🗨️「また大雨のニュース…今年、豪雨が多すぎない?」
気のせいではありません。1時間80ミリ以上の「猛烈な雨」はこの50年で約1.8倍に増えています。今回の石川・富山では、平年より2度高い海水温が雨を増やしました。
[災害] この記事の要点
8月27日未明から石川県と富山県で記録的な大雨となり、一時レベル5大雨特別警報が発表された。氷見・羽咋・宝達志水の3地点で24時間降水量が観測史上1位を更新。専門家は極端な大雨が続く背景として、地球温暖化と海水温の上昇を挙げている(読売新聞・毎日新聞 8月27日)。
2026年8月27日 発表
- 石川県・富山県で暮らす人、片づけ・復旧にあたる人
- これから秋雨・台風シーズンを迎える全国の世帯
- 住宅の購入・住み替え・引っ越し先を検討している人
この記事でわかること
- 氷見362.0ミリ・羽咋343.0ミリなど、3地点で24時間降水量の観測史上1位を更新した
- 北陸沖の海面水温は平年より2度高く、積乱雲の材料になる水蒸気が増えていた
- 1時間80ミリ以上の「猛烈な雨」は、この50年で約1.8倍に増えている
石川・富山で何が起きたか 3地点で観測史上1位を更新
8月27日の未明から、石川県と富山県で猛烈な雨が降り続きました。一時は5段階でいちばん上のレベル5大雨特別警報が発表され、加賀市では線状降水帯の発生も発表されています。
どれくらい降ったのか。気象庁の観測値(27日20時までの24時間降水量)で見ます。
| 地点 | 24時間降水量 | これまでの1位 |
|---|---|---|
| 富山県 氷見 | 362.0ミリ | 224.5ミリ(2021年8月) |
| 石川県 羽咋 | 343.0ミリ | 216.5ミリ(2014年8月) |
| 石川県 宝達志水 | 265.5ミリ | 213.5ミリ(2021年8月) |
3地点とも観測史上1位の更新です。しかも氷見は、統計を取り始めた1978年から48年間でいちばんだった224.5ミリを、137.5ミリ上回りました。記録を少し超えたのではなく、約1.6倍です。警報は午後にレベル3大雨警報へ切り替わりましたが、28日にかけて再び雨が強まる予想が出ています。
なぜここまで降ったのか 海水温が平年より2度高い
直接のしくみは、日本海に停滞する前線に向かって、南から暖かく湿った空気が流れ込み続けたことです。太平洋高気圧の西の縁と、東シナ海を進む台風18号の間が、ちょうど湿った空気の通り道になっていました(読売新聞・毎日新聞 8月27日の解説より)。
そのうえで、専門家がそろって挙げるのが海水温です。毎日新聞によると、北陸付近の日本海の海面水温は28〜29度と、平年より2度ほど高い状態でした。気象庁の日別海面水温の平年差図(8月26日時点)でも、北陸沖には平年より2度以上高い海域が広がっています。
「海の温度がたった2度で、そんなに変わるの?」と思うかもしれません。空気は、気温が1度上がるごとに、含むことのできる水蒸気の量が約7%増えます。海が温かいほど、積乱雲の材料になる水蒸気がたくさん供給されるわけです。東京大の中村尚名誉教授(気候力学)は、大気と海の両方の温暖化が雨量を増やしていると指摘し、今回は2024年9月の能登豪雨とも似た状況だったと説明しています。
「たまたま当たり年」ではない 猛烈な雨は50年で約1.8倍
「今年はたまたま雨の当たり年だった」ではありません。気象庁が全国のアメダスで約50年数え続けている、1時間降水量の年間発生回数を見ます(1,300地点あたりに換算した値)。
| 1時間降水量 | 1976〜1985年の平均 | 2016〜2025年の平均 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 50ミリ以上(滝のように降る雨) | 約226回 | 約340回 | 約1.5倍 |
| 80ミリ以上(猛烈な雨) | 約14回 | 約25回 | 約1.8倍 |
| 100ミリ以上 | 約2.2回 | 約4.4回 | 約2.0倍 |
強い雨ほど増え方が大きい。ここがこのデータのいちばん怖いところです。1日に300ミリ以上降るような強度の強い雨も、1980年頃と比べておおむね2倍に増えています。気象庁はこの変化について「地球温暖化が影響している可能性があります」としつつ、観測期間が約50年と短いため、確実な評価にはさらにデータの蓄積が必要だとも書いています。断定ではありません。ただ、雨の降り方がすでに変わってきていること自体は、観測された事実です。
これからどうなる 秋雨前線の季節はこれから
三重大の立花義裕教授(気象学)は、今月中旬の千葉豪雨や関東で相次ぐゲリラ豪雨に触れて、昔ならここまでの雨にはならなかっただろう、温暖化によって過去に経験のない雨が降る確率は従来より高くなっている、と指摘します。東京大の中村名誉教授も、これから秋雨前線が停滞する時期に入るため、積乱雲が発生する条件がそろえば、より多くの雨が降りうると警戒を呼びかけています(読売新聞 8月27日)。
実際、今回の大雨の2週間ほど前には千葉で記録的な豪雨があり、政府が激甚災害の指定を進めています。「最近、豪雨のニュースばかり見ている気がする」は、思い過ごしとは限りません。データの上でも裏づけのある感覚です。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
住まいに引きつける 水の行き先は変わらない
今回浸水した氷見市や羽咋市は、もともと水が集まりやすい低地を抱えた町です。当サイトでは地形と標高のデータで検証しています(氷見市はなぜ水が出やすいのか/羽咋市はなぜ水につかりやすいのか)。雨の総量が増えても、水の行き先は変わりません。低いほうへ集まります。つまり、雨が増える時代に効いてくるのは「どこに住んでいるか」です。
いま住んでいる家なら、まず自宅の住所でハザードマップの指定と地盤を確かめておく。警報の名前が2026年5月29日に変わったことも押さえておくと、避難の判断が早くなります(レベル4までで避難を終えるのが前提です)。
これから引っ越しや購入で場所を選ぶ人は、家賃・価格の相場と水のリスクをセットで見てください。相場は住所を入れるだけで、国の成約データから目安が出ます。
このエリアの相場はいくらですか?
住所を入れると、国の成約データから土地・戸建て・マンションの坪単価の目安が出ます。無料です。
生活・仕事にどう効くか
- 避難の判断:警報の名前が2026年5月29日に変わった。レベル5大雨特別警報は「災害がすでに起きていてもおかしくない」段階で、レベル4までに避難を終えるのが前提
- 車での移動:冠水した道路は水深30センチ程度でも走行不能になりうる。大雨の日に「いつも通り車で帰る」こと自体が危ない
- 住まい選び:雨の総量が増えても、水が集まる先は低地のまま変わらない。家賃・価格の相場と水害リスクをセットで確かめる
結局どうすればよいか
- 自宅・実家の住所で、浸水・土砂・津波の指定と地盤の強さをまとめて確認しておく
- レベル4までで避難を終える前提で、家族の集合場所と持ち出し品を決めておく
- 引っ越し・購入を検討している場所は、相場と水のリスクを住所でセットで見る
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
ほかに使える無料ツール
- 不動産相場検索 — 市区町村ごとの土地・戸建て・マンション相場を見る
- 住所まるごとチェック — 住所の表記ゆれ・実在をまとめて確認する
公式出典
- 気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」(2026年8月27日発表)
- 気象庁 24時間降水量 観測値一覧(観測史上1位の更新状況)(2026年8月27日発表)
- 気象庁「日別海面水温」平年差(関東・東海・北陸周辺)(2026年8月26日発表)
- 読売新聞オンライン「千葉・石川・富山と続く豪雨、地球温暖化の影響か…専門家『積乱雲発生条件がそろうとより多くの雨』」(2026年8月27日発表)
- 毎日新聞「北陸の記録的大雨、海水温上昇が一因か 平年比2度高く、雨雲に拍車」(2026年8月27日発表)
更新履歴
- 2026年8月27日 初版を公開
※本記事は2026年8月27日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


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