名古屋市の液状化は、16区の公式地震ハザードマップで住所を探し、「液状化」と書かれた図を確認します。「東側の区なら全部安全」とは言えません。天白区の図でも、区内で色が分かれています。
区名だけの比較から一歩進めて、住む予定の町の位置と図の条件を確かめます。区ごとの原本、港区・天白区の実際の図、土地と建物で確認する資料をまとめました。
公式ページの確認日:2026年10月10日。本文の港区・天白区図は令和7年8月時点の配布図です。ページの更新日と、液状化計算の想定年は分けて読みます。
区別の公式マップ
次の表は名古屋市が掲載する16区の日本語版PDFです。いずれも地震ハザードマップ全体が開きます。液状化だけの専用PDFではないため、原本の中で「液状化」の図を拡大してください。
| 区 | 液状化図を含む公式資料 |
|---|---|
| 千種区 | 地震PDFを開く |
| 東区 | 地震PDFを開く |
| 北区 | 地震PDFを開く |
| 西区 | 地震PDFを開く |
| 中村区 | 地震PDFを開く |
| 中区 | 地震PDFを開く |
| 昭和区 | 地震PDFを開く |
| 瑞穂区 | 地震PDFを開く |
| 熱田区 | 地震PDFを開く |
| 中川区 | 地震PDFを開く |
| 港区 | 地震PDFを開く |
| 南区 | 地震PDFを開く |
| 守山区 | 地震PDFを開く |
| 緑区 | 地震PDFを開く |
| 名東区 | 地震PDFを開く |
| 天白区 | 地震PDFを開く |
PDFには避難場所や震度の図もあります。液状化の色だけを探すときに、オレンジ色の震度図を見てしまうと、別の危険を読み取ってしまいます。色より先に図の見出しを確認します。
区境に近い住所では、候補地を含む区の図から見始めます。境をまたぐ道や避難先も確認したいときは、隣の区の図も開きます。区境の内外で土地の性質が急に同じ条件で切り替わるわけではありません。
揺れた瞬間に、部屋の中で起きることを減らすもの
地震のけがの3〜5割は、屋内の家具類の転倒・落下・移動によるものです(東京消防庁)。壁にネジを打てない部屋でもできる手から並べます。
東京消防庁の実験では、L型金具で壁に直接ネジ止めするのが最も効果が高いとされています。賃貸で壁に穴を開けられない部屋での代わりがこれです。家具の両端の側板部を、できるだけ奥で突っ張ります。天井側にも強度が要ります。
突っ張り棒だけだと効きが落ちます。同じ資料が、ポール式にはストッパー式や粘着マット式の併用をすすめています。マット単独でも効果は小さいので、上の棒と2つで1組と考えてください。
お湯でも水でも作れて、袋のままおにぎりの形になります。断水すると鍋も食器も洗えません。洗い物の出ない形を先に入れておくと、水の減り方が変わります。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
港区と天白区の違い
港区の公式図では、液状化の可能性が「大」の赤い範囲が広く見られます。港湾の形や河川、道路の位置と一緒に見て、どの場所の表示なのかを確認できます。

一方、天白区の図は灰色の範囲が広いものの、川筋などに赤・黄・緑の表示が並んでいます。区の名前だけで住宅を一律に安全と判定できないことが、原図でも分かります。

これは港区と天白区のどちらに住むべきかを決める順位表ではありません。各図の縮尺も異なります。自宅の位置を拡大し、周囲にどんな表示があるかを読むための比較です。
瑞穂区の公式解説も、区の中央〜西部と南東部で可能性のある地域があり、中央北部・南西部・天白川沿いには可能性が大きい地域があると説明しています。同じ区の中にも条件の違いがあります。
色と想定の条件
名古屋市の区別PDFの液状化図は「大・中・小・なし」の区分です。原図が示す意味を次の表で確認します。「なし」は、安全を保証する言葉として読むものではありません。
| 表示 | 液状化発生の可能性 |
|---|---|
| 大(赤) | 高い |
| 中(黄) | ある |
| 小(緑) | 低い |
| なし(灰) | 極めて低い |
読者
なしの色なら、地盤調査は見なくてよいですか?
図は個別宅地の地盤調査ではありません。市も、色分けした範囲と宅地の条件が必ずしも一致しないことや、対策済みの土地があることを説明しています。
名古屋市は、過去の地震を考慮した最大クラスと、あらゆる可能性を考慮した最大クラスを調査し、配布する地震ハザードマップには後者の結果を使っています。次の地震でこの被害が必ず起きるという予告ではありません。
市の液状化データの説明は、2014年2月公表の南海トラフ地震の被害想定に基づくとしています。2026年に案内ページを更新したことや、避難場所の情報を新しくしたことを、液状化の想定を同じ年に再計算した証拠にはできません。
地図の写真を保存するときは、区名・図名・時点を一緒に残します。後日ほかの災害図と見比べても、何の条件の色だったか分かるようにするためです。
建物の確認資料
中古住宅の内見や土地の購入で使うなら、住所の色を見たあとに地盤調査報告書を確認します。地盤改良をした場合は施工記録、建物については基礎の図面も確認対象です。
地図の可能性が「大」でも、地盤の条件や建築時の対策は宅地ごとに異なります。逆に「なし」の表示を見て、調査資料がなくてもよいと省略することはできません。資料の有無と、何を確認できる資料なのかを分けます。
名古屋市の「建物の液状化対策」は、地盤や建物への対策と専門家への相談を案内しています。杭や基礎の種類を一語で聞くだけでは、対象とする被害や施工範囲まで判断できません。
私は、区名の評判よりも、候補地の地図と地盤資料を並べて確認する方が、住まい選びの比較を具体的にできると考えています。地図で地域の傾向を見て、資料でその土地の説明を確かめる順番です。

住まいリスク診断は地形や地盤の補助情報を調べる入口です。個々の土地の液状化判定や、地盤改良の効果判定は返しません。
断水・道路も確認
住まいの備えは、家の基礎だけでは終わりません。地面の変化や上下水道の被害があれば、建物に住める状態でも移動や水の使用が難しくなる場面があります。飲料水・簡易トイレ・歩ける靴などを、家族の人数や生活に合わせて確認します。
避難場所は区別PDFにも載っていますが、実際に移動するときは最新の公式案内と現地の状況を確認します。噴砂や段差などがある道路を、地図に線があるという理由だけで通れると判断しないでください。
「東側だから安心」で止めず、自分の区のPDFを開き、液状化の図と候補地の資料まで確認する。16区の一覧は、その最初の一枚を探すために使ってください。
出典・原資料
アイキャッチの航空写真:国土地理院・地理院タイル「全国最新写真」を加工。地震被害を撮影した写真ではありません。本文の図の抜粋・説明図作成:おかあさんのおうち。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント