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あわら市はなぜ水がたまるのか 平野は1km進んで91cmしか下がりません

🗨️「あわら市に氾濫の危険警報が出ています。どうしてこの町なんですか?」

水が入ってくる速さに対して、出ていく速さが極端に遅い地形だからです。あわら市の平野は1km進んでも91cmしか下がりません。

[災害] この記事の要点

何が起きたか

2026年8月30日4時30分、気象庁は福井市・大野市・勝山市にレベル5の大雨特別警報を発表した。あわら市にはレベル4の氾濫危険警報と土砂災害危険警報が出ており、市は中川・瓜生・上野の136世帯384人に避難指示を出している。福井県は同日4時30分に災害対策本部へ移行し、あわら市を含む6市町に災害救助法が適用された。

発表日・更新日

2026年8月30日 発表

影響を受ける人
  • あわら市の低い土地に住んでいる人
  • 竹田川の流域(あわら市・坂井市)で家を買う・売る予定の人
  • 実家があわら市にあって、離れて暮らしている人
  • 北陸の平野部で土地を探している人
目次

この記事でわかること

  • あわら市の平野がどれくらい平らなのか(実測した断面の数字)
  • 水が集まる速さと出ていく速さの差がどれくらいあるのか
  • 市内のどこが低いのか、自分の土地がどちら側かを無料で確かめる方法

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浸水・土砂・地盤をまとめて表示(無料)

この記事でわかること

  •  あわら市の平野がどれくらい平らなのか(実際に測った断面の数字)
  •  水が集まる速さと、出ていく速さの差
  •  市内のどこが低いのか、自分の土地がどちら側かを無料で確かめる方法

住まいのリスクに対する備え

土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。

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一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。

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断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。

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停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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先に結論 あわら市の平野は1km進んで91cmしか下がらない

国土数値情報の地価公示から住宅地の標準地を抜き出し、その緯度経度を国土地理院の標高APIにかけて、あわら市のいちばん低い地点から平野の断面を測りました。結果がこれです。

測った場所距離標高差勾配
坂井市の山側(竹田川の上流)3.15km45.0m1/70(1kmで45m下る)
坂井市の平野7.56km10.5m1/720(1kmで139cm)
あわら市の平野5.04km4.6m1/1,096(1kmで91cm)

山側では1km進むと45m下ります。あわら市の平野では91cmです。同じ1kmでも、下がり方が約49倍ちがいます。しかもあわら市の平野は、5kmの区間のなかで標高の振れが5.0mしかありません。起伏がほとんどない、というのが数字で出ている状態です。

読者

91cmって、平らすぎませんか?

おかあさん

平らです。同じやり方で全国134市区町村を測った中で、あわら市は平らな順に118番目でした。上位に入るほど水が出ていきにくい形です。

なぜ水がたまるのか 集まるのは速く、出ていくのは遅い

竹田川は石川・福井県境のみつまた山(標高1,063m)に源があり、龍ヶ鼻ダムを経て坂井市を流れ、あわら市を南下して三国町で九頭竜川に合流します。延長41.9km、流域面積208.6km²の一級河川です。

上の表が示しているのは、この流域で起きていることの形です。山側は1kmで45m下るので、降った雨は速く集まります。ところが平野に出た途端、下がり方が1kmで91cmになります。入ってくる勢いは変わらないのに、出ていく勢いだけが極端に落ちる。これが、いったん水が乗ると引くまで時間がかかる理由です。

29日の雨量は、隣の坂井市の龍ヶ鼻ダムで24時間224.0mm(29日22時まで)、同じ坂井市の山久保で219.0mm。県内で最も多かったのがこの一帯でした。龍ヶ鼻ダムは29日19時20分から洪水調整を始めています。

! ここで測ったのは地形であって、浸水の想定ではありません。どこまで水が来るかはハザードマップで確認してください。この記事はその代わりにはなりません。

あわら市のどこが低いのか

住宅地の標準地5地点の標高です。低い順に並べています。

標高所在価格(円/m²)
2.1mあわら市西温泉2丁目508番15,200
4.2mあわら市二面1丁目703番18,000
6.2mあわら市市姫1丁目231番1122,800
6.6mあわら市花乃杜1丁目317番23,200
10.1mあわら市自由ケ丘2丁目2105番26,600

いちばん低い西温泉2丁目といちばん高い自由ケ丘2丁目で、標高差は8.0mです。住宅地の中央値は標高6.2m・22,800円/m²でした。

この表を見て「標高が高い土地のほうが高い」と読みたくなりますが、そう単純ではありません。あわら市の場合は温泉街と住宅団地の性格の違いが価格に出ているとみるのが自然で、標高が価格を決めているとは言えません。言えるのは安全さのぶんの値段がついていない、というところまでです。

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2023年には床上38棟が浸水している

国土交通省の水害統計調査で、あわら市の2015〜2023年の9年分を見ると、建物の浸水被害があったのは2023年の1年だけです。その年に床上浸水38棟・床下浸水17棟が記録され、被害額は約4.6億円(当年価格)でした。9年間の被害額の累計は約6.7億円です。

床上浸水の棟数で全国954市区町村と並べると254番目になります。毎年のように水に浸かる町ではありません。ただし、いちど乗ると38棟が床上まで来る形の土地だ、というのがこの数字の意味です。

読者

9年で1回なら、そんなに気にしなくてもいいのでは?

おかあさん

回数ではなく、起きたときの形で見てください。床上まで来ると、畳も壁も設備も入れ替えになります。

自分の土地がどちら側かを無料で確かめる

  • 国土地理院「重ねるハザードマップ」… 洪水・内水・土砂の想定をまとめて重ねられる
  • 国土地理院「土地条件図」… その場所が自然堤防か、後背湿地か、砂丘かがわかる
  • 国土地理院「明治期の低湿地」… 明治のころ湿地だった範囲が色で出る
  • あわら市の内水ハザードマップ … 川があふれなくても水がたまる場所がわかる
  • 道路冠水箇所マップ … 通れなくなる道が先にわかる

順番としては、まず土地条件図で自分の土地の成り立ちを見て、そのあと重ねるハザードマップで想定を見るのが早いです。成り立ちがわかると、ハザードマップの色の理由が読めるようになります。

集計条件

国土数値情報「地価公示」2026年のうち用途が住宅の標準地を抽出し、各地点の緯度経度を国土地理院の標高API(5mレーザ測量のDEM)にかけて標高を取得しました。福井県あわら市は5地点、坂井市は7地点です。断面は最も標高の低い標準地を起点に、その軸上を630m間隔で測っています。標準地の位置での値であり、市内すべての土地を表すものではありません。

水害の棟数は、国土交通省「水害統計調査」の市区町村別水害被害(表-3)を2015年から2023年まで集計したものです。棟数は建物の被災棟数、被害額はその年の価格です。2024年以降は確報が未公表のため含みません。

生活・仕事にどう効くか

  • 水が引くまでの時間:あわら市の平野は1km進んで91.3cmしか下がらない。隣の坂井市の山側では1kmで45m下る。集まる速さと出ていく速さの差が、水が残る時間の正体になる。
  • 同じ市内でも差が出る:住宅地の標準地5地点で見ると、いちばん低い西温泉2丁目は標高2.1m、いちばん高い自由ケ丘2丁目は10.1m。市内で8.0mの差がある。
  • 過去の実績:国土交通省の水害統計では、あわら市は2015〜2023年の9年のうち2023年に浸水被害があり、床上38棟・床下17棟、被害額は約6.7億円(同期間の累計)だった。

結局どうすればよいか

  • 国土地理院の「重ねるハザードマップ」と「土地条件図」で、自分の土地が台地側か低地側かを見る
  • 自治体の内水ハザードマップと道路冠水箇所マップを見る(川があふれなくても水がたまる場所がわかる)
  • 明治期の低湿地データで、昔その場所が湿地だったかを確かめる

あわせて読む・調べる

くわしく知る(保存版の記事)

ほかに使える無料ツール

公式出典

更新履歴

  • 2026年8月30日 初版を公開(標高は国土地理院APIで2026年8月に取得)

※本記事は2026年8月30日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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