新潟市の液状化を調べるなら、区名だけで判断せず、信濃川河口・旧河道・旧湖沼と自宅の位置を公式地図で重ねて確認します。「西区なら全部同じ危険度」とは言えません。
同じ市内でも、地盤の性質を示す「しやすさマップ」、地震を想定した危険度図、実際の被害記録は別の資料です。まず住所を探せる地図を開き、その図が何を示しているかを読み分けます。
地図と公式ページの確認日:2026年10月10日。本文の主図は北陸地方整備局・地盤工学会北陸支部の「液状化しやすさマップ」です。2024年の被害地点図ではありません。
場所を地図で確認
最初に見るのは、国土交通省の「新潟地域」の図です。解説付きの図と、細かく拡大できる高解像度の図が用意されています。スマートフォンでは画像の細字を読むより、原本を拡大して町名や川の位置を探す方が確実です。

国の解説が挙げる場所を、次の表にまとめました。表の地域名は地図を探す入口です。その町の全宅地を同じ判定にしたものではありません。
| 図を探す地域 | 国の解説で確認する点 |
|---|---|
| 信濃川河口・通船川沿い | 可能性の高い範囲、川の旧河道との関係 |
| 古町地区 | 1964年の被害の有無と、地盤の可能性を区別 |
| 旧黒埼町・小新・小針・旧亀田町周辺 | 造成地の広がりと可能性のある範囲 |
| 西川・中ノ口川沿い | 浅い砂層や旧河道などの条件 |
| 大潟・田潟・鎧潟 | 旧湖沼と低い部分の地盤を確認 |
新潟市街地では、信濃川河口や通船川沿いに可能性の高い範囲が広がると解説されています。一方、砂丘の高い部分と砂丘列の間の低い部分では、地下水の条件が異なります。「海に近い」「砂丘にある」の一言では判定できません。
揺れた瞬間に、部屋の中で起きることを減らすもの
地震のけがの3〜5割は、屋内の家具類の転倒・落下・移動によるものです(東京消防庁)。壁にネジを打てない部屋でもできる手から並べます。
東京消防庁の実験では、L型金具で壁に直接ネジ止めするのが最も効果が高いとされています。賃貸で壁に穴を開けられない部屋での代わりがこれです。家具の両端の側板部を、できるだけ奥で突っ張ります。天井側にも強度が要ります。
突っ張り棒だけだと効きが落ちます。同じ資料が、ポール式にはストッパー式や粘着マット式の併用をすすめています。マット単独でも効果は小さいので、上の棒と2つで1組と考えてください。
お湯でも水でも作れて、袋のままおにぎりの形になります。断水すると鍋も食器も洗えません。洗い物の出ない形を先に入れておくと、水の減り方が変わります。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
色の意味
主図の区分は0〜4です。地形や既存の地盤資料から、液状化の起こりやすさの大まかな傾向を整理しています。大阪などの図で使う液状化指数の数値に読み替えることはできません。
| 区分 | 原資料での意味 |
|---|---|
| 4 | 液状化の可能性が高い |
| 3 | 液状化の可能性がある。盛土造成地は別の模様でも表示 |
| 2 | 液状化の可能性が低い |
| 1 | 液状化の可能性が非常に低い |
| 0 | 液状化判定の対象外 |
読者
地図の0は、液状化しないという意味ですか?
0は「判定の対象外」です。家の安全を保証する点数ではありません。図の区分を読み取ったあと、宅地の地盤調査や対策の記録を確認します。
図には過去の液状化履歴も重ねてあります。原図が参照している履歴資料は745年から2008年までの記録です。黒い範囲や丸印を、2024年の能登半島地震で被害が出た場所だと読まないでください。

旧黒埼町や小新・小針、旧亀田町周辺、さらに大潟・田潟・鎧潟のような旧湖沼も、解説で取り上げられています。駅や区役所の位置だけで地図を切らず、候補地がどの川筋・低地にあるのかまで広げて見ると、色の並びを理解できます。
被害と想定は別
新潟市の「液状化ハザードマップ」のページは、地盤のしやすさマップに加え、新潟県の2022年3月の地震被害想定に基づく危険度分布図も案内しています。想定した揺れを使う図と、地盤の性質を整理した図を並べて見る入口です。
2024年の能登半島地震では、西区・江南区を中心に液状化が発生しました。これは実際の被害の記録です。古い図の色を2024年の被害として塗り直したものではなく、被害記録は県の災害アーカイブなどで別に確認します。
逆に「前の地震で被害がなかったから大丈夫」とも言えません。国の解説は、古町が1964年の新潟地震ではほぼ無被害だったことと、地盤の構成から可能性がある区分に入ることを分けて説明しています。
過去の被害の有無は、その時の揺れや地下水、建物などの条件を含んだ結果です。次の地震の結果をそのまま決める材料にはなりません。
家を探すとき
土地や中古住宅の候補が決まったら、地図を見たあとに資料を求めます。地盤調査の報告書、地盤改良の施工記録、建物の基礎の図面があるかを、不動産会社や所有者に確認する順番です。
「地盤改良済み」と書いてあっても、それだけで液状化への対応内容は分かりません。何を目的に、どの範囲に、どの工法で施工したかを資料で照合し、効果の判断は地盤や建物の専門家に相談します。
私は、同じ区の価格や駅からの距離だけで候補を比べる前に、地図と地盤資料を一組にして見る方が、後から確認が増えにくいと考えています。色の濃淡だけで候補を落とすより、説明できる資料があるかを確かめる方が判断につながります。

当サイトの住まいリスク診断は、周辺の地形や地盤の補助情報を確認するために使えます。個別宅地の液状化判定は返さないため、公式液状化図や地盤調査の代わりにはなりません。
地震前の備え
家の基礎だけでなく、道路や水道の被害も生活に関わります。飲料水・簡易トイレ・歩ける靴など、断水や足元の変化に対応する備えを、家族の人数に合わせて確認します。防災用品が液状化そのものを止めるわけではありません。
津波や浸水も気になる住所なら、液状化図の色と混ぜず、それぞれの図を開きます。同じ場所でも、地盤・洪水・津波では確認する条件が違います。
自宅が傾いた、地面に段差ができたという被害がある場合は、写真や位置を記録して、市の住宅相談窓口へつなぎます。支援制度の対象や期限は変わるため、現在の条件は市の「住まいの液状化被害について」で確認してください。
「西区だから」「前は無事だったから」で止めず、住所の位置、地図の条件、宅地の資料まで確かめる。それが、新潟市で液状化マップを住まいの判断に使う順番です。
出典・原資料
- 北陸地方整備局・新潟県内の液状化しやすさマップ
- 新潟地域・解説付きの原図
- 液状化しやすさマップの凡例・利用説明
- マップ利用上の注意
- 新潟市・液状化ハザードマップ
- 新潟県・能登半島地震の災害アーカイブ
- 新潟市・住まいの液状化被害について
アイキャッチの航空写真:国土地理院・地理院タイル「全国最新写真」を加工。地震被害を撮影した写真ではありません。本文の図の抜粋・説明図作成:おかあさんのおうち。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント