🗨️「福岡県議会の百条委員会は、いつ、何を調べると決まったのですか?」
10月17日(土)の午前4時すぎです。9月定例会の本会議で、正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑と、高額との批判がある海外視察を調べる百条委員会の設置議案が賛成多数で可決されました。委員は15人、期間は2027年2月末まで、経費は500万円以内です。前夜の議会運営委員会は「継続審査」を決めていましたが、本会議がそれを否決し、その場で採決しました。賛成・反対の人数はまだ発表されていません。
[政治] この記事の要点
2026年10月17日 発表
- 福岡県の有権者(県議会の調査の行方を見守る立場)
- 県議会・県庁の関係者(出頭・証言・記録の提出を求められうる)
17日未明に決まったこと
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 議案 | 地方自治法第100条にもとづく調査特別委員会(百条委員会)の設置 |
| 提出 | 10月13日、吉松源昭県議ら超党派の9人 |
| 調べること | 正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑/高額との批判がある海外視察 |
| 委員 | 15人 |
| 期間 | 2027年2月末まで |
| 経費 | 500万円以内 |
| 結果 | 10月17日午前4時すぎ、賛成多数で可決(賛否の人数は未発表) |
出典:朝日新聞・日本経済新聞・読売新聞(10月17日)。議案には、すでに調査を始めている第三者委員会と「緊密に連携を図る」と書かれています。朝日新聞によると、採決では自民を含むほとんどの議員が賛成しました。
午前4時までの流れ
9月定例会は16日(金)に閉会する予定でした。採決をいつにするかで議場がもめ、会期を1日延ばして17日(土)までになりました。
| 日時 | 起きたこと |
|---|---|
| 13日(火) | 9人が設置議案を議長に提出 |
| 14日(水)午前 | 提出した県議らが議長室で抗議を申し入れ(下の「予算がない」の節) |
| 16日(金)夕方 | 本会議が始まり、たびたび中断 |
| 16日の審議中 | 議会運営委員会を経ずにすぐ採決する動議が出たが、反対多数で否決 |
| 16日深夜 | 議会運営委員会が約2時間半の審議のあと採決。賛否が同数になり、委員長の1票で「継続審査」に |
| 17日(土)午前3時40分 | 本会議が開会。「継続審査」の決定を否決 |
| 午前4時すぎ | その場で原案を採決し、賛成多数で可決 |
| 午前4時20分 | 閉会 |
出典:FBS(エフビーエス)福岡放送・共同通信・朝日新聞(10月17日)。提出者の吉松県議は、一つの議案で動議や継続審査などの採決が3回あったことを「異例中の異例」と話しました(日本経済新聞)。
継続審査にしたかった側は、何を気にしていたの?
議会運営委員会では、すでに調べている第三者委員会の判断に影響しかねないという意見と、関係する県議や県職員がSNSでさらされないよう非公開で行うべきだという意見が出ていました(FBS福岡放送)。日本経済新聞は、調査情報の扱いやプライバシーを守る運用を詰めるべきだという意見があったと伝えています。
百条委員会でできること
百条委員会は、地方自治法第100条にもとづいて議会が調査をする委員会で、名前は条文の番号から来ています。ふつうの委員会とちがうのは、人を呼んで証言させる力と、断ったときの罰則があることです。
| 条文 | 中身 |
|---|---|
| 第100条1項 | 議会は県の事務を調査できる。特に必要なときは、関係人の出頭・証言・記録の提出を請求できる |
| 第100条3項 | 正当な理由なく出頭しない・記録を出さない・証言を拒んだ → 6か月以下の拘禁刑か10万円以下の罰金 |
| 第100条7項 | 宣誓した人がうその証言をした → 3か月以上5年以下の拘禁刑 |
罰則の条文は次のとおりです。
第一項後段の規定により出頭又は記録の提出の請求を受けた選挙人その他の関係人が、正当の理由がないのに、議会に出頭せず若しくは記録を提出しないとき又は証言を拒んだときは、六箇月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
(地方自治法 第100条第3項)
出典:地方自治法(e-Gov法令検索)。
福岡県議会には、これとは別に第三者委員会があります。8月17日の臨時会で、同じ地方自治法の第100条の2(専門的知見の活用)にもとづく議案を可決し、福岡県弁護士会が推薦した委員5人と調査担当の弁護士8人、計13人の弁護士が調査にあたっています(福岡県議会の公式発表)。
第三者委員会があるのに、どうして百条委も?
提出した吉松県議は、任意の調査が基本の第三者委員会だけでは強制力がなく不十分だとして、罰則のある百条委を求めてきました(共同通信・10月13日)。第三者委員会は弁護士による調査、百条委は県議15人による調査で、議案は両者が連携するとしています。
「予算がない」のやりとり
議案を出した13日、議会事務局の事務局長が、調査の経費(500万円以内)の予算をどう手当てするのかを質問しました。吉松県議は「議会で議論することではないか」と応じ、海外視察には1,000万〜2,000万円の予算が付いてきたのに、百条委のときだけ予算がないとされるのはなぜかと訴えました。事務局長は「法律上、そうなっている」と説明しています。
翌14日の午前、提出者を含む超党派の県議が議長室を訪れ、抗議を申し入れました。予算の手当てと議案の提出は別の問題で、予算を理由に議員の議案提出権が制限されるべきではない、という内容です。出典はTNC(ティーエヌシー)テレビ西日本(10月15日)です。
同じ本会議で決まった条例
17日未明の本会議では、百条委のほかにも次の議案が可決されました。
| 可決された議案 | 伝えた報道 |
|---|---|
| 議員の行動規範を定める政治倫理条例 | 朝日新聞・RKB(アールケービー)毎日放送 |
| 県職員への不当な要求を防止する条例 | 朝日新聞 |
| 服部知事の給与3か月分と冬のボーナスを支給しない条例 | RKB毎日放送 |
条例の条文は、県の公報や県議会の公式サイトに載りしだい確かめられます。
生活・仕事にどう効くか
- 調査の期間:百条委は委員15人で、2027年2月末まで調べます。初会合の日程や、公開・非公開の扱いはまだ発表されていません。
- 調査の費用:議案の経費は500万円以内です。提出の直後には、この経費の予算をどう手当てするかで、議会事務局と提出者の間にやりとりがありました。
結局どうすればよいか
- 賛否の人数と議案番号は、福岡県議会の公式サイト「採決結果」のページに載るのを待って確かめる
- 百条委(県議15人)と第三者委員会(弁護士13人)は別の調査。結果がどちらから出たものかを見分けて読む
- 初会合や証人の呼び出しの日程は、県議会の公式サイトと報道で追う
公式出典
- 地方自治法 第100条(e-Gov法令検索)(2026年10月17日発表)
- 福岡県議会「正副議長ポストをめぐる金銭授受問題への対応」(2026年9月17日発表)
- 朝日新聞(10月17日)(2026年10月17日発表)
- 日本経済新聞(10月17日)(2026年10月17日発表)
- 読売新聞オンライン(10月17日)(2026年10月17日発表)
- FBS福岡放送(10月17日)(2026年10月17日発表)
- RKB毎日放送(10月17日)(2026年10月17日発表)
- TNCテレビ西日本(10月15日)(2026年10月15日発表)
- 共同通信(10月13日・熊本日日新聞)(2026年10月13日発表)
更新履歴
- 2026年10月17日 初版を公開
※本記事は2026年10月17日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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