🗨️「災害で断水や停電が続いたら、賃貸の家賃は減るの?」
民法611条は2020年4月1日から「減額される」という書き方になっていて、借りている人の責任でないなら、使えなくなった割合に応じて家賃は当然に減ります。業界の目安は水が使えないとき30%・電気が使えないとき40%で、どちらも2日ぶんは差し引いて日割りで計算します。ただし止まっている原因が建物の設備ではなく水道局や電力会社の側にある場合は、目安の適用外とされています。
[不動産] この記事の要点
2026年9月5日 発表
- 災害で断水・停電が続いている地域の賃貸に住んでいる人
- 受水槽やポンプの故障で水が出なくなった建物の入居者
- 賃貸物件を貸しているオーナー・管理会社
条文の語尾が2020年に変わった
賃貸で断水や停電が続いたときの家賃を決めているのは民法611条です。ここは2020年4月1日に施行された改正で書き方が変わりました。改正前は「減額を請求することができる」でしたが、今は「賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の割合に応じて、減額される」となっています。
語尾だけの違いに見えて、意味は大きく違います。請求して初めて減るのではなく、条件がそろえば当然に減るという建て付けになりました。条件は「賃借人の責めに帰することができない事由」であること。つまり借りている人のせいでなければ、災害でも当てはまります。
でも大家さんも被害者ですよね。責任がないのに減らされるんですか。
条文は貸す側の責任を問うていません。見ているのは借りている人に責任があるかどうかだけです。だから台風や地震でも、住めない部分が出れば家賃はその割合で下がります。
減る額の目安は業界のガイドラインにある
とはいえ、条文の「割合に応じて」だけでは金額が出ません。実務で使われているのが、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が令和6年10月4日付で改定した「貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」です。
示されている割合は、電気が使えないときが40%、水が使えないときが30%、ガスが使えないときが10%。それぞれ免責日数があり、電気と水は2日、ガスは3日です。免責日数は代替品や部品の調達にかかる時間として、計算する日数から差し引くという考え方です。この3つに当たらない場合は、トイレが使えない20%、風呂が使えない10%といった項目で見ます。
これに沿って、断水が続いた日数と家賃から金額を計算してみます。免責2日・日割り30日で計算したものです。
| 月額家賃 | 断水3日 | 断水5日 | 断水10日 | 停電5日(40%) |
|---|---|---|---|---|
| 60,000円 | 600円 | 1,800円 | 4,800円 | 2,400円 |
| 80,000円 | 800円 | 2,400円 | 6,400円 | 3,200円 |
| 100,000円 | 1,000円 | 3,000円 | 8,000円 | 4,000円 |
| 120,000円 | 1,200円 | 3,600円 | 9,600円 | 4,800円 |
\この記事は2ページ構成/


コメント