30万円を超えるものは「明記物件」になる
ここがいちばん見落とされます。1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・時計・書画・骨とうは「明記物件」と呼ばれ、契約するときに保険会社へ申告して保険証券に記載してもらう必要があります。記載がなければ、家財の補償に入っていても対象から外れます。
| 家にあるもの | 1個(1組)30万円超か | 申告 |
|---|---|---|
| 結婚指輪・婚約指輪 | 超えることが多い | 要る |
| 機械式の腕時計 | 超えることが多い | 要る |
| 絵画・掛け軸・骨とう | 物による | 超えれば要る |
| ノートパソコン・テレビ | 超えないことが多い | 不要(通常の家財) |
申告するときは、購入先と購入金額のわかるリストに写真を添えておくとよいとされています。買ったときのレシートや保証書は、そのまま保険の書類になります。
盗難で補償されるのは、盗まれた分だけではない
盗難補償の対象は「盗取(盗まれること)」だけではありません。侵入されたときに壊された窓や玄関ドア、荒らされて汚れた家財も、毀損・汚損として対象になります。
実際の被害額は、盗まれたものより「壊された建物」のほうが大きくなることもあります。建物の補償と家財の補償は別契約になっている場合があるので、どちらに入っているかを先に確かめておくほうが確実です。
徳島の1億円という金額が示していること
2026年9月10日、徳島市内の民家で8月末に高級腕時計などが盗まれ、被害額が1億円以上にのぼるとみられると報じられました。徳島県警が窃盗容疑で捜査しています。
この規模の被害でも、火災保険から自動で全額が出るわけではありません。時計が明記物件として保険証券に載っていたかどうかで、支払われる額がまるごと変わります。私は、家財の補償を付けている人ほど「入っているから大丈夫」と思い込みやすい部分だと見ています。保険証券を開いて明記物件の欄を見るのに、5分もかかりません。
生活・仕事にどう効くか
- 現金の被害:自宅から100万円盗まれても、火災保険から出るのは20万円まで。差額の80万円は戻らない。
- 時計・宝石の被害:1個30万円超のものは契約時の申告が要る。申告していなければ、家財の保険金額がいくらでも対象外になる。
- 契約の見直し:申告には購入先と購入金額のわかるものが要る。買った直後に手続きしないと、後から証明しにくくなる。
結局どうすればよいか
- 保険証券を出して、「明記物件」の欄に何が書かれているか確認する
- 1個または1組で30万円を超えるものが家にあるなら、購入先と金額のわかる書類と写真をそろえて保険会社に申告する
- 自宅に置く現金は、20万円という上限を前提に金額を決め直す
公式出典
- SOMPOダイレクト「じぶんでえらべる火災保険」盗難被害の補償内容(2026年9月10日発表)
- SOMPOダイレクト「火災保険で空き巣などの盗難は補償される?」(2026年9月10日発表)
更新履歴
- 2026年9月10日 初版を公開
※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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