32mg、1L当たりでは320mgなので、この線の2倍を超えます。
買う前に見ておきたいこと
カフェインより先に気になるのは糖類かもしれません。250mL缶1本で約27g、計算では473mL缶で約52gです。避けたい場合は、公式にシュガーフリーという選択肢もあります。
官公庁の注意はもう2つ。お酒との組み合わせについて農林水産省は「アルコールによる機能低下を、カフェインが隠すことにより、酔いを自覚しにくくなり」と書いています。もうひとつは医薬品で、風邪薬や眠気防止薬にもカフェインが入っていることがあります。
この記事は公式と官公庁が公表している数字を並べたものです。カフェインの影響は体質や持病、飲んでいる薬で大きく変わります。体調に不安があるときは、かかりつけの医療機関にご相談ください。
こんな人には向くかもしれない
- 飲んでいる缶のサイズで量を把握しておきたい人。
- 家に置く前に、子どもの目安と見比べておきたい人。
- まとめ買いして、1日1本のペースを決めたい人。
逆にカフェインを減らしたい時間帯があるなら、別の飲みものに置きかえるほうが早いこともあります。
この記事で確認した情報源
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